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トラックの拘束時間の数え方

最終確認日 2026年10月23日

まず、よくある答え

トラックの1日の拘束時間は、暦の日付ではなく始業時刻から24時間で数え、13時間以内、延長しても最大15時間です。翌日の始業が前日より早いと、その早まった時間は前日から始まる24時間にも入るため、前日の拘束時間にも数えます。厚生労働省のパンフレットの例では、月曜8時から21時まで働き、火曜6時に始業すると、月曜から始まる1日は13時間に2時間を足した15時間になります。1か月は284時間、1年は3,300時間が上限です。

改善基準告示 チェッカー(トラック)

始業と終業を1か月分入れると、24時間の重なりも含めて日ごとの拘束時間を数え、15時間を超えた日や休息期間が足りない日を示します。

拘束時間を数える

拘束時間とは

拘束時間は、始業から終業までの、使用者に拘束されている時間の全体です。運転している時間だけでなく、荷積み・荷卸し、荷待ち、点検、休憩の時間も含みます。休憩を長く取っても拘束時間は減らない点が、労働時間との大きな違いです。

勤務が終わってから次の始業までの時間は休息期間と呼び、拘束時間とは別に下限が決められています。

出典:厚生労働省 トラック運転者の労働時間等の改善基準のポイント(パンフレット)

1日は始業から24時間で数える

1日の拘束時間は、その日の始業時刻から24時間の枠で数えます。月曜の始業が8時なら、月曜の8時から火曜の8時までが月曜から始まる1日です。火曜の始業が6時に早まると、火曜の6時から8時の2時間は月曜の枠の中に入ります。パンフレットはこの2時間を月曜の拘束時間に足し、月曜の13時間と合わせて15時間と数えています。

一方で、火曜から始まる1日は火曜の6時から24時間の枠で数えるため、同じ2時間は火曜の拘束時間にも入ります。重なった時間は前の日と次の日の両方に数える、というのがこの数え方の要点です。そのため、日ごとの拘束時間を足しても、1か月の拘束時間(実際に拘束された時間の合計)とは一致しません。

たとえば月曜7時から20時30分まで働き、火曜5時に始業すると、月曜の枠は13時間30分に重なりの2時間を足して15時間30分になり、上限の15時間を30分超えます。終業時刻だけを見て13時間30分と判断すると、見落としやすい形です。

夜勤で18時から翌朝5時まで働き、次の始業が16時なら、最初の枠(18時から翌日18時)に次の勤務の16時から18時の2時間が入り、13時間になります。

出典:厚生労働省 トラック運転者の労働時間等の改善基準のポイント(パンフレット)

13時間・14時間・15時間・16時間の区切り

原則は13時間以内です。延長する場合でも最大拘束時間は15時間で、これを超える日は基準を超えています。

14時間を超える回数はできるだけ少なくするよう努めることとされ、通達は1週間に2回以内を目安とし、14時間を超える日が連続するのは望ましくないとしています。告示の文言は努力義務で、週2回は通達の目安という位置づけです。

宿泊を伴う長距離貨物運送では、1週間に2回まで最大16時間にできます。1週間の運行がすべて長距離(一の運行の走行距離が450km以上)で、休息期間が住所地以外の場所であることが条件です。Q&Aは、その週に宿泊を伴う運行が一度もない場合や、450km未満の運行が1回でもある場合は当たらないとしています。

出典:厚生労働省 改善基準告示の施行通達(基発1223第3号)

1か月284時間と1年3,300時間

1か月の拘束時間は284時間以内、1年は3,300時間以内です。通達は、月80時間の時間外労働を前提にした275時間に、月1回の休日労働に相当する9時間を加えて284時間とした、と説明しています。

1か月は原則として暦月ですが、就業規則や勤務割表で特定の日を起算日と決めている場合は、その日から数えた1か月でもかまいません。年の上限を見るときは、直近12か月の合計を並べて確かめるのが確実です。

改善基準告示の基準一覧

出典:厚生労働省 改善基準告示の施行通達(基発1223第3号)

2人乗務・分割休息・予期し得ない事象

2人以上で乗務し、車両に身体を伸ばして休息できる設備がある場合は、最大拘束時間を20時間まで延ばし、休息期間を4時間まで短くできます。長さ198cm以上・幅80cm以上でクッション材のあるベッドがあれば、勤務後に継続11時間以上の休息を条件に24時間、さらに8時間以上の仮眠を与えれば28時間までです。

運転中に車両の予期しない故障、フェリーの欠航、事故や災害による通行止め・渋滞、警報が出るような異常気象に遭ったときは、その対応時間を1日の拘束時間から除けます。運転日報への記録と、修理明細や道路・気象の情報などの客観的な資料の両方が要り、1か月の拘束時間からは除けません。

出典:厚生労働省 改善基準告示(トラック運転者)に関するQ&A

よくある勘違い

「1日の拘束時間は、日付ごとに0時で区切って数える。」

→ 始業時刻から24時間の枠で数えます。翌日の始業が早まると、その時間は前の日の拘束時間にも入ります。

「休憩を多めに取れば、拘束時間は短くなる。」

→ 休憩も拘束時間に含まれます。拘束時間を短くするには、始業から終業までの時間そのものを短くする必要があります。

「14時間を超える日が週3回あると、それだけで違反になる。」

→ 14時間超を週2回までとするのは通達の目安で、告示は回数を少なくする努力を求めています。上限の15時間を超えた日が基準の超過です。

よくある質問

月末の勤務が翌月1日の朝まで続いた場合、どちらの月の拘束時間になりますか。

このサイトのチェッカーでは、始業した日の月に数えています。就業規則で起算日を決めている場合は、その決まりに合わせて確かめてください。

荷待ちの時間も拘束時間ですか。

荷待ちも使用者の指示で待機している時間なので、拘束時間に含まれます。

出典(確認日)

一般的な情報とセルフチェックの提供です(社会保険労務士法27条により、個別の書類作成や相談はお受けしていません)。この結果は目安です。違反かどうかの判断や個別の運行管理は、社会保険労務士や所轄の労働基準監督署・運輸支局にご確認ください。運行管理と運転日報の原本の作成・保存は事業者の責任です。