BridgeInvoice

個人事業主の請求書の書き方:必要な項目、源泉徴収、会社へ送るときの注意

最終確認日 2026年10月15日

まず、よくある答え

基本は、宛名、発行日、番号、明細、合計、支払期日、振込先、発行者の情報です。

インボイス登録をしているなら、登録番号、税率、税率ごとの消費税額を加えます。

原稿料などの報酬は、支払う会社が源泉徴収税額を引いて振り込むのが一般的です。

請求書に書く項目の一覧

請求書は、何の代金をいくら、いつまでに、どの口座へ払ってほしいかを伝える書類です。相手の経理担当者が迷わず支払いの手続きに回せるよう、次の項目をそろえます。

インボイスとしての書式は法令で決められていません。表計算ソフトで作った表でも手書きでも、必要なことが書いてあれば使えます。

個人事業主の請求書の基本項目
項目書き方の例メモ
宛名株式会社サンプル 御中会社や部署あては御中、担当者個人あては様
発行日2026年10月31日締め日に合わせることが多い
請求書番号2026-10-001インボイスの記載事項ではないが管理に便利
件名10月分 ウェブサイト更新作業何の請求か一目で分かるように
明細品目、数量、単価、金額作業日や期間を添えると確認しやすい
小計・消費税・合計小計 100,000円/消費税 10,000円/合計 110,000円税率ごとに分けて書く
支払期日2026年11月30日曜日ではなく日付で書く
振込先サンプル銀行 本店営業部 普通 1234567 ヤマダ タロウ名義は通帳と同じカナで
発行者氏名(屋号)、住所、電話番号、メール、登録番号登録番号はインボイス登録者のみ

無料の請求書作成画面で項目を埋める

インボイス登録をしているときに欠かせない6つの事項

インボイス(適格請求書)として渡すなら、国税庁の資料が示す次の6つが必要です。請求書番号、支払期日、振込先はこの6つに入っていません。これらは法令上の要件ではなく、取引を円滑にするための項目です。

インボイスの6項目を詳しく見る消費税の端数処理のルール

出典:国税庁 インボイス制度の理解のために(令和8年4月)

屋号の書き方

屋号で仕事をしている人は、発行者欄に屋号を書いてかまいません。国税庁のQ&Aでは、電話番号を載せるなどして発行した事業者を特定できれば、屋号や略した名称でも差し支えないとされています。

ただ、国税庁の公表サイトで登録番号を調べると、氏名だけが表示されて屋号が出てこない例がQ&Aでも紹介されています。相手が照合しやすいよう、「屋号 氏名」の順で両方を並べておくと親切です。

出典:国税庁 インボイスQ&A 問55 屋号による記載

報酬から源泉徴収されるときの書き方

原稿料や講演料など、国税庁が源泉徴収の対象として挙げる報酬を個人が受け取る場合は、支払う会社が所得税等を差し引いて振り込みます。差し引くのも納めるのも支払う側です。

国税庁No.2795(令和8年4月1日現在)では、1回の支払金額が100万円以下なら10.21%です。100万円を超えると、超えた部分に20.42%をかけて102,100円を足します。1円未満は切り捨てます。

報酬と消費税を請求書で分けて書いておけば、一般的には報酬の部分だけが源泉徴収の対象になります。

例として、報酬100,000円、消費税10,000円の請求を考えます。源泉徴収税額は100,000円×10.21%で10,210円です。実際に振り込まれるのは、110,000円から10,210円を引いた99,790円です。

請求書では、合計110,000円の下に「源泉徴収税額 △10,210円」「差引お支払額 99,790円」と並べる書き方がよく使われます。会社側の計算と食い違わないよう、最初の取引で確認しておくと安心です。

報酬・料金等の源泉徴収税額(国税庁No.2795)
1回の支払金額源泉徴収税額
100万円以下支払金額×10.21%
100万円超(支払金額−100万円)×20.42%+102,100円
源泉徴収税額を計算する

出典:国税庁 No.2795 原稿料や講演料等を支払ったとき

登録番号がない(免税事業者の)場合

インボイス登録をしていない人でも、インボイスに当たらない通常の請求書は発行できます。国税庁の資料にも、その旨がはっきり書かれています。

登録番号の欄は空けるか、設けないでおきます。登録番号に見える英数字を書くなど、インボイスと誤認されるおそれのある書類を渡すことは法律で禁止されており、罰則もあります。

受け取った会社は、経過措置によって消費税の一部しか控除できません。その際、相手には区分記載請求書と同じ程度の記載が求められるため、税率ごとの税込金額は書いておくのが無難です。

免税事業者との取引の考え方経過措置で控除できる割合インボイス登録の手続き

出典:国税庁 インボイス制度の理解のために(令和8年4月)

個人から会社へ送るときの注意

会社名は略さずに書き、「株式会社」が前か後ろかも確かめます。部署あてなら「経理部 御中」、担当者あてなら「経理部 鈴木様」とし、御中と様を重ねて使わないようにします。

振込先は、銀行名、支店名、口座の種類(普通・当座)、口座番号、口座名義の5つを書きます。名義は通帳どおりのカタカナで書くと、相手が振込データを入力するときの誤りを防げます。

支払期日や締め日は、会社ごとに決まっていることが多いです。取引を始める前に、請求書の必着日と支払日を聞いておくと、入金の遅れを防げます。

締め日と支払期日の書き方振込手数料はどちらの負担か振込先情報をQRコードにする

迷いやすい点の詳しい解説

請求書番号の付け方値引きの書き方再発行と訂正の方法

よくある質問

エクセルで作った請求書でも問題ありませんか。

書式の決まりはないため、エクセルでも手書きでもかまいません。インボイス登録をしているなら、6つの事項がそろっているかだけ確かめてください。

源泉徴収税額は請求書に書かないといけませんか。

差し引いて納めるのは支払う会社です。ただ、差引後の金額を書いておくと、入金額との照合がしやすくなります。

請求書に印鑑は必要ですか。

インボイスの記載事項に押印は含まれていません。取引先から求められたときに対応すれば足ります。

請求書はいつ送ればよいですか。

締め日のあと、相手が決めた受付期限までに届くように送ります。期限は会社ごとに違うので、最初の取引で聞いておきます。

出典(確認日)

あわせて使える早見表・計算ツール(そろばんノート)

一般的な情報です。個別の判断は税理士・社労士などにご相談ください。