報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書の書き方
最終確認日 2026年10月15日
原稿料・講演料・デザイン料・士業の報酬などは、同じ人への1年分の支払が5万円を超えると提出が必要です。
外交員やホステス等の報酬、広告宣伝のための賞金は、50万円を超えるものが対象です。
法人への支払や源泉徴収しなかった支払も、基準を超えれば提出します。本人に渡す義務はありません。
誰が、いつ、どこへ出すか
正式な名前は「報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書」です。所得税法204条1項各号などに定められた報酬・料金を払った人が、支払った相手ごとに作ります。
提出先は支払者の所轄税務署で、期限は支払の確定した年の翌年1月31日です。6種類の法定調書をまとめた「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」と一緒に出します。
源泉徴収をしたかどうかとは別の書類です。法人に払ったため源泉徴収の対象にならない報酬や、金額が小さく源泉徴収しなかった報酬でも、提出範囲に当たれば出す必要があります。
区分ごとの提出範囲
提出が必要かどうかは、報酬の区分ごとに、同じ人に払ったその年の合計額で判断します。1回ごとの金額ではない点に注意してください。
| 区分 | 提出が必要なもの |
|---|---|
| 弁護士・税理士・社会保険労務士等の報酬、原稿料・さし絵料・講演料・デザイン料などの報酬・料金 | 同じ人への年間の支払が5万円超 |
| プロ野球の選手などの報酬・契約金 | 同じ人への年間の支払が5万円超 |
| 外交員、集金人、電力量計の検針人、プロボクサー等の報酬 | 同じ人への年間の支払が50万円超 |
| バー・キャバレー等のホステス、バンケットホステス・コンパニオン等の報酬 | 同じ人への年間の支払が50万円超 |
| 広告宣伝のための賞金 | 同じ人への年間の支払が50万円超 |
| 馬主が受ける競馬の賞金 | 1回75万円超の支払を受けた人の、その年の支払全部 |
各欄の書き方
様式の欄は次の順に並んでいます。金額は、その年中に支払が確定したものを書くのが基本です。
- 作成日の時点でまだ払っていない報酬があれば、源泉徴収税額は見積りで書きます。実際の税額と違ったら、あとで訂正分を出します。
- 税務署に出す支払調書は、1人分につき1枚です。
| 欄 | 書く内容 |
|---|---|
| 支払を受ける者 | 調書を作る日の現況で、住所(居所)又は所在地、氏名又は名称、個人番号又は法人番号。契約書などで確かめ、屋号だけにしない |
| 区分 | 原稿料、講演料、デザイン料、弁護士報酬、税理士報酬などの名称 |
| 細目 | 原稿料・さし絵料は支払回数、教授・指導料は講義名、弁護士等の報酬は関与した事件名、印税は書籍名 |
| 支払金額 | その年中に支払の確定した額。源泉徴収しなかったものや未払分も含め、未払分は上段に内書き |
| 源泉徴収税額 | 支払金額に対応する所得税と復興特別所得税の合計。未払のため徴収していない税額は内書き |
| 摘要 | 消費税等を除いて書いたときの消費税等の額、源泉徴収の免除証明書を出している人などはその旨 |
| 支払者 | 住所又は所在地、氏名又は名称、電話番号、個人番号又は法人番号 |
消費税の扱い:判定と記載
5万円や50万円の基準は、原則として消費税等を含めた金額で判定します。消費税等がはっきり区分されていれば、含めずに判定してもかまいません。
支払金額の欄も、原則は税込みで書きます。区分されている場合は税抜きで書くこともでき、そのときは摘要欄に消費税等の額を書きます。
たとえば税抜48,000円のデザイン料に消費税4,800円を加えて払った場合、税込みの52,800円で判定すれば5万円を超えます。請求書で消費税が分かれていれば、一般的には税抜48,000円で判定して提出不要とすることもできます。
相手に渡す義務とマイナンバー
報酬の支払調書は、税務署に出す書類です。所得税法上、支払を受けた本人に交付する義務はありません。
取引先から頼まれて写しを渡すことはできますが、その写しにマイナンバーを書いて渡すことはできません。法人番号は提供の制限がないため、任意で書いてかまいません。
受け取る側は、支払調書が届かなくても確定申告ができます。入金の記録や請求書の控えから、源泉徴収された税額を集計しておく方法が一般的です。
様式の変更とe-Taxでの提出
税務署に書面で出す法定調書の様式は、令和8年8月に変わりました。紙で出すときは、国税庁のページに載っている最新の様式を使ってください。
e-Taxソフト(WEB版)なら、支払調書を1件ずつ入力するか、表計算ソフトや会計ソフトで作ったCSVを読み込んで作れます。前々年に出すべき報酬の支払調書が30枚以上なら、令和9年に出す分からe-Tax等での提出が義務になります。
よくある質問
法人に払ったデザイン料にも支払調書は必要ですか。
法人へのデザイン料は一般的に源泉徴収の対象外ですが、同じ法人への年間の支払が5万円を超えれば支払調書は出します。支払を受ける者の欄には法人番号を書きます。
年をまたいで払った報酬は、どちらの年の調書に書きますか。
支払調書には、その年中に支払が確定した金額を書きます。一般的には、実際に振り込んだ日ではなく、支払が確定した年の調書に含めます。
非居住者に払った報酬も、この支払調書に書きますか。
書きません。非居住者に国内での役務の対価を払った場合は、非居住者等向けの別の支払調書を使い、年間50万円以下なら提出は不要です。
提出したあとで金額の誤りに気づきました。
誤った調書を無効分、正しい調書を訂正分として出し直し、それぞれの合計表を付けます。
出典(確認日)
- 国税庁 令和8年分 給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引(2026-10-15)
- 国税庁 No.7431 「報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書」の提出範囲と提出枚数等(2026-10-15)
- 国税庁 F1-3 報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書(同合計表)(2026-10-15)
- 国税庁 法定調書に関するFAQ(マイナンバー)(2026-10-15)
- 国税庁 No.7400 法定調書の提出義務者(2026-10-15)
- e-Gov法令検索 所得税法(第204条)(2026-10-15)