法人の青色申告:設立したら承認申請を出し、帳簿を整えて欠損金を使えるようにする
最終確認日 2026年10月16日
法人の青色申告は、税務署に承認申請書を出して承認を受けると使える制度で、欠損金の10年繰越や繰戻し還付などの特典があります。設立した事業年度は、設立の日以後3か月を経過した日と事業年度終了の日のいずれか早い日の前日までに申請します。
法人税 計算ツール(繰越欠損金を入れて計算)
繰越欠損金と当期の所得を入れると、控除した後の所得と税額を表示します。
欠損金を入れて計算する承認申請の期限
設立した事業年度から青色申告にするには、設立の日以後3か月を経過した日と、最初の事業年度終了の日のいずれか早い日の前日までに承認申請書を出します。設立から3か月以内に事業年度が終わる会社は、事業年度終了の日の前日が期限です。
2期目以後から青色申告にする場合は、適用を受けたい事業年度の開始の日の前日までに出します。申請した事業年度の終了の日までに却下の通知がなければ、承認があったものとみなされます。
青色申告で使える主な制度
- 欠損金の繰越控除(10年)
- 中小法人の欠損金の繰戻し還付
- 中小企業者等の少額減価償却資産の特例(40万円未満、令和8年4月1日以後の取得)
- 特別償却や税額控除などの租税特別措置の多く
帳簿の要件
青色申告の法人は、複式簿記で仕訳帳と総勘定元帳をつけ、貸借対照表と損益計算書を作り、帳簿書類を原則7年(欠損金が生じた年は10年)保存します。電子で保存する場合は電子帳簿保存法の要件も満たします。
会計ソフトを使うと、仕訳から元帳・決算書・固定資産台帳までが連動し、別表の作成に必要なデータもそろいます。
承認が取り消されるとき
帳簿を備えていない、税務署の指示に従わない、帳簿に取引の全部または一部を隠している、2期続けて期限内に申告しない、といった場合は青色申告の承認が取り消されることがあります。期限後申告が続かないよう、申告の期限は早めに把握しておきます。
白色申告の法人との違い
白色申告の法人も法人税の申告はできますが、赤字を翌期に繰り越せないため、赤字と黒字の年が交互に来ると、黒字の年の所得にそのまま税がかかります。少額減価償却資産の特例も使えず、30万円や40万円の備品は耐用年数で償却することになります。
帳簿の手間は青色申告とほとんど変わらないため、会社を設立したら設立届とあわせて青色申告の承認申請書を出す会社が多くなっています。申請書は1枚で、e-Taxからも出せます。設立後の届出は税務署・都道府県・市町村・年金事務所などに分かれ、期限もそれぞれ違うため、設立日と決算月から一覧にしておくと漏れを防げます。
青色申告のセルフチェック
- 設立届と一緒に青色申告の承認申請書を出したか
- 複式簿記の帳簿と決算書を作っているか
- 帳簿書類を7年(欠損の年は10年)保存できるか
- 毎期、期限内に申告しているか
よくある質問
期限を過ぎたらどうなりますか。
その事業年度は白色申告になり、欠損金の繰越などが使えません。翌期から青色にするには、翌期開始の日の前日までに申請します。
個人事業主のときの青色申告は引き継がれますか。
法人は別の納税者なので、個人の青色申告の承認は引き継がれません。法人として改めて申請します。
e-Taxで申請できますか。
承認申請書はe-Taxでも提出できます。資本金1億円超の法人は法人税の申告そのものもe-Taxが義務です。
出典(確認日)
- 国税庁 青色申告の承認申請手続(2026-10-16)
- 国税庁 No.5762 青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越控除(2026-10-16)
- 国税庁 No.5763 欠損金の繰戻しによる還付(2026-10-16)
- 国税庁 法人税のあらまし(令和7年版)(2026-10-16)