BridgeInvoice

キャリアアップ助成金とは

最終確認日 2026年10月25日

まず、よくある答え

キャリアアップ助成金の正社員化コースは、有期雇用や無期雇用の人を正規雇用労働者に転換した事業主に支給されます。令和8年度の中小企業は、有期から正規への転換が1人40万円、重点支援対象者なら80万円(40万円ずつ2期)です。転換日の前日までにキャリアアップ計画を労働局へ出し、転換後6か月の賃金を前の6か月より3%以上増やすことが条件です。この記事はキャリアアップ助成金の令和8年度(2026年4月1日から)の制度を説明しています(最終確認日 2026年10月25日)。

キャリアアップ助成金(正社員化コース)の金額計算

会社の規模、転換前の雇用形態、重点支援対象者、人数、加算、転換日から、令和8年度の金額と期限の目安を出します。

金額を計算する

正社員化コースの金額(令和8年度)

支給要領の金額は、中小企業で有期から正規が40万円(重点支援対象者は80万円を2期に分けて)、無期から正規が20万円(重点支援対象者は40万円を2期)です。大企業は、それぞれ30万円(60万円)と15万円(30万円)です。派遣労働者を正規雇用で直接雇用する場合も、同じ額で扱われます。

加算は1事業所につき1回で、正社員転換制度を新たに規定すると20万円(大企業15万円)、多様な正社員制度を規定すると40万円(30万円)、令和8年4月8日以後の転換で情報公表加算20万円(15万円)があります。1つの事業所で支給申請できるのは、年度に合計20人までです。

正社員化コースの金額と期限を計算する

出典:厚生労働省 キャリアアップ助成金 支給要領(令和8年4月8日)

重点支援対象者

重点支援対象者は、雇入れから3年以上の有期雇用労働者、雇入れから3年未満で過去5年間に正規雇用だった期間が合計1年以下かつ過去1年間に正規雇用でなかった有期雇用労働者、派遣労働者・母子家庭の母等・父子家庭の父・人材開発支援助成金の特定の訓練の修了者です。

重点支援対象者は2期に分けて支給され、2期目は転換後12か月の賃金を支給したあとに申請します。1期目が不支給になると2期目も申請できません。

出典:厚生労働省 キャリアアップ助成金 支給要領(令和8年4月8日)

キャリアアップ計画、6か月の要件、賃金3%

事業所ごとにキャリアアップ管理者を置き、転換日の前日までにキャリアアップ計画を労働局へ出します。転換する人は、正規雇用労働者と賃金の額や計算方法が違う雇用区分の就業規則などを、通算6か月以上適用されていることが必要です。就業規則に正社員への転換の規定がない会社は、先に整えます。

転換後6か月の賃金(基本給と定額の手当)は、転換前6か月より3%以上増やします。比べるのは原則として所定労働時間1時間当たりの賃金で、所定労働時間が同じで両方の期間が月給なら総額で比べられます。令和8年10月1日以降の転換では、企業型確定拠出年金(選択型)の事業主掛金は賃金に含めずに判定するとQ&Aは説明しています。

就業規則の作成と見直しの費用有期雇用契約書の書き方

出典:厚生労働省 キャリアアップ助成金 Q&A(令和8年7月29日改訂)

申請期間と、対象にならない人

支給申請は、転換後6か月分の賃金を支給した日の翌日から2か月以内です。賃金の締日と支払日がずれる会社は、6か月分を支払った日を先に確かめておくと期限を誤りません。

事業主や取締役の3親等以内の親族、新規学卒者で雇入れから1年未満の人、過去3年以内にその会社や関連会社で正規雇用や役員だった人、正規雇用を約束して雇い入れた人、定年まで1年未満の人などは対象になりません。5年を超えて雇用されている有期雇用労働者は、無期雇用労働者として扱われます。

出典:厚生労働省 キャリアアップ助成金 支給要領(令和8年4月8日)

ほかのコースと、個人事業主の場合

令和8年度のコースは、正社員化のほか、障害者正社員化、賃金規定等改定(基本給を3%以上増額)、賃金規定等共通化、賞与・退職金制度導入、短時間労働者労働時間延長支援です。社会保険適用時処遇改善コースは令和7年度末で廃止されました。

個人事業主も、雇用保険適用事業所として従業員を雇っていれば対象になり得ます。不正に受け取ると、支給額の返還と延滞金、返還額の2割に当たる額の納付を求められ、5年間はほかの雇用関係助成金も受けられず、事業主名が公表されることがあります。

助成金とは(雇用関係の助成金一覧)

出典:厚生労働省 キャリアアップ助成金

よくある勘違い

「正社員にしてから申請すればよい。」

→ 転換日の前日までにキャリアアップ計画を出していないと対象になりません。

「賃金の総額が3%増えていれば要件を満たす。」

→ 原則は1時間当たりの賃金で比べます。総額で比べられるのは、所定労働時間が同じで両期間とも月給のときです。

「社会保険適用時処遇改善コースはまだ使える。」

→ 令和7年度末で廃止されました。

よくある質問

家族を正社員にしても対象ですか。

事業主や取締役の3親等以内の親族は対象外です。

いつまでに申請すればよいですか。

転換後6か月分の賃金を支給した日の翌日から2か月以内です。計算ツールで日付を確かめられます。

出典(確認日)

助成金の一般的な説明です(令和8年度)。支給の可否と金額は都道府県労働局が決め、制度は毎年度4月に変わります。申請書類の作成・提出の代行を報酬を得て業として行えるのは社会保険労務士です(社会保険労務士法27条)。実際の申請は都道府県労働局又は社会保険労務士にご確認ください。