消費税簡易課税制度選択届出書の書き方と記入例(個人事業主)
最終確認日 2026年10月15日
簡易課税制度選択届出書は1枚の届出で、書く欄は多くありません。令和9年分から使う個人事業主なら、①適用開始課税期間に令和9年1月1日から12月31日、②基準期間に令和7年1月1日から12月31日、③に令和7年の課税売上高(税抜)を書き、事業の内容と事業区分の番号を入れます。令和8年分に2割特例を使った人は、附則の規定による届出の欄に「1」を書きます。
記入例:消費税簡易課税制度選択届出書(個人事業主・令和9年分から)
国税庁の様式の欄を元にこのサイトで描いた記入例です。提出には国税庁の様式(令和8年10月1日以後提出用)かe-Taxを使ってください。
| 提出日・提出先 | 令和8年12月10日 ○○税務署長 |
|---|---|
| 納税地・氏名 | 東京都○○区○○1-2-3(住所地) 記入例 一郎 |
| 個人番号 | 本人が記入(記入例では省略) |
| 附則の規定により届け出る欄 | 1(令和8年分に2割特例を使い、令和9年分の申告期限までに出す場合。12月中に出すときも記入します) |
| ① 適用開始課税期間 | 自 令和9年1月1日 至 令和9年12月31日 |
| ② ①の基準期間 | 自 令和7年1月1日 至 令和7年12月31日 |
| ③ ②の課税売上高 | 6,200,000円(令和7年は免税事業者のため売上の額) |
| 事業の内容・事業区分 | ウェブサイトの制作 第 5 種事業 |
| 提出要件の確認(イ〜ニ) | 該当なし(課税事業者の選択、新設法人、高額特定資産、金地金等のいずれにも当たらない) |
| 参考事項・税理士署名 | 空欄 |
令和8年分を本則課税で申告する人は、附則の欄は空けて、令和8年12月31日までに出します。
上の欄(届出者)
提出日、提出先の税務署長名、納税地(通常は住所)、氏名とフリガナ、電話番号、個人番号を書きます。個人番号は本人確認書類とあわせて扱うため、控えを取る場合は番号の部分を見えないようにしておくと安心です。
令和8年10月1日以後に提出する分は新しい様式になっています。国税庁の手続のページで「令和8年10月1日以後提出用」を選んで使います。
各欄の書き方
- 附則の規定により届け出る欄: 2割特例・3割特例を使った翌年に申告期限まで出す場合や、インボイス登録の年に出す場合に「1」を書きます
- ①適用開始課税期間: 簡易課税を使い始める年の1月1日から12月31日
- ②①の基準期間: ①の2年前の1月1日から12月31日
- ③②の課税売上高: 基準期間の課税売上の合計(消費税を含まない額、返品・値引きを除く)。基準期間に免税事業者だった年は、売上がそのまま課税売上高になります
- 事業の内容・事業区分: 具体的な事業(例: ウェブサイトの制作)と、第1種から第6種のうち当てはまる番号を算用数字で書きます
- 提出要件の確認: 課税事業者を自分で選んだ人や高額特定資産を買った人が、提出できる時期かを確かめる欄です。当てはまらなければ空けておきます
記入例の前提
下の記入例は、ウェブ制作をしている個人事業主が、令和8年分まで2割特例で申告し、令和9年分から簡易課税を使う場合です。基準期間の令和7年の課税売上高は620万円、事業区分は第5種(サービス業)です。
この人は2割特例を使った翌年に移るため、令和9年分の申告期限(令和10年3月31日)までに出せば令和9年分から簡易課税になります。それでも、12月中に出しておけば、令和9年の帳簿を簡易課税の前提で付けられます。
提出先と提出方法
提出先は納税地を所轄する税務署長です。個人事業主は、e-Taxソフト(WEB版)のマイページから、パソコンでもスマートフォンでも届け出られます。書面なら持参か郵送で出し、郵送のときは期限内に着くよう余裕を持って送ります。
控えに受付印は押されないため、e-Taxの受信通知や、郵送なら特定記録などの記録を保存しておくと、出した日を後から確かめられます。
やめるときの不適用届出書
簡易課税をやめて本則課税に戻るときは「消費税簡易課税制度選択不適用届出書」を、本則にしたい年の前年末までに出します。ただし、簡易課税を始めてから2年間は出せません。
免税事業者に戻る場合は、簡易課税の届出はそのまま残ります。後で再び課税事業者になり基準期間の売上が5,000万円以下なら、不適用届出書を出していない限り、自動的に簡易課税になります。
よくある質問
事業区分が2つ以上あるときはどう書きますか。
事業の内容に主な事業を書き、事業区分の欄には該当する番号を並べて書きます。計算は申告のときに区分ごとに行います。
基準期間の売上が0円でも出せますか。
出せます。基準期間の課税売上高が5,000万円以下であれば、0円でも簡易課税の対象になります。
届出書に印鑑は必要ですか。
令和3年4月以降、税務署に出す多くの書類で押印は不要になっています。氏名を書けば足ります。
出典(確認日)
- 国税庁 D1-22 消費税簡易課税制度選択届出手続(様式・記載要領)(2026-10-15)
- 国税庁 D1-23 消費税簡易課税制度選択不適用届出手続(2026-10-15)
- 国税庁 インボイス制度 令和8年度税制改正特集(3割特例、簡易課税への移行)(2026-10-15)
- 国税庁 No.6505 簡易課税制度(2026-10-15)