改善基準告示 チェッカー(トラック)
1か月分の始業・終業・運転時間を入れると、2024年4月からの改善基準告示(トラック運転者)に照らして、1日の拘束時間、休息期間、2日平均・2週平均の運転時間、連続運転、1か月の拘束時間を日ごとに OK・注意・超過で表示します。Excel からの貼り付けと CSV、A4 横の印刷にも対応しています。
運転者名、車両番号、時刻はこのページ(ブラウザ)の中だけで計算し、送信も保存もしません。
この結果は目安です。違反かどうかの判断や個別の運行管理は、社会保険労務士や所轄の労働基準監督署・運輸支局にご確認ください。
運行管理と運転日報の原本の作成・保存は事業者の責任です。このツールは記録の代わりにはなりません。
基準は「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(平成元年労働省告示第7号、令和4年厚生労働省告示第367号で改正、2024年4月1日施行)第4条と、施行通達(基発1223第3号)、厚生労働省の Q&A によります(2026年10月23日確認)。
何をチェックするか
下の表は、このツールが使っている基準です。数字はすべて同じデータファイルから読み込んでいます。
| 1日の拘束時間 | 1日(始業時刻から24時間)の拘束時間は13時間以内、延長する場合も最大15時間まで。14時間を超える回数はできるだけ少なくするよう努めます(通達の目安は1週間に2回以内、連続は望ましくない)。宿泊を伴う長距離貨物運送(1週間の運行がすべて一の運行の走行距離450km以上で、休息期間が住所地以外)は1週間に2回まで最大16時間。 翌日の始業時刻が早まった場合、その重なった時間は前の日の拘束時間にも数え、翌日の拘束時間にも数えます(パンフレットの例: 月曜 8:00〜21:00 と火曜 6:00 始業なら、月曜から始まる1日は 13時間 + 2時間 = 15時間)。 |
|---|---|
| 1か月の拘束時間 | 1か月の拘束時間は284時間以内。労使協定により、1年のうち6か月までは310時間まで延長できます(284時間を超える月は連続3か月まで)。時間外・休日労働は1か月100時間未満となるよう努めます。 |
| 1年の拘束時間 | 1年の拘束時間は3,300時間以内。労使協定により3,400時間まで延長できます。 |
| 休息期間 | 休息期間は継続11時間以上を与えるよう努めることを基本とし、継続9時間を下回らないこと。宿泊を伴う長距離貨物運送では1週間に2回まで継続8時間以上とでき、その場合は一の運行の終了後に継続12時間以上の休息期間を与えます。休日は休息期間に24時間を加えた時間で、通常は継続33時間、30時間を下回らないこと。 |
| 運転時間 | 運転時間は2日(始業時刻から48時間)平均で1日9時間以内、2週間平均で1週間44時間以内。2日平均は特定日を起算日とし、特定日と前日の平均、特定日と翌日の平均がどちらも9時間を超えたときに初めて違反です。2週平均は特定の日を起算日として2週間ごとに区切ります。 |
| 連続運転時間 | 連続運転時間(1回がおおむね連続10分以上で、合計30分以上の運転の中断をすることなく連続して運転する時間)は4時間以内。中断には原則として休憩を与えます。10分未満の中断が3回以上連続するものは「おおむね連続10分以上」に当たりません(Q&A では 9分・9分・12分は認められ、5分は認められません)。SA・PA 等(コンビニ、ガソリンスタンド、道の駅を含む)に駐車・停車できないためやむを得ず4時間を超える場合は4時間30分まで延長できます。初めから4時間30分を予定することはできません。 このツールでは、10分以上の中断と、9分以上10分未満の中断(おおむね10分)を数えます。9分未満の中断と、10分未満が3回目に連続した中断は数えません。 |
| 分割休息 | 業務の必要上、継続9時間(長距離の特例では8時間)以上の休息期間が困難な場合、当分の間、一定期間(1か月程度)における全勤務回数の2分の1を限度に、拘束時間の途中と経過直後に分割して与えることができます。1回継続3時間以上、2分割は合計10時間以上、3分割は合計12時間以上。3分割の日が連続しないよう努めます。分割した休息期間は始業時刻から24時間の中で与えます。 |
| 2人乗務 | 2人以上乗務で身体を伸ばして休息できる設備がある場合、最大拘束時間を20時間に延長し、休息期間を4時間まで短縮できます。車両内ベッドが長さ198cm以上・幅80cm以上の連続した平面でクッション材等により衝撃が緩和される場合は、勤務終了後に継続11時間以上の休息期間を与えることで最大24時間、さらに8時間以上の仮眠を与えれば28時間まで延長できます。 |
| 休日労働 | 休日労働(法定休日の労働)は2週間について1回を超えず、拘束時間と最大拘束時間の限度の範囲内とします。前後の勤務にもそれぞれ所定の休息期間が必要です。 |
