賞与の源泉徴収
最終確認日 2026年10月25日
賞与の源泉所得税は、原則として、前月の給与から社会保険料等を引いた金額と扶養親族等の数で「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」から率を求め、その率を賞与から社会保険料等を引いた金額にかけて計算します。前月に給与を払っていないときや、賞与(社会保険料等の控除後)が前月の給与の10倍を超えるときは、月額表を使う別の計算になります。この記事は賞与の源泉徴収について、令和8年度の料率(健康保険は令和8年3月分から)と令和8年分の源泉徴収税額表で説明しています(最終確認日 2026年10月25日)。
賞与の社会保険料・源泉の計算(会社側)
賞与額、都道府県、年齢、前月の給与と扶養の数から、標準賞与額、本人と会社の保険料、源泉所得税、差引支給額を出し、賞与明細と賞与支払届の記入メモも作れます。
賞与を計算する算出率の表の使い方
国税庁のタックスアンサーNo.2523は、まず前月の給与から社会保険料等を差し引き、扶養控除等申告書を出している人は甲欄の扶養親族等の数の列で、その金額が当てはまる行の率を探すとしています。率は、賞与から社会保険料等を差し引いた金額にかけ、1円未満の端数を切り捨てます。
たとえば前月の給与(社会保険料等の控除後)が28万円で扶養親族等が1人の人は、令和8年分の表で4.084%です。60万円の賞与から社会保険料等9万3,000円を引いた50万7,000円に4.084%をかけると、源泉所得税は2万705円です。扶養控除等申告書を出していない人は乙欄を使います。
前月の給与がないとき、10倍を超えるとき
前月に給与の支払がないときは、賞与から社会保険料等を引いた金額を6で割り、その額を月額表に当てはめた税額を6倍します。賞与の計算期間が6か月を超えるときは、6の代わりに12を使います。
賞与(社会保険料等の控除後)が前月の給与(同じく控除後)の10倍を超えるときは、賞与の6分の1(又は12分の1)と前月の給与を合計して月額表に当てはめた税額から、前月の給与に対する税額を引き、その差を6倍(又は12倍)します。算出率の表の備考は、前月の給与が前月の社会保険料等以下のときもこの方法で計算するとしています。
電子計算機の特例と乙欄
源泉徴収のあらましは、月額表の甲欄を適用する給与に限り、前月中に通常の給与を受けていない人の賞与と、前月の給与の10倍を超える賞与について、電子計算機などで計算する特例を使えるとしています。算出率の表で計算する通常の賞与には、この特例は使いません。
乙欄の人も、算出率の表の乙欄の列で率を求めます。前月の給与がないときなどは、乙欄の人も月額表を使う計算になります。
令和8年12月の賞与と、令和9年の税額表
令和8年度の税制改正による基礎控除の引上げなどは令和8年12月1日から適用され、12月の年末調整で精算します。国税庁のQ&Aは、源泉徴収税額表の改正は令和9年1月1日から適用され、令和8年11月までの給与の源泉徴収事務に変更は生じないとしています。令和8年12月に払う賞与は、令和8年分の税額表で計算します。
令和9年分の源泉徴収税額表は、所得税、防衛特別所得税及び復興特別所得税の表になっています。令和9年1月以降に払う賞与は、新しい表を使います。扶養親族の所得の要件の見直しは12月の給与から影響するため、扶養親族等の数も確かめ直します。
よくある勘違い
「賞与の源泉は賞与額に率をかける。」
→ 賞与から社会保険料等を差し引いた金額に率をかけます。
「率は賞与の額で決まる。」
→ 率は、前月の給与(社会保険料等の控除後)と扶養親族等の数で決まります。
「令和8年12月の賞与から新しい税額表を使う。」
→ 源泉徴収税額表の改正は令和9年1月1日からで、令和8年12月の賞与は令和8年分の表で計算します。
よくある質問
前月が無給の月だったときは。
前月に給与の支払がないときは、賞与を6で割って月額表に当てはめる方法で計算します。
賞与の源泉はいつ納めますか。
給与と同じく、原則として支払った月の翌月10日までに納めます(納期の特例を受けている場合を除きます)。
出典(確認日)
- 国税庁 タックスアンサー No.2523 賞与に対する源泉徴収(令和8年4月1日現在法令等)(2026-10-25)
- 国税庁 令和8年分 源泉徴収税額表(2026-10-25)
- 国税庁 令和8年分 賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表(2026-10-25)
- 国税庁 令和8年版 源泉徴収のあらまし(電子計算機等を使用する場合の特例)(2026-10-25)
- 国税庁 令和8年度税制改正(所得税の基礎控除の引上げ等関係)Q&A(令和8年5月)(2026-10-25)
- 国税庁 令和9年分 源泉徴収税額表(2026-10-25)