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36協定違反と罰則:どんな場合に違反になり、どう直すか

最終確認日 2026年10月17日

まず、よくある答え

36協定を届け出ずに法定労働時間を超えて働かせた場合や、協定で定めた時間を超えた場合は労働基準法32条違反、時間外と休日の合計が月100時間以上か2〜6か月平均80時間超になった場合は36条6項違反です。いずれも119条1号により6か月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金の対象になります。

残業時間の上限チェック(12か月)

毎月の時間外労働と休日労働を入れると、月45時間・年360時間、月100時間未満、2〜6か月平均80時間、年720時間、年6回の上限に当たる月と、来月あと何時間まで働けるかを表示します。

上限を確認する

違反になる主な場合

出典:厚生労働省 時間外労働の上限規制 わかりやすい解説

罰則(119条)

労働基準法119条1号は、32条、35条、36条6項、37条などに違反した者を「6か月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金」に処すると定めています。刑法の改正により、令和7年6月1日から懲役は拘禁刑に改められました。厚生労働省のわかりやすい解説はまだ旧表記ですが、現行の様式の記載心得は拘禁刑と書いています。

届出をしないこと自体を直接罰する条文はなく、届出のない時間外労働が32条違反になるという構成です。協定を周知しなかった場合は106条違反として120条の30万円以下の罰金の対象です。

出典:e-Gov法令検索 労働基準法(第32条・第36条・第37条・第60条・第106条・第109条・第119条・附則第139条〜第143条)

代表者が不適正なとき

管理監督者を代表者にした場合や、会社が指名した人を代表者にした場合、その協定は有効な36協定になりません。届出が受理されていても、協定がないのと同じ扱いになり、それまでの残業は32条違反と評価されるおそれがあります。

過半数代表者の選び方

出典:青森労働局 36協定の締結当事者(過半数代表者)の適正な選出(リーフレット)

是正勧告の一般的な流れ

労働基準監督署の臨検(立入調査)では、一般的には、36協定届の控え、タイムカードや勤怠記録、賃金台帳を確認します。違反が見つかると是正勧告書が、改善が望ましい点には指導票が交付され、期日までに是正した内容を是正報告書で報告するのが通常の流れです。

是正勧告は行政指導で、それ自体は罰則ではありません。勧告に従わない場合や、重大・悪質な場合には送検されることがあります。個別の対応は、社会保険労務士や弁護士に相談して進めるのが一般的です。

違反に気づいたときの直し方

協定がなかった、期限が切れていたと気づいたら、すぐに過半数代表者を選んで協定を結び、届け出ます。効力は届け出た日からで、それ以前の期間にさかのぼらせることはできないと考えられています。

上限を超えた月があった場合は、超えた時間の割増賃金を正しく払い、業務の配分や人員を見直します。残業時間の上限チェックに過去12か月の実績を入れると、どの月のどの枠が超えていたかを確かめられます。たとえば特別条項ありで月50時間を7か月続けると、7か月目が年6回を超えた月として示されます。

残業時間の上限チェック(12か月)36協定届 メーカー(様式第9号・第9号の2)36協定の届出

違反を防ぐための確認

よくある質問

36協定の期限が切れていたら、その間の残業はどうなりますか。

協定のない期間の残業になり、32条違反と評価されるおそれがあります。気づいた時点で結び直して届け出ます。

違反すると会社名が公表されますか。

重大・悪質な違反で送検された場合などに、厚生労働省が事案を公表することがあります。是正勧告だけで公表されるわけではありません。

違反の罰則は誰が受けますか。

違反行為をした者として、事業主のほか、残業を命じた管理職などの行為者が対象になることがあります。両罰規定(121条)により法人も罰金刑の対象になります。

出典(確認日)

一般的な情報の提供です(社会保険労務士法27条・税理士法52条により、個別の書類作成や相談はお受けしていません)。個別の判断は社会保険労務士・税理士へご相談ください。