労働条件通知書の書き方(2024年4月の改正後)
最終確認日 2026年10月15日
労働条件通知書は、人を雇うときに労働条件を書面で示すための書類です(労働基準法15条)。契約期間、就業の場所と業務、労働時間・休日・休暇、賃金、退職と解雇の事由は必ず書面で示します。2024年4月からは就業場所と業務の「変更の範囲」も加わり、有期契約では更新上限の有無と内容も書きます。
労働条件通知書(兼雇用契約書)メーカー
雇用形態と条件を入れると、書面で必要な項目を厚生労働省のモデル様式の並びで出力します。PDFとWordで保存でき、明示ルールのチェックも表示します。
通知書を作る書面で必ず明示する項目
このほか昇給、退職手当、賞与、食費や作業用品の負担、安全衛生、職業訓練、災害補償、表彰と制裁、休職は、会社に定めがあれば明示します。昇給は口頭でもよい項目ですが、通知書に書いておくのが一般的です。
- 労働契約の期間(有期なら更新の有無、更新の判断基準、更新上限)
- 就業の場所と従事する業務(雇入れ直後の内容と変更の範囲)
- 始業・終業の時刻、所定時間外労働の有無、休憩時間、休日、休暇、交替制の就業時転換
- 賃金の決定・計算・支払の方法、賃金の締切日と支払日
- 退職に関する事項(解雇の事由を含む)
2024年4月から加わった記載
全ての労働契約の締結時と有期契約の更新時に、就業場所と業務の「変更の範囲」を書きます。将来の配置転換や転勤で変わり得る範囲のことで、在宅勤務を認めるなら自宅を含めて書いておくと実態と合います。
有期契約では、通算契約期間か更新回数の上限の有無と内容を、締結と更新のたびに書きます。無期転換の申込みができるようになる更新では、申込みができることと、転換後の労働条件も書きます。
モデル様式の欄ごとの書き方
契約期間の欄は、無期なら「期間の定めなし」、有期なら始期と終期を書きます。就業の場所は「本社(東京都港区)」のように具体的に、変更の範囲は「会社の定める事業所」など将来の可能性まで含めて書きます。
賃金の欄は、基本給の形態と額、手当の名称と額か計算方法、割増賃金率、締切日と支払日、支払方法の順に書きます。割増率は法定の下限(時間外25%、月60時間超50%、休日35%、深夜25%)を下回れません。
退職の欄には、定年、継続雇用、自己都合退職の届出時期、解雇の事由と手続を書きます。細かい内容は「就業規則第○条による」としてもよく、その場合は就業規則を確認できる場所も示します。
渡し方と時期
労働契約を結ぶとき、つまり働き始める前に渡します。原則は紙ですが、本人が希望した場合に限り、FAXや電子メール、SNSのメッセージなど、本人が出力して書面にできる方法でも示せます。
会社が一方的にメールで送るだけでは足りないとされているため、希望を確認した記録を残しておくと安心です。
よくある質問
就業規則を渡せば通知書は不要ですか。
就業規則に書かれた内容で明示することもできますが、契約期間や就業の場所、賃金の額など本人ごとに違う項目は別に示す必要があります。通知書に個別の項目を書き、共通の事項は就業規則を参照する形が一般的です。
通知書を渡さないとどうなりますか。
労働基準法15条の違反として、30万円以下の罰金の対象になります。また、示された条件が事実と違う場合、労働者は即時に契約を解除できます。
手書きでもよいですか。
書面であれば手書きでも構いません。厚生労働省のモデル様式はWordやPDFで公開されています。
出典(確認日)
- e-Gov法令検索 労働基準法(第14条、第15条、第20条、第21条、第37条)(2026-10-15)
- e-Gov法令検索 労働基準法施行規則(第5条 労働条件の明示)(2026-10-15)
- 厚生労働省 令和6年4月から労働条件明示のルールが改正されます(2026-10-15)
- 厚生労働省 リーフレット「2024年4月から労働条件明示のルールが変わりました」(2026-10-15)
- 厚生労働省 モデル労働条件通知書(一般労働者用;常用、有期雇用型)(2026-10-15)
- 厚生労働省 主要様式ダウンロードコーナー(労働基準法等関係主要様式)(2026-10-15)