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残業時間の上限:月45時間・年360時間と特別条項の4つの枠

最終確認日 2026年10月17日

まず、よくある答え

時間外労働の上限は、原則として月45時間・年360時間です(労働基準法36条4項)。臨時的な特別の事情があって特別条項を結んだ場合も、時間外労働は年720時間以内、時間外と休日の合計は月100時間未満・2〜6か月平均80時間以内、月45時間を超えるのは年6回までです(同条5項・6項)。

残業時間の上限チェック(12か月)

毎月の時間外労働と休日労働を入れると、月45時間・年360時間、月100時間未満、2〜6か月平均80時間、年720時間、年6回の上限に当たる月と、来月あと何時間まで働けるかを表示します。

上限を確認する

原則:月45時間・年360時間

36条3項は、協定で定める延長時間を「限度時間を超えない時間に限る」とし、4項が限度時間を1か月45時間・1年360時間と定めています。対象期間が3か月を超える1年単位の変形労働時間制で働く人は、1か月42時間・1年320時間です。

限度時間は「超えない」ことが条件なので、月45時間ちょうど、年360時間ちょうどは範囲内です。様式第9号の記載心得も、1か月の欄は45時間の範囲内で書くとしています。数えるのは時間外労働だけで、法定休日の労働は45時間・360時間に入りません。

出典:e-Gov法令検索 労働基準法(第32条・第36条・第37条・第60条・第106条・第109条・第119条・附則第139条〜第143条)

特別条項で広げられる範囲

通常予見できない業務量の大幅な増加などで臨時的に限度時間を超える必要がある場合に限り、特別条項を結べます。その場合も次の枠を超えることはできません。

特別条項付き36協定

出典:e-Gov法令検索 労働基準法(第32条・第36条・第37条・第60条・第106条・第109条・第119条・附則第139条〜第143条)

協定の時間と実際の労働時間の両方にかかる

月100時間未満と2〜6か月平均80時間以内は、協定の書き方だけでなく、労働者ごとの実際の労働時間にもかかります(36条6項2号・3号)。特別条項の有無にかかわらず、月45時間以内の月が続いていても、休日労働が多ければ平均80時間を超えることがあります。

2〜6か月平均は、協定の有効期間をまたいで計算します。4月起算の協定でも、3月までの実績と合わせて平均を見るのが一般的な管理の方法です。

出典:厚生労働省 時間外労働の上限規制 わかりやすい解説

上限チェックでの例

残業時間の上限チェックで、特別条項ありとして4月から時間外労働を95時間、90時間、70時間と入れると、5月の時点で2か月平均92.5時間、6月の時点で3か月平均85時間となり、平均80時間を超えた月として赤字で示されます。どの月も100時間未満でも、平均の枠で違反になる例です。

同じ入力で7月を空欄にすると、7月は休日労働と合わせてあと65時間までと表示されます。4か月平均80時間(320時間)から、4月から6月の合計255時間を引いた数です。

残業時間の上限チェック(12か月)

年360時間を超えたら

特別条項がない協定で、時間外労働の累計が年360時間を超えた時点で、協定で定めることのできる範囲を超えた労働として32条違反になります。特別条項がある場合も、月45時間を超えた7回目の月や、年720時間を超えた時点で違反です。

年の途中で超えそうになったら、業務の配分を見直すか、臨時的な事情があるなら次の協定で特別条項を検討します。今の有効期間の途中で協定を結び直して上限を広げることは、一般的には認められていません。

36協定違反と罰則

出典:厚生労働省 時間外労働の上限規制 わかりやすい解説

毎月確かめる項目

よくある質問

月45時間ちょうどは違反ですか。

違反ではありません。限度時間は「超えない」ことが条件なので、45時間ちょうどは範囲内です。46時間からは特別条項が必要です。

休日労働は年720時間に入りますか。

入りません。年720時間は時間外労働だけの枠です。休日労働は月100時間未満と2〜6か月平均80時間の判定に入ります。

管理職にも上限はありますか。

労働時間・休日の規定が適用されない管理監督者には、36協定の上限はかかりません。ただし深夜割増と健康管理のための労働時間の把握は必要です。

出典(確認日)

一般的な情報の提供です(社会保険労務士法27条・税理士法52条により、個別の書類作成や相談はお受けしていません)。個別の判断は社会保険労務士・税理士へご相談ください。