有期雇用契約書の書き方(更新上限と無期転換)
最終確認日 2026年10月15日
有期契約の通知書には、契約期間の始期と終期、更新の有無、更新の判断基準、更新上限の有無と内容を書きます。通算5年を超えて無期転換を申し込めるようになる契約では、申込みができることと転換後の労働条件も書きます。これらは締結時だけでなく更新のたびに明示します。
労働条件通知書(兼雇用契約書)メーカー
「有期雇用」を選ぶと、更新の有無・判断基準・更新上限・無期転換の欄が入ります。期間が3年を超えるなどの注意点もチェック欄に出ます。
有期の通知書を作る契約期間の上限
1回の契約期間は原則として3年が上限です。高度な専門知識を持つ人や満60歳以上の人との契約は5年までです(労働基準法14条)。
1年を超える契約を結んだ労働者は、1年を経過した後はいつでも申し出て退職できます。会社側からの期間途中の解雇は、やむを得ない事由がなければできません(労働契約法17条)。
更新の有無・判断基準・更新上限
更新の有無は「自動的に更新する」「更新する場合があり得る」「契約の更新はしない」などから選んで書きます。更新があり得る場合は、業務量、勤務成績、能力、経営状況などの判断基準を書きます。
更新上限は、通算契約期間か更新回数のどちらで定めるかと、その数を書きます。最初の契約の後で上限を新しく設けたり短くしたりするときは、あらかじめ理由を説明することが求められています。
無期転換の明示
同じ会社との有期契約が通算5年を超えると、労働者は期間の定めのない契約への転換を申し込めます(労働契約法18条)。会社はこれを断れません。
申込みができるようになる契約の締結時と、その後の更新のたびに、申込みができることと転換後の労働条件を書きます。転換後の条件を決めるときは、正社員などとの均衡を考えた事項を説明するよう努めることとされています。
雇止めの予告
3回以上更新しているか、1年を超えて続けて雇っている人の契約を更新しないときは、少なくとも30日前までに予告します(有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準)。本人が求めれば、更新しない理由を書いた証明書を出します。
何度も更新して実質的に無期と変わらない場合や、更新を期待させる事情がある場合は、雇止めが認められないことがあります(労働契約法19条)。
通知書の記載例
- 契約期間:期間の定めあり(2026年11月1日〜2027年10月31日)
- 契約の更新の有無:更新する場合があり得る
- 更新の判断基準:契約期間満了時の業務量、勤務成績、能力、会社の経営状況
- 更新上限の有無:有(通算契約期間5年まで)
よくある質問
更新上限を「通算5年まで」とすれば無期転換は起きませんか。
上限まで更新して終える場合は通算5年を超えないため申込権は生じません。ただし上限の設定が実態と合っていないと雇止めの有効性が争われることがあり、上限の説明と運用をそろえることが大切です。
定年後に再雇用した人も無期転換の対象ですか。
都道府県労働局長の認定を受けた事業主の場合、定年後引き続き雇用されている期間は申込権が発生しない特例があります。その場合は通知書に特例の対象であることを書きます。
更新のときに条件を変えてもよいですか。
更新は新しい契約なので、条件を変えることはできます。変えた条件を通知書で示し、本人の合意を得て契約します。
出典(確認日)
- e-Gov法令検索 労働基準法(第14条、第15条、第20条、第21条、第37条)(2026-10-15)
- e-Gov法令検索 労働基準法施行規則(第5条 労働条件の明示)(2026-10-15)
- e-Gov法令検索 労働契約法(第4条、第8条〜第10条、第17条〜第19条)(2026-10-15)
- 厚生労働省 リーフレット「2024年4月から労働条件明示のルールが変わりました」(2026-10-15)
- 厚生労働省 令和6年4月から労働条件明示のルールが改正されます(2026-10-15)
- e-Gov法令検索 パートタイム・有期雇用労働法(第6条、第14条)(2026-10-15)