| 予期し得ない事象 | 運転中に、車両の予期しない故障、乗船予定のフェリーの欠航、災害や事故による道路の封鎖・渋滞、異常気象(警報発表時)に遭った場合、その対応時間を1日の拘束時間、2日平均の運転時間、連続運転時間から除くことができます。1か月の拘束時間からは除けず、労働時間であることも変わりません。勤務終了後は通常の休息期間が必要です。運転日報への記録(場所、原因、対応時間)と、修理明細や欠航・道路・気象の情報など客観的な資料の両方が必要です。平常時から予測できる渋滞は当たりません。 |
計算しない特例(数字の確認用)
- 隔日勤務: 業務の必要上やむを得ない場合の隔日勤務は、2暦日の拘束時間21時間以内、勤務終了後に継続20時間以上の休息期間。事業場内仮眠施設等で夜間4時間以上の仮眠を与える場合は2週間に3回を限度に24時間まで延長でき、その場合も2週間の拘束時間は126時間以内。このツールでは計算しません。
- フェリー: 勤務中にフェリーに乗船する場合、乗船時間は原則として休息期間として取り扱います。休息期間は、2人乗務の場合を除き、フェリー下船時刻から終業時刻までの時間の2分の1を下回ってはなりません。乗船時間が8時間を超える場合は、原則として下船時刻から次の勤務が始まります。このツールでは計算しません。
出典: 厚生労働省 自動車運転者の長時間労働改善に向けたポータルサイト(トラック)、告示、施行通達、Q&A、パンフレット(2026-10-23 確認、2024-04-01 施行)
入力のしかた
- 年月と、2週平均の起算日を選びます。起算日は就業規則などで決めている日にします(決めていなければ月の初日のままでかまいません)。1週の数え方(14時間超の回数、長距離の特例の回数)もこの起算日から7日ごとに区切ります。
- 1日1行で、始業と終業を入れます。終業が始業より前の時刻なら、翌日の終業として扱います(26:00 のように24時を超えて入れることもできます)。
- 運転時間は合計(例 8:30)で入れます。連続運転も調べたいときは、運転区間を「8:00-10:00, 10:15-12:00」のように入れると、合計を区間から計算し直します。
- 長距離(宿泊を伴う450km以上の運行)、2人乗務、分割休息、休日労働、SA・PA に止められなかった日、予期し得ない事象の時間は、その日の行の詳細で指定します。
- Excel の運転日報や勤怠表は、見出しの行ごとコピーして貼り付けると、列を推測して取り込みます。CSV ファイルも読み込めます(無料版は1回1,000行まで)。
結果の読み方
- 超過: 基準の上限や下限を超えています。理由と、どれだけ超えたかを日ごとに表示します。
- 注意: 努力義務や目安(休息期間11時間、14時間超は週2回まで、10分未満の中断の連続など)にかかっています。違反ではありませんが、見直しの対象です。
- 1日の拘束時間は始業から24時間で数えます。翌日の始業が早まると、重なった時間は前の日にも翌日にも数えるため、日ごとの合計は1か月の拘束時間の合計と一致しません。
- 2日平均の運転時間は、その日と前日の平均、その日と翌日の平均がどちらも9時間を超えたときだけ超過になります。月の初日と末日は、前月・翌月の運転を0として計算します。
このツールで扱わないこと
- バス(厚生労働省 バス運転者の基準)とタクシー・ハイヤー(タクシー運転者の基準)には別の基準があります。
- 隔日勤務とフェリー乗船の特例は、数字を下に示しますが計算はしません。
- 時間外労働の年960時間の上限(労働基準法)は改善基準告示とは別の決まりです。月ごとの残業時間は「残業上限チェック」で確かめられます。
- 休憩・荷待ち・荷役の区別や、時間外・休日労働の月100時間未満(努力義務)は、拘束時間の入力だけでは判定できません。
よくある質問
- 1日の拘束時間の合計が、1か月の拘束時間より多くなるのはなぜですか。
- 1日の拘束時間は始業から24時間で数えるため、翌日の始業が早まった日は、重なった時間を前の日にも翌日にも数えます。厚生労働省のパンフレットも、月曜 8:00〜21:00 と火曜 6:00 始業の例で、月曜から始まる1日を15時間と数えています。1か月の拘束時間は実際に拘束された時間の合計なので、二重には数えません。
- 14時間を超える日が週3回あると違反ですか。
- 告示が定めているのは、14時間を超える回数をできるだけ少なくするよう努めることです。週2回までは通達が示す目安で、このツールでは3回目以降を「注意」にしています。上限の15時間(長距離の特例では週2回まで16時間)を超えた日は「超過」になります。
- 渋滞や故障で遅れた日はどうなりますか。
- 運転中に予期できない故障、フェリーの欠航、災害や事故による通行止め・渋滞、警報が出た異常気象に遭った場合、その対応時間を1日の拘束時間、2日平均の運転時間、連続運転時間から除けます。運転日報への記録と、修理明細や道路・気象の情報などの客観的な資料が必要で、1か月の拘束時間からは除けません。この欄に分数を入れると、その日の計算から除きます。
- 改善基準告示に違反すると罰則はありますか。
- 告示は法律ではないため、告示そのものに罰則はありません。ただし労働基準監督署の指導の対象となり、トラック運送事業では貨物自動車運送事業輸送安全規則にもとづいて遵守が求められ、違反は行政処分(警告や車両の使用停止)の対象になります。