簡易課税の消費税の計算方法と75%ルール
最終確認日 2026年10月15日
簡易課税では、税抜の課税売上を1,000円未満切り捨てた課税標準額に7.8%を掛けて国税の売上税額を出し、そこにみなし仕入率を掛けた額を差し引きます。残りが国税の納付額で、地方消費税はその22/78です。税込880万円のサービス業なら、800万円×7.8%=62万4,000円から50%を引いた31万2,000円と地方消費税8万8,000円、合計40万円です。
消費税 4方式 比較ツール(本則・簡易・2割・3割)
売上と経費、事業区分を入れると、簡易課税(75%ルールを含む)と本則課税、2割特例・3割特例の税額を並べて比べられます。
税額を比べる計算の順番
- 税込の課税売上 × 100/110(軽減税率の売上は100/108)で税抜にし、1,000円未満を切り捨てる(課税標準額)
- 課税標準額 × 7.8%(軽減税率は6.24%)= 売上の消費税額(国税)
- 売上の消費税額 × みなし仕入率 = 仕入控除税額
- 売上の消費税額 − 仕入控除税額 を100円未満切り捨て = 納める消費税(国税)
- 国税 × 22/78 を100円未満切り捨て = 地方消費税
計算例:サービス業1種類
ウェブ制作の売上が税込880万円なら、税抜800万円、売上の消費税額は800万円×7.8%で62万4,000円です。第5種のみなし仕入率50%を掛けた31万2,000円を差し引き、国税は31万2,000円、地方消費税は31万2,000円×22/78で8万8,000円、合計40万円になります。
同じ売上を本則課税で計算すると、経費の消費税が売上の消費税の半分を超えない限り、簡易課税より税額は大きくなります。
2つ以上の事業があるとき
原則は、事業区分ごとの売上の消費税額にそれぞれの率を掛けて合計します。たとえば飲食店で、店内の売上が税込660万円(第4種)、持ち帰りが税込220万円(第3種)なら、46万8,000円×60%と15万6,000円×70%を合わせて39万円が仕入控除税額です。
1つの事業の売上が全体の75%以上なら、その事業の率を全体に使ってもかまいません(75%ルール)。上の例では店内が75%ちょうどなので使えますが、62万4,000円×60%=37万4,400円となり、区分ごとの39万円の方が控除は大きくなります。3つ以上の事業で2つの合計が75%以上なら、高い方の率をその事業に、低い方の率を残り全部に使う方法もあります。どの方法も選べるので、控除が一番大きい方で申告します。
区分していない売上
事業ごとに売上を分けて記録していない部分は、営んでいる事業のうち一番低い率で計算されます。帳簿で取引ごとに区分を付けるか、レジや請求書の段階で分けておくことが、簡易課税で損をしないための前提になります。
申告書のどこに書くか
簡易課税の申告では、申告書第一表のほか、付表4-3(税率別消費税額計算表)と付表5-3(控除対象仕入税額等の計算表)を使います。付表5-3に事業区分ごとの売上と、原則の計算と75%ルールの計算を並べて書き、大きい方を控除額にします。
よくある質問
75%ルールは届出が必要ですか。
届出はいりません。申告書の付表で、区分ごとの計算と75%ルールのどちらかを選んで記入します。
中間申告で払った分はどうなりますか。
年の計算で出た税額から、中間申告で納めた額を差し引いて残りを納めます。
計算結果がマイナスになることはありますか。
簡易課税では控除額が売上の消費税額を超えないため、還付にはなりません。還付を受けたいときは本則課税である必要があります。
出典(確認日)
- 国税庁 No.6505 簡易課税制度(2026-10-15)
- 国税庁 No.6509 簡易課税制度の事業区分(2026-10-15)
- e-Gov法令検索 消費税法(第37条 中小事業者の仕入れに係る消費税額の控除の特例)(2026-10-15)