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非居住者に給与や報酬を支払うときの源泉徴収

最終確認日 2026年10月15日

まず、よくある答え

非居住者に、日本国内での勤務や役務提供の対価として給与や報酬を払うときは、一般的には支払額に20.42%をかけて源泉徴収します。租税条約で免除や軽減を受けるには、最初の支払日の前日までに「租税条約に関する届出書」を支払者経由で出してもらいます。

非居住者とは、対象になる支払とは

所得税では、日本国内に住所がある人、または今まで引き続き1年以上居所がある人を居住者といいます。それ以外の個人、つまり国内に住所がなく1年以上の居所もない人が非居住者です。

非居住者に払うお金のうち、日本で課税されるのは国内源泉所得です。国内で行う勤務や人的役務の提供にもとづく給与・報酬や、国内で人的役務の提供を事業とする者に払う対価などが含まれます。

日本と相手の国との租税条約に別の定めがある場合は、一般的には条約の定めが優先します。

出典:国税庁 No.2878 国内源泉所得の範囲

主な源泉徴収の税率

国税庁のタックスアンサーでは、非居住者等に国内源泉所得を払う人は、原則として支払の際に源泉徴収するとされています。主な税率は次のとおりです。

居住者への原稿料のように100万円を境に税率が変わる仕組みではなく、一般的には支払額に表の税率をそのままかけます。給与の場合、非居住者は年末調整の対象にならず、原則として源泉徴収で課税が終わるため確定申告は不要とされています。

非居住者等への主な支払と源泉徴収税率
支払の種類税率
給与その他人的役務の提供に対する報酬、退職手当等20.42%
人的役務の提供事業の対価20.42%
不動産の賃貸料等20.42%
工業所有権、著作権等の使用料等20.42%
土地等の譲渡対価10.21%

出典:国税庁 No.2884 非居住者等に対する源泉徴収・源泉徴収の税率

租税条約で免除・軽減を受けるときの届出書

相手の居住地国と日本の間に租税条約があると、条約の内容によって源泉徴収が免除されたり、税率が下がったりします。

使うには、受け取る非居住者が「租税条約に関する届出書」を支払者ごとに作り、最初に支払を受ける日の前日までに、支払者を経由して支払者の納税地の税務署長に出します。

前日までに届いていなければ、支払者は条約の限度税率ではなく国内法の税率で源泉徴収します。その場合でも、あとから届出書と「租税条約に関する源泉徴収税額の還付請求書(様式11)」を支払者経由で出せば、差額の還付を受けられます。

出典:国税庁 No.2888 租税条約に関する届出書の提出(源泉徴収関係)

非居住者向けの支払調書

非居住者に国内での人的役務の対価として給与や報酬を払った場合、居住者向けの源泉徴収票や報酬の支払調書は使いません。「非居住者等に支払われる給与、報酬、年金及び賞金の支払調書」を出します。

年間の支払金額が50万円以下なら提出は不要です。提出時期は翌年1月31日で、この調書専用の合計表と一緒に出します。

日本と自動的情報交換ができる国や地域に住所がある人の分は、同じものを2枚出します。非居住者でもマイナンバーの通知を受けている人については、番号を書きます。

法定調書合計表の書き方居住者向けの支払調書の書き方

出典:国税庁 No.7431 「報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書」の提出範囲と提出枚数等

支払う側が気をつけたいこと

居住者への報酬の源泉徴収税額を計算する

出典:国税庁 防衛特別所得税及び復興特別所得税の源泉徴収のあらまし

よくある質問

海外に住むフリーランスに、日本の会社がオンラインで翻訳を頼んだ場合も20.42%ですか。

国内源泉所得に当たるかどうかで変わります。役務を提供した場所や契約の内容、租税条約によって扱いが違うため、一般的には税務署などで個別に確認します。

届出書が最初の支払に間に合いませんでした。

その支払は国内法の税率で源泉徴収することになります。あとから届出書と還付請求書(様式11)を支払者経由で出せば、還付を受けられます。

非居住者への支払が年40万円でした。支払調書は必要ですか。

年間の支払金額が50万円以下なので、支払調書の提出は不要です。この基準とは別に、源泉徴収が必要かどうかは支払の内容で判断します。

出典(確認日)

一般的な情報です。個別の判断は税理士・社労士などにご相談ください。