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請求書の保管期間:発行した控えと受け取った請求書は何年残す?

最終確認日 2026年10月15日

まず、よくある答え

法人:帳簿書類は申告期限の翌日から7年。青色申告で欠損金が出た事業年度などは10年です。

個人事業者:請求書・納品書などの書類は5年。ただし消費税の課税事業者はインボイス関係を7年残します。

メールやダウンロードで受け取ったPDFの請求書は、印刷せずにデータのまま保存します。

保管期間の一覧

請求書の保管期間は、法人税、所得税、消費税のそれぞれに定めがあります。複数の税目にかかわる書類は、一番長い期間に合わせて残すのが一般的な考え方です。

下の表は国税庁の公表資料をもとにまとめたものです。数え始めの日も税目ごとに違うため、年数だけでなく起算日も確かめてください。

請求書にかかわる主な保存期間(国税庁の公表資料による)
対象期間数え始め・補足
法人の帳簿書類(請求書を含む)7年確定申告書の提出期限の翌日から
法人で青色申告の欠損金が生じた事業年度など10年平成30年4月1日前に開始した事業年度は9年
個人(青色)の帳簿原則7年請求書・見積書・納品書・送り状などは5年でよい
個人(白色)の請求書・納品書・領収書など5年収入と経費を記載した帳簿は7年
消費税:仕入税額控除のための帳簿と請求書等7年課税期間の確定申告書の提出期限の翌日から
消費税:交付したインボイスの写し7年交付した日の属する課税期間の末日の翌日から2月を経過した日から

出典:国税庁 No.5930 帳簿書類等の保存期間及び欠損金の繰越控除

発行した請求書と受け取った請求書の違い

自社が発行した請求書は、売上の記録として控えを残します。インボイス発行事業者であれば、消費税の面からも交付したインボイスの写しを7年保存する義務があります。

写しは、渡した書類のコピーそのものでなくてもかまいません。国税庁の資料では、記載事項が確認できる一覧表や明細表でもよいとされ、電子データで渡したものはそのデータのまま保存できます。

取引先から受け取った請求書は、経費や仕入れの証拠になります。消費税を本則課税で計算する事業者にとっては、仕入税額控除を受けるための要件でもあるため、帳簿とあわせて7年残します。

出典:国税庁 インボイス制度の理解のために(令和8年4月)

個人事業者は5年と7年のどちらか

所得税だけを考えると、個人事業者の請求書や納品書は、青色申告でも白色申告でも5年でよいとされています。7年が必要なのは、現金出納帳や売掛帳などの帳簿の側です。

一方で、インボイス発行事業者になっている個人や、本則課税で消費税を申告する個人は、消費税のルールにより請求書関係を7年残すことになります。

どちらに当たるか迷う場合は、請求書もすべて7年残しておけば、一般的には不足は生じません。判断がつかないときは、税務署や税理士に確認してください。

出典:国税庁 No.2070 青色申告制度

PDFで受け取った請求書はデータで残す(電子帳簿保存法)

メールに添付されたPDFや、取引先のサイトからダウンロードした請求書は「電子取引データ」に当たります。受け取った側だけでなく、PDFで送った側も、そのデータを保存する必要があります。

令和5年12月31日までは、印刷して紙で保存していても差し支えないとされていました。令和6年からは、保存の要件に沿って電子データのまま残すことが求められています。

国税庁の資料では、原則のルールは次の3つです。専用のシステムを入れなくても、事務処理規程や索引簿で対応する方法が示されています。

出典:国税庁 電子取引データを適切に保存できていますか?(令和6年11月)

検索要件の簡単な満たし方と、不要になる基準

検索要件は、表計算ソフトで索引簿を作るか、ファイル名を「日付・金額・取引先」の順で統一して一つのフォルダに集める方法でも満たせると、国税庁の資料に例が載っています。

さらに、基準期間(2年または2期前)の売上高が5,000万円以下の事業者などは、税務調査のときにデータのダウンロードの求めに応じられるようにしておけば、検索要件を満たす必要がありません。

原則のルールへの対応が間に合わない場合の猶予措置もあります。所轄税務署長が相当の理由があると認め、調査の際にデータのダウンロードと印刷した書面の提示に応じられるなら、データを消さずに保存しておくだけで足ります。

この猶予措置は事前の届出が不要で、人手不足やシステム整備の資金不足といった事情も相当の理由として認められると説明されています。

PDFの請求書を「日付_金額_取引先」の名前に一括で変える

出典:国税庁 電子取引データを適切に保存できていますか?(令和6年11月)

紙で受け取った請求書と、保存期間が過ぎたあと

郵送で届いた紙の請求書は、紙のまま保存すれば足ります。スキャンしてデータにする「スキャナ保存」は希望する事業者だけが選ぶ制度で、使うには別の要件があります。

税法とは別に、会社法第432条は、株式会社に会計帳簿とその事業に関する重要な資料を、会計帳簿の閉鎖の時から10年間保存するよう定めています。株式会社が請求書を捨てる前には、この規定との関係を社内や顧問の専門家と確かめてください。

処分すると決めた請求書には、取引先の名前や口座情報が載っています。シュレッダーにかけるか、溶解処理を請け負う業者に出すのが一般的です。

期間の終わりを数えやすくするため、事業年度ごとに箱やフォルダを分け、表に廃棄予定の年を書いておくと管理が楽になります。

出典:e-Gov法令検索 会社法(第432条)

よくある質問

PDFの請求書を印刷して紙で保存すれば、データは消してもよいですか。

令和6年以後の電子取引では、一般的には紙に印刷しただけでは保存したことになりません。データはデータのまま、要件に沿って残してください。

売上高が5,000万円以下なら、何もしなくてよいのですか。

検索要件が不要になるだけで、改ざん防止の措置や、データを見られる状態にしておくことは必要です。調査のときにダウンロードの求めに応じられるようにしておくことも条件です。

免税事業者の個人でも請求書を7年残す必要がありますか。

インボイス発行事業者でない個人の場合、所得税のルールでは請求書は5年とされています。ただし、帳簿は7年残す必要があるので、まとめて7年保管しておくと管理しやすくなります。

保存期間はいつから数えますか。

法人は確定申告書の提出期限の翌日からです。交付したインボイスの写しは、交付した日の属する課税期間の末日の翌日から2月を経過した日から7年です。

出典(確認日)

一般的な情報です。個別の判断は税理士・社労士などにご相談ください。