令和8年分の年末調整の変更点(会社が押さえること)
最終確認日 2026年10月15日
令和8年分の年末調整では、基礎控除の引上げ(合計所得金額489万円以下なら104万円など)、給与所得控除の最低保障額の74万円への引上げ、扶養親族などの所得要件の62万円以下への引上げ、23歳未満の扶養親族がいる人の生命保険料控除の特例が反映されます。改正は令和8年12月1日に施行され、11月までの毎月の源泉徴収は変わらず、12月の年末調整でまとめて精算します。
源泉徴収票 作成ツール(令和8年分の年末調整の計算)
令和8年分の新しい表で年末調整を計算します。
令和8年分で計算する基礎控除と給与所得控除
令和8年分と令和9年分の基礎控除は、合計所得金額489万円以下で104万円、655万円以下で67万円、2,350万円以下で62万円です。給与所得控除の最低保障額は65万円から74万円に引き上げられ、「給与所得控除後の給与等の金額の表」も改正されました。
給与の収入金額が69万1,000円以上220万円未満の人には特例の表があり、年末調整のしかたの47ページから54ページの表はこれを織り込んでいます。
扶養親族などの所得要件
新たに要件を満たすことになった親族について控除を受けるには、扶養控除等(異動)申告書などの提出が必要です。12月1日以後に払う給与から適用されます。
- 扶養親族、同一生計配偶者:合計所得金額62万円以下(給与だけなら収入136万円以下)
- 特定親族(19歳以上23歳未満):62万円超123万円以下(給与だけなら136万円超197万円以下)
- 配偶者特別控除の対象の配偶者:62万円超133万円以下
- 勤労学生:89万円以下
生命保険料控除の特例
年齢23歳未満の扶養親族がいる人は、令和8年分と令和9年分の新生命保険料に係る一般生命保険料控除の限度額が6万円(従来4万円)になります。控除額の計算表も変わるため、保険料控除申告書の計算が正しいかを確認します。適用した人の源泉徴収票には、摘要欄にその旨を書きます。
会社の実務で変わること
令和8年11月までの源泉徴収事務は変わらず、12月の年末調整で新しい基礎控除と給与所得控除の表に基づいて1年分を計算し、改正前の税額表で徴収してきた税額との差を精算します。そのため、例年より過納額(還付)が大きくなる人が多くなると見込まれます。
国税庁の年調ソフトは令和8年分の正式版が令和8年10月1日に公開されています。年分ごとにソフトを入れ替え、給与ソフトも令和8年分の改正に対応した版になっているか確認します。従業員から還付額の目安を聞かれたら、還付金の早見表を案内できます。
よくある質問
令和9年から源泉徴収税額表も変わりますか。
変わります。令和9年1月1日以後に支払う給与には令和9年分の源泉徴収税額表を使います。防衛特別所得税が加わりますが、復興特別所得税とあわせた税率は2.1%のままです。
扶養から外れていた家族が今年から扶養に入る場合は。
所得要件が上がったことで扶養親族になる人がいれば、扶養控除等(異動)申告書を出し直してもらい、年末調整で控除します。
源泉徴収票の様式も変わりましたか。
令和8年分は、税務署への提出が給与支払報告書の提出でみなされる特例が始まるなど、作成と提出の扱いが変わっています。
出典(確認日)
- 国税庁 令和8年分 年末調整のしかた(2026-10-15)
- 国税庁 年末調整手続の電子化に向けた取組について(2026-10-15)
- 国税庁 令和8年分 給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引(2026-10-15)