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就業規則の改定:理由の整理から届出・周知・施行日まで

最終確認日 2026年10月17日

まず、よくある答え

就業規則の改定は、変える条文と理由を整理し、過半数労働組合または過半数代表者の意見を聴き、変更届と意見書を出し、変更後の規則を周知して施行日を迎える流れです。労働者に不利益な変更は合意が原則で、合意がない場合は変更の合理性と周知が効力の条件になります(労働契約法9条・10条)。

就業規則 メーカー

モデル就業規則(令和7年12月版)を基に、労働時間・休日・賃金・副業・定年の選択から就業規則を組み立てます。10人未満版、意見書、就業規則届、育児・介護の規則もPDFで出力します。

就業規則を組み立てる

変える理由の整理

改定のきっかけは、法改正への対応、制度の新設や廃止、実態とのずれの解消の三つが多くを占めます。最近の例では、令和7年4月と10月に施行された育児・介護休業法の改正(子の看護等休暇の対象拡大、柔軟な働き方を実現するための措置など)に合わせた見直しがあります。

変える条文ごとに、改正前と改正後、変更の理由、影響を受ける人数をまとめておくと、意見聴取の説明にも、届の「主な変更事項」にもそのまま使えます。

モデル就業規則の使い方

出典:厚生労働省 育児・介護休業等に関する規則の規定例

不利益変更の考え方

労働契約法9条は、使用者は労働者と合意することなく、就業規則の変更によって労働条件を労働者の不利益に変更することはできないと定めています。例外が10条で、変更後の規則を周知し、変更が合理的なものであるときは、変更後の規則が労働条件になります。

合理性は、労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況、その他の就業規則の変更に係る事情に照らして判断されます。賃金や退職金のような重要な条件を下げる変更では、一般的には高度の必要性と、経過措置や代償措置の有無が問われます。

出典:e-Gov法令検索 労働契約法(第7条・第9条・第10条・第12条・第15条・第16条)

意見聴取・届出・周知の順番

改定案を作ったら、過半数労働組合または過半数代表者に示して意見を聴き、意見書を受け取ります。続いて、変更届、変更後の規則、意見書を所轄の労働基準監督署長に届け出ます(労働基準法89条・90条)。

最後に、変更後の規則を掲示、配布、電子の方法で周知します。古い版が職場に残っていると、どちらが有効か分からなくなるため、差し替えと旧版の回収を同時に行うのが一般的です。

意見書の書き方と記入例就業規則変更届の記入例就業規則の閲覧と周知

出典:e-Gov法令検索 労働基準法(第19条・第20条・第32条・第34条〜第39条・第89条・第90条・第92条・第106条・第120条)

施行日の決め方

モデル就業規則の解説は、就業規則の効力は周知された時期以降で、施行期日の定めがあればその日に生じると説明しています。施行日を周知より前の日にしても、周知前の期間には効力が及ばないと考えるのが一般的です。

附則に「この規則は、令和○年○月○日から施行する」と書き、改定のたびに改定日を附則に追記していくと、いつ何を変えたかの履歴が残ります。

出典:厚生労働省 モデル就業規則(令和7年12月)全体版PDF

メーカーでの改定の使い方

就業規則 メーカーで届の種類を「変更した」にすると、届出前チェックに労働契約法9条・10条の注意が表示され、届は主な変更事項の表つきになります。新旧を見比べるには、テキストかWordで出力した前後の版を並べると便利です。改定が自社で合理的と認められるかの見通しは、社会保険労務士か労働基準監督署に相談してください。

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自分で確かめる項目

よくある質問

改定のたびに全文を届け出ますか。

変更した部分だけを届け出る方法もありますが、全文を添付するよう案内する監督署もあります。所轄の監督署の案内に合わせるのが一般的です。

社員全員の同意を取れば不利益変更はできますか。

個々の労働者と合意すれば、労働契約法9条の原則どおり変更できます。ただし、同意が自由な意思によるものかが後で争われることがあり、説明の記録を残すことが大切です。

法改正で当然に変わる部分も改定が要りますか。

法律の基準を下回る定めは法律の基準に置き換わりますが、規則の文面が古いままだと従業員が誤解します。法改正のたびに条文を見直して届け出るのが一般的です。

出典(確認日)

一般的な情報の提供です(社会保険労務士法27条・税理士法52条により、個別の書類作成や相談はお受けしていません)。個別の判断は社会保険労務士・税理士へご相談ください。