青色申告決算書の書き方(4ページの記入例)
最終確認日 2026年10月31日
青色申告決算書(一般用)は、2ページ目と3ページ目の内訳を先に書き、その合計を1ページ目の損益計算書に移して、最後に4ページ目の貸借対照表を書きます。架空のBさんなら、①売上(収入)金額900万円、⑥差引原価480万円、経費180万円で、㊸青色申告特別控除前の所得金額が240万円、㊹控除65万円を引いて㊺所得金額が175万円です。
貸借対照表の例:A社(小売業の小さな株式会社、3月決算)
個人事業主の例:Bさん(雑貨のネットショップを営む青色申告の個人事業主)(青色申告決算書の4ページ目)
どちらも説明のための架空の数字です。科目名をクリックすると、その勘定科目の解説ページに移ります。
損益計算書の例:A社(小売業の小さな株式会社、3月決算)(1年間)
| 売上高 | 60,000,000円 |
| 売上原価 | 36,000,000円 |
| 売上総利益 | 24,000,000円 |
| 販売費及び一般管理費 | 21,000,000円 |
| 営業利益 | 3,000,000円 |
| 営業外収益(受取利息・雑収入) | 200,000円 |
| 営業外費用(支払利息) | 600,000円 |
| 経常利益 | 2,600,000円 |
| 特別利益 | 0円 |
| 特別損失(固定資産除却損) | 400,000円 |
| 税引前当期純利益 | 2,200,000円 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 600,000円 |
| 当期純利益 | 1,600,000円 |
個人事業主の例:Bさん(雑貨のネットショップを営む青色申告の個人事業主)(青色申告決算書の1ページ目)
| ① | 売上(収入)金額 | 9,000,000円 |
| ② | 期首商品棚卸高 | 600,000円 |
| ③ | 仕入金額 | 5,000,000円 |
| ⑤ | 期末商品棚卸高 | 800,000円 |
| ⑥ | 差引原価 | 4,800,000円 |
| ⑦ | 差引金額(売上総利益にあたる額) | 4,200,000円 |
| 経費の合計(地代家賃・荷造運賃・通信費・消耗品費・減価償却費など) | 1,800,000円 | |
| 青色申告特別控除前の所得金額 | 2,400,000円 | |
| 青色申告特別控除額 | 650,000円 | |
| 所得金額 | 1,750,000円 |
経費の内訳:地代家賃 600,000円、荷造運賃 480,000円、通信費 120,000円、消耗品費 200,000円、減価償却費 150,000円、その他の経費 250,000円
どちらも説明のための架空の数字です。青色申告決算書の丸数字は国税庁の様式の欄の番号です。
1ページ目:損益計算書
①売上(収入)金額(雑収入を含む)に1年の売上を書き、②期首商品棚卸高 + ③仕入金額 = ④小計から⑤期末商品棚卸高を引いて⑥差引原価、①から⑥を引いて⑦差引金額(Bさん420万円)です。経費は⑧租税公課から㉛雑費までの欄に科目ごとに書き、㉜計を⑦から引いて㉝差引金額にします。
㉞〜㊷は貸倒引当金の繰戻しや繰入れ、専従者給与の欄で、㊸青色申告特別控除前の所得金額 = ㉝ + ㊲ − ㊷ です。㊹には2ページ目の青色申告特別控除額の計算の⑨を写し、㊸ − ㊹ = ㊺所得金額を確定申告書に写します。Bさんの経費の内訳は、地代家賃60万円、荷造運賃48万円、消耗品費20万円などです。
2ページ目:月別売上と控除額の計算
月別の売上(収入)金額と仕入金額、家事消費等と雑収入、給料賃金と専従者給与の内訳、貸倒引当金繰入額の計算、青色申告特別控除額の計算を書きます。控除額の計算では、1ページ目の㊸の金額をもとに、65万円・55万円・10万円のうち受けられる額を出します。
3ページ目:減価償却費などの内訳
売上と仕入の明細(登録番号の欄があります)、減価償却費の計算、利子割引料、税理士・弁護士等の報酬の内訳を書きます。減価償却費の計算の本年分の必要経費算入額の合計が、1ページ目の⑱減価償却費(Bさん15万円)に入ります。
4ページ目:貸借対照表
1月1日(期首)と12月31日(期末)の残高を、資産の部と負債・資本の部に書きます。65万円か55万円の控除を受ける人は、この欄を書くことが条件です。Bさんの期末は、現金30万円、普通預金220万円、売掛金50万円、棚卸資産80万円などで、資産の合計と負債・資本の合計が一致します。
負債・資本の部の青色申告特別控除前の所得金額(240万円)は、国税庁の書き方のとおり、1ページ目の㊸と同じ額になります。製造業の人は、4ページ目の製造原価の計算で㉖製品製造原価を出し、1ページ目の③に写します。
書き終えたら確かめること
1ページ目の㊸と4ページ目の青色申告特別控除前の所得金額が一致しているか、2ページ目の月別売上の合計が1ページ目の①と合っているか、3ページ目の減価償却費の合計が⑱と合っているかを確かめます。
65万円の控除を受けるには、e-Taxで申告するか、優良な電子帳簿の要件を満たして帳簿を保存することも条件です。書類の書き方とは別に、申告の方法も確かめておきます。
よくある勘違い
「青色申告決算書は1ページ目だけ書けばよい」
→ 4ページすべてが一つの書類です。65万円か55万円の控除を受けるなら、4ページ目の貸借対照表まで書きます。
「㊸と貸借対照表の所得は少しずれてもよい」
→ 国税庁の書き方は、損益計算書と貸借対照表の青色申告特別控除前の所得金額が一致するとしています。ずれていれば記帳か転記の誤りです。
よくある質問
書く順番はどうするのがよいですか。
3ページ目の減価償却費や地代家賃、2ページ目の月別売上と給料の内訳を先に埋め、その合計を1ページ目に移してから、最後に4ページ目の貸借対照表を書くと転記の漏れが減ります。
会計ソフトの出力をそのまま使えますか。
多くの会計ソフトは青色申告決算書の形で出力でき、e-Taxで送る場合もその内容が使われます。
自分の書き方に迷ったら。
欄の意味や控除の要件に迷うときは、税理士または税務署に相談します。
出典(確認日)
- 国税庁 令和7年分 青色申告決算書(一般用)の書き方(2026-10-31)
- 国税庁 所得税青色申告決算書(一般用)様式(2026-10-31)