試用期間の書き方と注意点
最終確認日 2026年10月15日
試用期間は、通知書や契約書に「雇入れの日から3か月」のように長さを書き、その間の賃金などが本採用後と違う場合はその内容も書きます。法律に長さの決まりはありませんが、3か月から6か月とする会社が多いです。試用期間中でも、14日を超えて働いた後に解雇するときは、30日前の予告か予告手当が必要です。
労働条件通知書(兼雇用契約書)メーカー
試用期間の月数と、その間の条件を入れる欄があります。試用期間を入れると、解雇予告のルールもチェック欄に表示します。
試用期間を入れて作る記載例
試用期間について就業規則に定めがある場合は、その条文番号も書いておくと、本人が詳細を確認しやすくなります。
- 試用期間:雇入れの日から3か月
- 試用期間中の労働条件:本採用後と同じ(または「基本給 月額○円、その他は本採用後と同じ」)
- 延長:就業規則第○条により、最長3か月延長することがある
長さと延長
法律に上限の定めはありませんが、試用期間が長すぎると、労働者の立場を不安定にするとして無効と判断された裁判例もあります。一般的には3か月から6か月、長くても1年以内とされることが多いです。
延長する場合は、就業規則や契約書に延長があり得ることと理由を定めておき、延長の前に本人へ説明します。根拠なく延長することは、一般的には難しいと考えられています。
14日を超えた後の解雇
労働基準法21条により、試みの使用期間中の人には、使い始めて14日以内なら解雇予告の規定が適用されません。14日を超えて引き続き使用した後は、通常と同じく30日前の予告か、30日分以上の平均賃金の支払いが必要です。
本採用を見送ることは、一般的には解雇にあたると考えられており、客観的に合理的な理由が求められます。評価の基準や面談の記録を残しておくことが大切です。
試用期間中の賃金と社会保険
試用期間中の賃金を本採用後より低くすることはできますが、地域の最低賃金を下回れません。最低賃金を下回る額にするには、都道府県労働局長の許可が必要で、減額できる割合にも上限があります。
社会保険や雇用保険は、加入要件を満たしていれば試用期間の初日から加入します。試用期間が終わってから加入させる扱いは誤りです。
試用期間中の評価の進め方
試用期間の目的は、仕事への適性を見ることです。何を基準に評価するかを入社時に伝え、途中で面談をして課題を共有しておくと、本採用の判断に納得が得られやすくなります。
評価の結果を本人に伝えずに期間満了で本採用を見送ると、手続が不十分だとして争いになることがあります。指導の内容と面談の記録を日付とともに残しておきます。
よくある質問
有期契約に試用期間を付けられますか。
付けることはできますが、契約期間そのものが短い場合は、試用期間を設ける意味が薄くなります。契約期間と試用期間の関係を通知書で分かるように書きます。
試用期間中の退職は何日前に申し出ればよいですか。
期間の定めのない契約なら、民法上は2週間前の申入れで退職できます。就業規則の届出時期も通知書に書いておきます。
試用期間中も有給休暇の6か月に数えますか。
数えます。年次有給休暇の継続勤務期間は、試用期間を含めて雇入れの日から数えます。
試用期間を設けないことはできますか。
できます。試用期間は法律で義務づけられたものではありません。設けない場合は、通知書の試用期間の欄を「なし」とします。
出典(確認日)
- e-Gov法令検索 労働基準法(第14条、第15条、第20条、第21条、第37条)(2026-10-15)
- 厚生労働省 モデル労働条件通知書(一般労働者用;常用、有期雇用型)(2026-10-15)
- e-Gov法令検索 労働基準法施行規則(第5条 労働条件の明示)(2026-10-15)