BridgeInvoice

源泉所得税の納付書(所得税徴収高計算書)の書き方

最終確認日 2026年10月23日

まず、よくある答え

給与などから源泉徴収した税は、「給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書」に区分ごとの支払年月日・人員・支給額・税額を書き、その合計を本税として納めます。毎月納める会社は一般用で支払った月の翌月10日まで、納期の特例の承認を受けた会社は納期特例分で7月10日と翌年1月20日に半年分をまとめて納めます。税額が0円の月も計算書は提出します。

源泉所得税の納付書の書き方(記入例ツール)

支払った月と区分ごとの人員・支給額・税額を入れると、各欄を埋めた記入例と本税、合計額、年度、納付期限を表示します。

納付書の記入例を作る

一般用と納期特例分の見分け方

給与・退職手当・税理士等の報酬の源泉所得税を納める計算書には、一般用と納期特例分の2つの様式があります。どちらを使うかは、税務署から源泉所得税の納期の特例の承認を受けているかどうかで決まり、承認を受けていない会社は一般用です。

見た目はよく似ていますが、納期特例分は右側の「納期等の区分」に自と至の2段があり、半年の最初と最後の支払年月を書きます。支払年月日も期間内の最初と最後の日を「〜」でつないで書くため、用紙を取り違えると書き方がずれます。

報酬・料金のうち、デザイン料や原稿料などは別の「報酬・料金等の所得税徴収高計算書」で納めます。この計算書の税理士等の報酬の行に入るのは、弁護士、税理士、社会保険労務士、司法書士などの業務に関する報酬です。

出典:国税庁 納付書の記載のしかた(給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書)(PDF)

各欄に書くこと

令和8年に改正された様式では、区分の行に番号が振られています。区分ごとに支払年月日、人員、支給額、税額を書き、使わない行は空けておきます。

出典:国税庁 別紙3 給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書(A4版一般用)の様式及び記載要領(PDF)

記入例(一般用と納期特例分)

一般用の例は、10月25日に5人へ給料を払った月です。納期特例分の例は、7月から12月に給料と税理士への報酬を払い、そのうち司法書士への報酬が2件あった半年です。

記入例(このサイトのツールで計算した値)
欄一般用 令和8年10月分納期特例分 令和8年7月〜12月分
年度508508
納期等の区分50810自 50807 至 50812
俸給・給料等支払年月日 5 08 10 25、5人、1,500,000円、42,300円5 08 07 25 〜 12 25、18人、5,400,000円、151,200円
税理士等の報酬(なし)5 08 07 31 〜 12 28、8人、480,000円、49,008円
本税・合計額42,300円、¥42,300200,208円、¥200,208
摘要(なし)司 2人 80,000円 8,168円
納付期限令和8年11月10日(火)令和9年1月20日(水)

出典:国税庁 別紙4 給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書(A4版納期特例分)の様式及び記載要領(PDF)

納付期限と、期限が休日に当たるとき

一般用の期限は、給与や報酬を支払った月の翌月10日です。納期の特例を受けている会社は、1月から6月に支払った分を7月10日まで、7月から12月に支払った分を翌年1月20日までにまとめて納めます。

期限が土曜・日曜・祝日や12月29日〜1月3日に当たるときは、次の平日が期限になります。令和8年12月に支払った給与の期限は、1月10日が日曜、11日が成人の日なので令和9年1月12日です。一方、納期特例分の令和9年1月20日は水曜で、そのままの日付です。

期限を過ぎると、延滞税や不納付加算税がかかることがあります。延滞税は計算書の延滞税の欄に自分で書いて本税と一緒に納めますが、新しい様式に不納付加算税の欄はありません。

出典:国税庁 別紙3 給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書(A4版一般用)の様式及び記載要領(PDF)

税額が0円の月も出す

役員報酬が低い月や、年末調整の超過額を差し引いて本税がなくなった月でも、計算書(領収済通知書)だけは税務署に直接出すか郵送します。国税庁は、納付する税額がなくても0円の所得税徴収高計算書を出すよう案内しています。

e-Tax なら、合計額を0円にした徴収高計算書データを送信し、電子納税の操作は要りません。書面で出した0円の計算書の控えには収受日付印が押されないため、提出日は社内の記録に残しておきます。

出典:国税庁 源泉所得税の納税手続(キャッシュレス納付)

用紙の入手とe-Tax・キャッシュレス納付

源泉所得税の計算書は、他の税目で納付書の事前送付が見直された後も、税務署から引き続き送られています。使うのは税務署や業務センターが交付した所定の用紙で、令和8年9月24日の国税システム更改で、整理番号の欄はお問い合わせ番号(13桁、税務署が印字)の欄に変わりました。整理番号欄のある複写式の用紙も、令和10年9月頃までは使える予定です。

e-Tax で徴収高計算書データを送れば、ダイレクト納付、インターネットバンキング、クレジットカード、スマホアプリで納められます。源泉所得税のコンビニ納付は税務署から告知を受けた分に限られるため、毎月の納付には使えません。

令和9年1月以後に支払う給与からは防衛特別所得税も源泉徴収し、所得税・復興特別所得税と合わせて1枚の計算書で納めます。新しい様式にはすでにその名称が印刷されているので、令和8年12月以前の支払分に使うときは「所得税及び復興特別所得税」と読み替えます。

源泉所得税の納付書の書き方(記入例ツール)年末調整の納付書 計算年末調整による超過税額・不足税額の書き方源泉徴収簿 Excel テンプレート

出典:国税庁 国税システムの更改について

よくある勘違い

「源泉徴収した税額がない月は、納付書を出さなくてよい。」

→ 納付する税額がなくても、0円の所得税徴収高計算書を税務署に出します。e-Tax なら0円のデータを送信します。

「納期の特例を受けていても、毎月の一般用で納めればよい。」

→ 様式が分かれており、特例の会社は納期特例分の用紙で半年分をまとめて書きます。期限も7月10日と翌年1月20日です。

「延滞税や不納付加算税は、本税と同じ計算書の欄に書いて納める。」

→ 計算書にあるのは延滞税の欄だけで、不納付加算税の欄はありません。

よくある質問

同じ月に給与を2回払ったときの支払年月日は。

一般用では、その月の最後の支払年月日を書き、人員・支給額・税額は2回分を合わせます。

3月分の給与の税を4月に納めるときの年度は。

年度は納付する日の会計年度なので、4月に納めるなら新しい年度の番号を書きます。

出典(確認日)

一般的な情報の提供です(社会保険労務士法27条・税理士法52条により、個別の書類作成や相談はお受けしていません)。個別の判断は社会保険労務士・税理士へご相談ください。