個人事業主が従業員の年末調整をするやり方
最終確認日 2026年10月15日
個人事業主でも、従業員に給与を払っていれば会社と同じように年末調整をします。給与の支払を始めたら1か月以内に給与支払事務所等の開設届出書を出し、従業員が10人未満なら納期の特例を申請できます。家族の青色事業専従者も、扶養控除等申告書を出した甲欄の人なら年末調整の対象です。事業主本人の所得税は確定申告で精算します。
源泉徴収票 作成ツール(令和8年分の年末調整の計算)
従業員ごとに年末調整を計算し、源泉徴収票と給与支払報告書(個人別明細書)の形で出力できます。
源泉徴収票を作る給与を払い始めるときの届出
給与の支払を始めたら、1か月以内に「給与支払事務所等の開設届出書」を税務署に出します。従業員が常時10人未満なら「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を出すと、源泉所得税を年2回(7月10日と翌年1月20日)にまとめて納められます。
開業と同時に人を雇う場合は、開業届と一緒に出すと手間が省けます。
青色事業専従者も対象
生計を一にする家族に青色事業専従者給与を払っている場合、その家族も給与所得者です。扶養控除等申告書を出していれば甲欄で源泉徴収し、年末調整の対象になります。
専従者は事業主の扶養控除や配偶者控除の対象にはなりません。専従者本人の年末調整では、専従者自身の保険料や扶養親族をもとに計算します。
年末調整から1月の提出までの流れ
- 源泉徴収簿(または給与ソフト)で1年分の給与と徴収税額を集計する
- 申告書を回収し、年調年税額を計算して12月の給与で過不足を精算する
- 12月分(納期の特例なら7〜12月分)の源泉所得税を納付書で納める
- 源泉徴収票を作り、従業員に交付する
- 法定調書合計表を税務署に、給与支払報告書を従業員の住所地の市区町村に出す
事業主本人の税金
年末調整は従業員の所得税の精算で、事業主本人には関係しません。事業主本人の所得税は、翌年3月15日までの確定申告で精算します。従業員に払った給与は事業の必要経費になり、源泉徴収した税額は従業員から預かったお金なので、事業主の経費にはなりません。
源泉徴収簿と賃金台帳
従業員ごとに、毎月の給与、社会保険料、源泉徴収税額を記録する帳簿として、国税庁の源泉徴収簿や給与ソフトの台帳を使います。労働基準法で作成が求められる賃金台帳と兼ねて管理することもできます。
1年分がまとまっていれば、12月の年末調整の計算と、1月の源泉徴収票の作成がそのまま進められます。毎月の記録は、給与明細を作るたびに転記しておくと年末に慌てずに済みます。
よくある質問
従業員が1人だけでも年末調整は必要ですか。
必要です。人数に関係なく、甲欄の従業員に給与を払っていれば年末調整を行います。
パート1人に月8万円ほどの場合も源泉徴収しますか。
甲欄で社会保険料控除後の給与が一定額未満なら月々の税額は0円ですが、年末調整は行います。源泉徴収税額がなくても源泉徴収票は交付します。
納期の特例を受けていても12月の納付は必要ですか。
7月から12月分をまとめて翌年1月20日までに納めるので、12月単独の納付はありません。
年末調整は税理士に頼む必要がありますか。
従業員が少なければ、国税庁の源泉徴収簿や年末調整計算シート、給与ソフトを使って事業主自身で行えます。判断に迷う点だけ税理士に相談する方法もあります。
出典(確認日)
- 国税庁 No.2505 源泉所得税及び復興特別所得税の納付期限と納期の特例(2026-10-15)
- 国税庁 令和8年分 年末調整のしかた(2026-10-15)
- 国税庁 令和8年分 給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引(2026-10-15)