請求書をPDFで作って送る方法と、インボイス・印紙・保存の扱い
最終確認日 2026年10月15日
請求書はPDFで送ってかまいません。国税庁の資料では、インボイスは書面の代わりに電子データで提供でき、載せる事項は紙と同じとされています。送った側も受け取った側も、PDFはデータのまま保存します。
PDFの請求書の作り方
すでにExcelやWordで請求書を作っているなら、そのファイルからPDFを書き出すのが手軽です。Windowsのデスクトップ版では、[ファイル]から[名前を付けて保存]か[コピーを保存]を選び、ファイルの種類でPDFを指定します。
会計ソフトや請求書発行サービスを使っている場合は、作成画面からPDFでダウンロードできるものが一般的です。取引先や品目を登録しておけば、毎月の作成と番号の管理も自動にできます。
ソフトを入れずに作りたいときは、このサイトの請求書作成ページで入力し、そのままPDFで保存できます。登録番号や税率ごとの消費税額の欄もあるため、インボイスの形で作れます。
無料で請求書を作ってPDFで保存するファイル名の付け方
PDFの名前は、後で一覧から探すときの手がかりになります。「請求書.pdf」のような名前のまま送ると、相手のフォルダで同じ名前のファイルが並んでしまいます。
自社の控えは、国税庁が検索要件の簡易な方法として例示している「日付・金額・取引先」の順に名前を付け、年度ごとのフォルダに集めておくと管理しやすくなります。例:20261031_110000_〇〇株式会社.pdf。
相手に送るファイルには、自社名と対象の月を入れておくと親切です。訂正版を送るときは、末尾に「_訂正版」などと付けて、元のファイルと区別できるようにします。
PDFの名前を日付・金額・取引先の順にまとめて付け直すPDFの請求書もインボイスになる
国税庁の「インボイス制度の理解のために」では、適格請求書は書面で交付する代わりに電磁的記録(電子データ)で提供できるとされ、これを電子インボイスと呼んでいます。
提供の方法としては、受発注のオンラインシステム(EDI)、電子メールでの送信、ウェブサイトからの提供、記録用の媒体での提供などが例に挙がっています。PDFをメールに添付して送る方法も、この中の電子メールでの送信に当たります。
記録する事項は紙の場合と変わりません。登録番号、取引年月日、取引内容、税率ごとの合計額と税率、税率ごとの消費税額等、相手の名称の6つがそろっているかを、送る前に確かめてください。
送った電子インボイスの控えは、提供したデータのまま保存することができます。紙に印刷し直して控えを作る必要はありません。
PDFの請求書に印紙はいらない
印紙税がかかるのは、印紙税法の課税物件表に掲げられた20種類の文書に当たるものです。国税庁の一覧表に載っている文書の種類の中に、請求書という区分はありません。
ただし、名前ではなく中身で判断するのが印紙税の考え方です。請求書や納品書に「代済」「相済」「了」などと書いて代金を受け取った証明にすると、受取書(第17号文書)として扱われます。
さらにPDFで送る場合は、国税庁の質疑応答事例で、課税対象は課税物件表に掲げる文書であり電磁的記録は文書に含まれない、と説明されています。このため、データで送る請求書に印紙を貼る場面は一般的にはありません。
同じ内容を紙に印刷して相手に渡すと、その紙が文書として扱われます。支払済みの表示を入れた紙を渡すときは、受取書としての印紙税を確かめてください。
送ったPDFも保存が必要
PDFでやり取りした請求書は電子帳簿保存法の「電子取引データ」に当たり、受け取った側だけでなく送った側にも保存の義務があります。印刷した紙を残すだけでは足りません。
保存のときは、改ざんを防ぐ措置、画面やプリンタで見られる状態、日付・金額・取引先での検索の3点が求められます。小規模な事業者向けの緩和や猶予措置もあるため、詳しくは保管期間のページで確認してください。
PDFで送るときの注意点
- 取引先が紙の原本を求めていないか、初回に確認する
- Excelから書き出すときは、印刷範囲を設定して余計な列や空白ページが入らないようにする
- 書き出した後にPDFを開き、金額、登録番号、振込先の表示を目で確かめる
- 一度送ったPDFを直接書き換えて再送せず、訂正版として作り直す
よくある質問
PDFの請求書に社印(角印)は必要ですか。
国税庁が示すインボイスの6つの記載事項の中に、角印や社印は入っていません。PDFに角印の画像を載せるかどうかは、取引先の求めや社内の慣行で決めてかまいません。
取引先から紙で請求書を送ってほしいと言われました。
その場合は印刷して郵送します。PDFと紙の両方を送るときは、同じ請求書を二重に計上されないよう、片方が控えであることを伝えておくと安心です。
スマートフォンで撮った請求書の写真を送ってもよいですか。
相手が了承すれば送ることはできますが、文字が読みにくくなりがちです。元のデータからPDFを作って送るほうが、受け取る側も保存しやすくなります。
PDFの領収書にも印紙はいりませんか。
国税庁の質疑応答事例の考え方では、印紙税の対象は紙などの文書で、電磁的記録は含まれません。PDFで渡す領収書には、一般的には印紙税はかかりません。
出典(確認日)
- 国税庁 インボイス制度の理解のために(令和8年4月)(2026-10-15)
- 国税庁 No.7100 課税文書に該当するかどうかの判断(2026-10-15)
- 国税庁 No.7141 印紙税額の一覧表(その2)第5号文書から第20号文書まで(2026-10-15)
- 国税庁 No.7105 金銭又は有価証券の受取書、領収書(2026-10-15)
- 国税庁 質疑応答事例 取引先にメール送信した電磁的記録に関する印紙税の取扱い(2026-10-15)
- 国税庁 電子取引データを適切に保存できていますか?(令和6年11月)(2026-10-15)
- Microsoft サポート Office デスクトップ アプリで PDF または XPS に保存または変換する(2026-10-15)