レシートと領収書の違い:経費にはどちらが必要か
最終確認日 2026年10月15日
レシートも領収書も、お金を受け取ったことを証明する受取書です。品目が並ぶレシートは中身の証拠として詳しく、登録番号などがそろえば簡易インボイスにもなります。
どちらも「受取書」
国税庁の印紙税の質疑応答では、「領収書」「受取書」はもちろん、「仮領収書」や「レシート」、「領収」と書かれたお買上票なども金銭の受取書に当たるとしています。
印紙税の扱いは呼び名で変わらないということです。受取金額が5万円以上のレシートには、領収書と同じく収入印紙が必要です。
インボイス制度でも、国税庁は請求書、納品書、領収書、レシートなど、名前を問わず記載事項を満たせば適格請求書になると説明しています。
違いは宛名と明細
レシートは、何をいくつ買ったかが1行ずつ分かる点で、取引の中身を示す力が強い書類です。領収書は、宛名で支払った人を示せる点に強みがあります。
| 比べる点 | レシート | 領収書 |
|---|---|---|
| 作り方 | レジで自動的に印字 | 手書きや会計ソフトで作成 |
| 宛名 | 通常は入らない | 書くのが一般的 |
| 品目 | 1品ずつ並ぶ | 但し書きにまとめる |
| 渡すタイミング | 会計のたびに渡す店が多い | 求められて出すことが多い |
レシートでも経費の証拠になる
経費として扱えるかどうかは、書類の名前ではなく、その支払いが事業のためのものかどうかで判断されます。一般的には、日付、店名、金額、品目が読み取れるレシートは、支払いの証拠として十分に役立ちます。
個人事業主なら、レシートを月ごとに台紙に貼るか封筒に分けて入れ、帳簿の記入と照らし合わせられるようにしておくと管理しやすくなります。
インボイス制度ではレシートが簡易インボイスに
小売業、飲食店業、タクシー業など、不特定多数に販売する事業者は、宛名を省いた簡易インボイスを交付できます。実務では、レジのレシートがそのまま簡易インボイスを兼ねることが多くなっています。
レシートが簡易インボイスになるのは、発行者の名称と登録番号、取引年月日、品目、税率ごとの合計額、税率ごとの消費税額等または税率がそろっている場合です。
それでも領収書を求められるとき
会社によっては、経費精算の規程で宛名入りの領収書を求めています。その場合は、会計のときにレシートとは別に領収書を出してもらえるか、お店に頼みます。
お店によっては、同じ支払いに2枚の証拠が出回らないよう、レシートを回収してから領収書を書くところもあります。どちらか一方しか手元に残らない場合は、どちらを提出すべきか経理担当者に確認しておきます。
宛名を書き入れた簡易インボイスも有効です。国税庁Q&Aは、簡易インボイスに相手の名前を書いても簡易インボイスであることに変わりはなく、税率か税額のどちらかがあれば足りるとしています。
受け取る側の使い分けの目安
個人事業主が自分の帳簿に使うだけなら、品目まで分かるレシートで困る場面はあまりありません。会社員が立て替えて会社に精算を出すときは、勤務先の規程に合わせて領収書を頼むかどうかを決めます。
飲食料品と日用品を一緒に買ったときは、税率ごとの内訳が印字されるレシートのほうが、消費税の区分を確かめるのに向いています。手書きの領収書をもらうなら、税率ごとの金額を書いてもらえるか確認しておくと後で困りません。
よくある質問
感熱紙のレシートの文字が薄れてきました。
保存期間のうちに読めなくなるおそれがあるため、早めにコピーを取っておくと安心です。データ化して原本を処分したい場合は、スキャナ保存の要件を満たす必要があります。
レシートと領収書の両方を経費に入れてしまいました。
同じ支払いを二重に計上したことになります。帳簿からどちらか一方を取り消して、金額を正しく直します。
カードの利用控えだけでレシートの代わりになりますか。
利用控えには品目が載らないことが多いため、お店のレシートや明細も一緒に残すと、支払いの中身を説明しやすくなります。
出典(確認日)
- 国税庁 質疑応答事例 金銭又は有価証券の受取書とは(2026-10-15)
- 国税庁 質疑応答事例 現金販売の場合のレシート及びお買上票(2026-10-15)
- 国税庁 No.7105 金銭又は有価証券の受取書、領収書(2026-10-15)
- 国税庁 インボイス制度の理解のために(令和8年4月)(2026-10-15)
- 国税庁 適格請求書等保存方式に関するQ&A(令和8年5月改訂)(2026-10-15)