確定申告で源泉徴収票の添付は不要?それでも手元に置く理由
最終確認日 2026年10月15日
平成31年4月1日以後に提出する確定申告書には、給与・退職・公的年金等の源泉徴収票の添付も提示もいりません。
不要になったのは「付けること」だけで、支払金額や源泉徴収税額は申告書に書き写します。
作成コーナーでは、マイナポータル連携、スマートフォンでの撮影、手入力のいずれかで金額を入れます。
添付が不要になった時期と対象の書類
国税関係の手続を簡素にする改正で、平成31年4月1日以後に出す所得税の確定申告書と修正申告書は、源泉徴収票を付けずに提出できるようになりました。
対象は、給与所得、退職所得、公的年金等の3種類の源泉徴収票です。令和元年分以後の申告書はすべてこの日より後に出すものなので、一般的には付けなくてかまいません。
国税庁の確定申告の手引きでは、源泉徴収票等は窓口で見せる「提示」も不要とされています。郵送で申告するときに同封する必要もありません。
| 書類 | 受け取る主な場面 |
|---|---|
| 給与所得の源泉徴収票 | 勤務先から、年末調整のあとや退職のとき |
| 退職所得の源泉徴収票 | 退職金を受け取ったとき |
| 公的年金等の源泉徴収票 | 公的年金を受け取っているとき |
| 特定口座年間取引報告書 | 証券会社の特定口座で取引したとき |
| 上場株式配当等の支払通知書 | 上場株式の配当を受け取ったとき |
保存の義務はなくても、数字は申告書に写す
国税庁は、添付不要とされた書類について、納税者に保存の義務はないと案内しています。
それでも申告書を作るときは、源泉徴収票に書かれた支払金額、源泉徴収税額、社会保険料等の金額などを写します。変わったのは書類を付けるかどうかで、使う数字は以前と同じです。
確定申告の手引きでは、第一表の源泉徴収税額の欄に合計額を、第二表の「所得の内訳」欄に内訳を書くよう示されています。源泉徴収票がないと、この2か所を正確に埋められません。
源泉徴収税額は、申告で計算した所得税から差し引く金額です。書き漏らすと、給与からすでに引かれた税金を申告でもう一度納める形になりかねません。
作成コーナーとe-Taxでの金額の入れ方
国税庁の確定申告書等作成コーナーでは、給与の金額を次の3つのどれかで入れます。
- マイナポータル連携:勤務先が給与支払報告書をeLTAXで出しているなど、データで届いている場合は、令和5年分以降の給与情報が該当する欄に自動で入ります。
- スマートフォンのカメラ:源泉徴収票を撮影すると、読み取った金額が該当する項目に入ります。
- 直接入力:連携できないときや読み取りがうまくいかないときは、源泉徴収票を見ながら給与所得の入力画面に打ち込みます。
読み取りがうまくいかない源泉徴収票
数字が枠からはみ出している、文字がかすれている、金額が線に重なっているといった源泉徴収票は、カメラで正しく読み取れないことがあります。
その場合は、読み取った結果を画面で直すか、最初から手で入力します。自動で入った金額も、勤務先から受け取った源泉徴収票の数字と見比べてから送信すると安心です。
e-Taxで送るときに源泉徴収票の画像を付ける必要はありません。各欄の金額が正しく入っていれば足ります。
税務署や相談会場で作るときは持っていく
添付は不要でも、税務署などの会場で申告書を作る場合は、源泉徴収票を忘れずに持参するよう国税庁は呼びかけています。
会場では入力の元になる書類を見ながら作業するため、手ぶらだと金額が確かめられず、作り直しになることがあります。
源泉徴収票が今も役に立つ場面
給与所得の源泉徴収票は、勤務先がすべての受給者に翌年1月31日まで、年の途中で辞めた人には退職後1か月以内に交付することになっています。届かないときは、まず勤務先の担当者に確認してください。
- 医療費控除やふるさと納税などで還付申告をするとき。還付申告書は翌年1月1日から5年間出せるので、過去の年分を申告するときにも使います。
- 年の途中で転職し、前の勤務先の給与を新しい勤務先の年末調整に含めてもらうとき。
- 副業の収入などと一緒に確定申告をするときに、本業の給与の額を確かめたいとき。
よくある質問
源泉徴収票をなくしました。確定申告はできますか。
付ける必要はないので、一般的には金額がわかれば申告書は作れます。ただ数字を正確に写すため、勤務先に再発行を頼むのが確実です。
公的年金の源泉徴収票も付けなくてよいのですか。
はい。公的年金等の源泉徴収票も添付不要の対象です。年金の収入金額や源泉徴収税額を入力するときには使います。
付けなくてよいなら、申告が終わったら捨ててかまいませんか。
国税庁は保存の義務はないとしていますが、あとで申告内容を見直したり、さかのぼって還付申告をしたりするときに数字が要ります。しばらくは控えと一緒に保管しておくと困りません。
うっかり源泉徴収票を申告書に付けて出してしまいました。
付けること自体が求められていないだけなので、一般的には特別な手続は必要ありません。気になる場合は提出先の税務署に確認してください。
出典(確認日)
- 国税庁 国税関係手続が簡素化されました(2026-10-15)
- 国税庁 作成コーナー 平成31年4月1日以後に確定申告書等を提出する場合の添付書類について(2026-10-15)
- 国税庁 令和7年分 確定申告の手引き 申告書に添付・提示する書類(2026-10-15)
- 国税庁 令和7年分 所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き(PDF)(2026-10-15)
- 国税庁 作成コーナー 給与情報が連携されない場合(2026-10-15)
- 国税庁 作成コーナー 読み取りできない源泉徴収票(例)や撮影時のポイント(2026-10-15)
- 国税庁 令和8年分 給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引(給与情報のマイナポータル連携 37ページ)(2026-10-15)
- 国税庁 No.2030 還付申告(2026-10-15)
- 国税庁 No.7411 「給与所得の源泉徴収票」の提出範囲と提出枚数等(2026-10-15)