36協定(サブロク協定)とは:残業と休日出勤に必要な労使の協定
最終確認日 2026年10月17日
36協定は、労働基準法36条にもとづく「時間外労働・休日労働に関する協定」で、さぶろく協定と読みます。会社は、過半数労働組合(なければ過半数代表者)と書面で協定し、所轄の労働基準監督署長に届け出て初めて、1日8時間・週40時間を超える残業や法定休日の労働をさせられます。
36協定届 メーカー
事由・業務の種類・延長時間・特別条項・過半数代表者を入れると、様式第9号(特別条項付きは第9号の2)の協定届をPDF・Word・テキストで作ります。上限を超える入力では作成せず、理由と条文を示します。
協定届を作るなぜ必要か:32条の原則と36条の例外
労働基準法32条は、休憩時間を除いて1週40時間、1日8時間を超えて働かせてはならないと定めています。35条は、毎週少なくとも1回の休日(法定休日)を与えることを求めています。この二つを超える働き方は、原則として違法です。
36条1項は、その例外を定めた条文です。事業場の労働者の過半数で組織する労働組合、組合がなければ労働者の過半数を代表する者と書面で協定し、行政官庁に届け出た場合に限って、協定の範囲で労働時間を延長し、休日に働かせることができます。条文の番号から、この協定は一般的に「36協定」「サブロク協定」と呼ばれています。
出典:e-Gov法令検索 労働基準法(第32条・第36条・第37条・第60条・第106条・第109条・第119条・附則第139条〜第143条)
誰と結ぶか
相手は、事業場(本社、支店、工場、店舗など)ごとに決まります。その事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があれば組合と、なければ過半数代表者と結びます。過半数は、正社員だけでなくパート・アルバイトを含めた事業場の労働者全体で数えます。
過半数代表者は、管理監督者でない人を、協定を結ぶ代表を選ぶと明らかにした投票や挙手などで選びます(施行規則6条の2)。会社が指名した人との協定は、有効な協定になりません。
何時間まで残業できるか
36協定で決められる時間外労働には上限があります。原則は月45時間・年360時間で、臨時的な特別の事情がある場合に限り、特別条項を付けて年720時間以内、時間外労働と休日労働の合計で月100時間未満、2〜6か月平均80時間以内、月45時間を超えるのは年6回まで、という範囲に広げられます(36条3項〜6項)。
ここでいう時間外労働は、会社の所定労働時間ではなく、法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超えた時間です。所定7時間の会社で8時間まで働く1時間分は、法定内の残業として36協定の時間には数えません。
残業時間の上限特別条項付き36協定残業時間の上限チェック(12か月)
出典:e-Gov法令検索 労働基準法(第32条・第36条・第37条・第60条・第106条・第109条・第119条・附則第139条〜第143条)
届け出ないとどうなるか
協定を結んでも、届け出るまでは効力がありません。届出のないまま1日8時間・週40時間を超えて働かせると、労働基準法32条違反となり、119条1号により6か月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金の対象になります(令和7年6月1日から懲役は拘禁刑に改められています)。
残業がたまにしかない会社でも、法定労働時間を1分でも超える可能性があれば、一般的には36協定を結んで届け出ておきます。
有効期間と毎年の届出
36協定には有効期間を定めます(施行規則17条1項1号)。1年の起算日を決め、その日から1年ごとに延長時間を管理します。厚生労働省の記載例は、有効期間を1年とすることが望ましいとしています。期間が切れる前に結び直して、毎年届け出るのが一般的な運用です。
メーカーで作る手順
36協定届 メーカーに、事業の種類、事業場の名称と所在地、起算日、時間外労働の事由・業務の種類・人数・1日・1か月・1年の延長時間、休日労働の日数、協定の当事者を入れると、様式第9号の表のとおりに協定届を組み立てます。月45時間・年360時間で入れると1ページの様式第9号、特別条項を付けると2ページの様式第9号の2になります。
月46時間のように限度時間を超える数を入れた場合や、代表者を管理監督者と答えた場合は、作成せずに理由と条文を表示します。届出前チェックの欄で、起算日と届出日の前後、有効期間、周知の方法を確かめてから印刷します。
結ぶ前に確かめる項目
- 事業場ごとに協定を結ぶ準備ができているか(支店や店舗も別の事業場です)。
- 過半数代表者を投票・挙手などで選び、選出の記録を残したか。
- 延長時間が月45時間・年360時間(1年単位の変形労働時間制で3か月超なら42時間・320時間)以内か。
- 起算日より前に届け出る日程になっているか。
- 就業規則に、時間外労働・休日労働を命じることがある旨の定めがあるか。
36協定のほかのページ
上限の数え方、特別条項、記入例、過半数代表者、違反と罰則、届出の方法、月60時間超の割増、業種別の扱い、パート・アルバイト、協定書と協定届の違いを、それぞれのページで扱っています。所定労働時間や変形労働時間制の定め方は就業規則のページ、割増賃金の組み込み方は固定残業代のページにまとめています。
残業時間の上限特別条項付き36協定36協定届の記入例過半数代表者の選び方36協定違反と罰則36協定の届出月60時間を超える残業業種別の36協定パート・アルバイトと36協定36協定書と協定届の違い固定残業代とは固定残業代の設計
よくある質問
36協定は何と読みますか。
「さぶろくきょうてい」と読みます。労働基準法36条にもとづく協定なので、この名前で呼ばれています。
社員が1人だけでも36協定は必要ですか。
法定労働時間を超える残業や法定休日の労働をさせるなら、人数にかかわらず必要です。1人の場合はその人が過半数代表者になります。
36協定を結べば何時間でも残業させられますか。
できません。協定で決められる時間にも、実際の労働時間にも、36条の上限があります。上限を超えると違反になります。
出典(確認日)
- e-Gov法令検索 労働基準法(第32条・第36条・第37条・第60条・第106条・第109条・第119条・附則第139条〜第143条)(2026-10-17)
- e-Gov法令検索 労働基準法施行規則(第6条の2・第16条・第17条・第59条の2・附則第69条〜第71条)(2026-10-17)
- 厚生労働省 36協定届の記載例(様式第9号・第9号の2)パンフレット(2026-10-17)
- 厚生労働省 時間外労働の上限規制 わかりやすい解説(2026-10-17)