雑収入とは(収益の勘定科目)と仕訳
最終確認日 2026年10月31日
雑収入は、本業の売上以外で、事業に関係して受け取ったお金を記録する勘定科目です(収益)。個人事業主と法人のどちらも使い、個人事業主の青色申告決算書では売上(収入)金額の欄に含めて書きます。
雑収入に入るもの
雇用関係の助成金、事業用の資産の損害に対して受け取った保険金、空き缶やスクラップの売却代金、自動販売機の設置手数料、決算まで原因の分からなかった現金の過剰などが代表的です。金額が大きく毎年あるものは、独立した科目を作ると内容が分かりやすくなります。
預金の利息は受取利息として分けるのが一般的です。個人事業主の事業用口座の利息は事業所得ではないので、事業主借で記帳します。
消費税の区分は中身で決まる
雑収入という科目でまとめても、消費税の区分は一件ごとに違います。補助金や助成金は特定の政策目的のための給付で対価ではないため不課税(消費税法基本通達5-2-15)、保険金も資産の譲渡等の対価にあたらないので不課税です(5-2-4)。
スクラップの売却や自動販売機の設置手数料は、事業として対価を得て行う取引なので課税が一般的な扱いです。国税庁の資料に品目ごとの記載はなく、課税の対象の一般的な決まり(タックスアンサーNo.6105)から判断します。
| ケース | 借方 | 貸方 | 消費税の区分 |
|---|---|---|---|
| 雇用の助成金30万円が入金された | 普通預金 300,000円 | 雑収入 300,000円 | 不課税 |
| スクラップを5,500円(税込)で売った | 現金 5,500円 | 雑収入 5,500円 | 課税売上10% |
| 決算まで原因不明の現金の過剰800円 | 現金過不足 800円 | 雑収入 800円 | 対象外 |
個人事業主と法人での表示
個人事業主の青色申告決算書には雑収入の独立した欄がなく、売上(収入)金額(雑収入を含む)の欄にまとめます。月別の売上の表には家事消費等・雑収入の行があり、事業に関する助成金もそこに書くと国税庁の書き方は説明しています。
法人では、営業外収益の区分に雑収入として表示するのが一般的です。法人税の還付金のように、収益に入れない(益金不算入の)ものもあるので、入金の内容を確かめます。
関連する科目
- 雑損失:本業以外の損失(雑収入の反対側)
- 受取利息:預金や貸付金の利息
- 売上高:本業の収益
勘定科目 検索・仕訳メーカー仕訳とは(借方と貸方の決まり)勘定科目の一覧(早見表)法人税等の勘定科目(還付金の扱い)雑損失とは
よくある勘違い
「雑収入は少額なら申告しなくてよい」
→ 事業に関係する収入は金額にかかわらず収入に含めます。個人事業主なら売上(収入)金額に入ります。
「雑収入はすべて消費税の対象外だ」
→ 区分は中身で決まります。助成金や保険金は不課税ですが、スクラップの売却や手数料の受取は課税が一般的です。
よくある質問
ポイントで値引きを受けたときも雑収入ですか。
仕入や経費の値引きとして扱い、支払った額を減らして記帳する方法が一般的です。雑収入にする方法をとる会社もあり、毎回同じ方法にそろえます。
消費税の還付を受けたら雑収入ですか。
税込経理なら、還付された消費税は雑収入などの収益に計上します。税抜経理では仮払消費税と仮受消費税の精算で処理します。
従業員から受け取った社宅の家賃はどうしますか。
受取家賃などの科目か雑収入で記帳します。住宅の貸付けなので消費税は非課税です。
出典(確認日)
- 国税庁 消費税法基本通達 5-2-4・5-2-5・5-2-15(保険金、損害賠償金、補助金等)(2026-10-31)
- 国税庁 タックスアンサー No.6105 課税の対象(2026-10-31)
- 国税庁 タックスアンサー No.6901 納付税額または還付税額の経理処理(2026-10-31)
- 国税庁 令和7年分 青色申告決算書(一般用)の書き方(2026-10-31)
- 日本商工会議所 商業簿記 標準・許容勘定科目表(2022年度版)(2026-10-31)