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売上総利益(粗利)とは(計算式と粗利率)

最終確認日 2026年10月31日

まず、よくある答え

売上総利益(粗利)は、売上高 − 売上原価 で計算する利益で、売れた商品やサービスそのものでいくら稼いだかを示します。例のA社は売上高6,000万円 − 売上原価3,600万円 = 2,400万円で、粗利率(売上総利益率)は40%です(会社計算規則89条の売上総損益金額)。

財務指標の計算

貸借対照表と損益計算書の数字から、自己資本比率・流動比率・各利益率を計算式つきで出します。

指標を計算する

自分の数字で計算する

決算書の数字を入れて「計算する」を押すと、このページの指標と関連する指標を表示します。入力はこのページの中だけで計算し、送信も保存もしていません。

計算はJavaScriptを使います。財務指標の計算

売上原価の考え方

売上原価は、その期に売れた分の仕入値や製造原価です。期首の在庫に当期の仕入を足し、期末に残った在庫を引いて計算するので、仕入れたけれど売れ残った商品は売上原価に入りません。

個人事業主の青色申告決算書では、⑦差引金額が売上総利益にあたります。例のBさんは、売上(収入)金額900万円 − 差引原価480万円 = 420万円で、粗利率は46.7%です。

売上原価とは棚卸資産とは

粗利率の目安(業種別)

粗利率は業種で大きく違い、中小企業実態基本調査 令和7年確報(令和6年度決算実績)の法人企業では、小売業が29.5%、卸売業が14.4%、宿泊業・飲食サービス業が66.0%です。在庫を持たないサービス業や専門職は売上原価がほとんどなく、粗利率が高く出ます。

自分の粗利率は、同じ業種の数字と比べるより、前の年の自分の数字と比べるほうが手がかりになります。仕入値の上昇を売値に反映できているかが、粗利率の動きに表れます。

出典:中小企業実態基本調査 令和7年確報(令和6年度決算実績)。中小企業(法人企業)の産業別の計。経常利益率と自己資本比率は調査の公表値、ほかは統計表の合計からこのサイトが計算した値です。合計どうしの比率で、平均的な1社の値ではありません。
業種売上総利益率
合計25.2%
建設業25.1%
製造業20.9%
情報通信業44.9%
運輸業,郵便業24.1%
卸売業14.4%
小売業29.5%
不動産業,物品賃貸業40.5%
学術研究,専門・技術サービス業54.5%
宿泊業,飲食サービス業66.0%
生活関連サービス業,娯楽業34.5%
サービス業(他に分類されないもの)43.2%

粗利を見るときの注意

在庫の数え方で売上原価が変わるので、期末の棚卸が正しくないと粗利も正しくなりません。売れ残りや傷んだ在庫を資産のまま残していないかを、決算のたびに確かめます。

値上げをしても、仕入値の上がり方のほうが大きければ粗利率は下がります。品目ごとの粗利率を見ると、どの商品で稼いでいるかが分かり、値付けを見直すときの手がかりになります。

営業利益・経常利益との違い

売上総利益から販売費及び一般管理費を引いたものが営業利益(A社300万円)、そこに本業以外の収益と費用を加減したものが経常利益(A社260万円)です。粗利が十分でも、家賃や人件費などの販管費が大きければ営業利益は残りません。

営業利益とは経常利益とは損益計算書の読み方と作り方

よくある勘違い

「粗利が多ければ会社はもうかっている」

→ 粗利から人件費や家賃などの販管費を払ったあとの営業利益が残って、初めて本業でもうかったといえます。

「仕入れた金額がそのまま売上原価になる」

→ 売上原価は売れた分だけです。期末に残った在庫は売上原価に入らず、棚卸資産として翌期に繰り越します。

よくある質問

サービス業の売上原価には何が入りますか。

外注費や、案件ごとにかかる材料費などを売上原価にする会社があります。何を原価に入れるかは会社が決めて、毎年同じ方法を続けます。

粗利率を上げる方法は。

売値の見直し、仕入先や仕入方法の見直し、値引きや廃棄の削減などがあります。どれも前の年の数字と比べて効果を確かめます。

自分の原価の範囲に迷ったら。

どこまでを売上原価に入れるかで粗利が変わるので、判断に迷うときは税理士または税務署に相談します。

個人事業主の差引金額と粗利は同じですか。

青色申告決算書の⑦差引金額は、売上(収入)金額から差引原価を引いた額なので、会社の売上総利益と同じ考え方の金額です。

粗利と限界利益は同じですか。

限界利益は売上高から売上に比例して増える費用(変動費)を引いたもので、販管費の一部も差し引くことがあります。売上総利益とは引くものの範囲が違います。

値引きした分は売上原価に入りますか。

売るときの値引きは売上高から差し引き、仕入のときの値引きは仕入高から差し引きます。どちらも粗利の額に影響します。

出典(確認日)

一般的な情報とセルフチェックの提供です(税理士法52条により、個別の税務相談や申告書の作成はお受けしていません)。個別の判断は税理士または税務署にご相談ください。