運転時間と連続運転の数え方
最終確認日 2026年10月23日
運転時間は、2日を平均して1日9時間以内、2週間を平均して1週44時間以内です。2日平均は、ある日(特定日)とその前日の平均と、特定日とその翌日の平均がどちらも9時間を超えたときに初めて基準を超えます。連続運転は4時間までで、1回おおむね10分以上・合計30分以上の中断を入れる必要があります。SA・PAなどに止められずやむを得ない場合だけ、4時間30分まで延ばせます。
改善基準告示 チェッカー(トラック)
日ごとの運転時間や運転区間を入れると、特定日の方法による2日平均、起算日から区切った2週平均、連続運転と中断の取り方をチェックします。
運転時間をチェックする2日平均9時間は特定日の方法で見る
2日平均の運転時間は、特定の日を決めて、その前日との平均と翌日との平均の2つを計算します。通達とパンフレットは、この2つのどちらもが9時間を超えた場合に初めて違反と判断すると説明しています。
パンフレットの例では、4月1日に10時間、2日と3日に9時間ずつ運転しています。4月2日を特定日にすると、前日との平均は9.5時間ですが、翌日との平均はちょうど9時間なので、基準は超えていません。
反対に、9時間・10時間・9時間と続くと、真ん中の日は前日とも翌日とも平均9時間30分になり、基準を超えます。1日だけ見て10時間を超えたかどうかで判断するのではなく、前後の日と組み合わせて確かめるのが要点です。
告示は、この2日を始業時刻から起算した48時間としています。暦の日付ではなく、勤務の始まりから数える点は、拘束時間の24時間の枠と同じ考え方です。
2週平均44時間は起算日から2週ごとに区切る
2週平均の運転時間は、特定の日を起算日として2週間ごとに区切り、その2週間の合計が88時間(1週平均44時間)を超えないかを見ます。区切りを1日ずつずらしながら見るのではなく、起算日から決まった2週間ごとに計算します。
同じ勤務表でも、起算日をどこに置くかで2週間の合計が変わることがあります。10日続けて9時間ずつ運転すると合計90時間ですが、その10日が一つの2週間に収まれば88時間を超え、二つの2週間に5日ずつ分かれれば45時間ずつになります。起算日は就業規則などで決めておき、毎回同じ日を使います。
連続運転は4時間まで、中断はおおむね10分以上で合計30分
連続運転時間は、1回がおおむね連続10分以上で、合計が30分以上の運転の中断をすることなく続けて運転する時間をいい、4時間以内とされています。中断には原則として休憩を与えることになっており、中断のときに特段の事情なく休憩がまったく取れないような運行計画は認められない、と通達は述べています。
おおむね10分以上とは、原則10分以上という趣旨です。通達は例として、10分未満の中断が3回以上続く場合は当たらないとしています。Q&Aでは、9分・9分・12分の中断は認められる一方、5分の中断は10分から離れすぎているため認められないと答えています。
たとえば1時間ずつ運転し、その間に5分・5分・5分・15分の中断を取った場合、5分の中断は数えられず、合計30分に届かないまま運転が続きます。このサイトのチェッカーで計算すると、連続運転は4時間30分になり、4時間を超えます。
SA・PAやコンビニ、ガソリンスタンド、道の駅などに駐車・停車できず、やむを得ず4時間を超える場合だけ、4時間30分まで延長できます。初めから4時間30分を前提に運行計画を組むことはできない、と通達は念を押しています。
分割休息の条件
業務の都合で継続9時間(長距離の特例では8時間)の休息期間を取るのが難しい場合は、1か月程度の期間で全勤務回数の2分の1までに限り、休息期間を分けて与えることができます。
分ける場合、1回は継続3時間以上が必要で、2分割なら合計10時間以上、3分割なら合計12時間以上にします。3分割の日が続かないよう努めることと、分けた休息を始業から24時間の中で与えることも条件です。
記録のつけ方
- 運転時間と中断の時刻は、デジタル式運行記録計や運転日報で分単位に残しておくと、あとで中断の長さを確かめられます。
- 予期し得ない事象で運転時間を除く場合は、運転日報に場所・原因・対応時間を書き、修理明細や道路・気象の情報を一緒に保存します。
- 2週平均の起算日と、長距離の特例を使った週は、勤務表に書いておくと確認しやすくなります。
よくある勘違い
「1日の運転時間が9時間を超えたら、その日は違反になる。」
→ 基準は2日平均です。特定日と前日の平均、特定日と翌日の平均がどちらも9時間を超えたときに初めて違反になります。
「連続運転の中断は、1回5分でも合計30分あればよい。」
→ 中断は1回がおおむね連続10分以上である必要があり、Q&Aは5分の中断を認めていません。
「高速道路を使う運行なら、連続運転は4時間30分まで計画してよい。」
→ 4時間30分は、SA・PAなどに止められずやむを得ない場合に限った延長で、初めから予定することはできません。
よくある質問
荷卸しの時間は連続運転の中断に数えられますか。
運転していない時間なので中断にはなりますが、通達は中断には原則として休憩を与えるとしています。荷役ばかりで休めない計画は避けます。
2日平均を見るとき、休みの日はどう扱いますか。
このサイトのチェッカーでは、運転しなかった日を運転時間0時間として前後の日と平均しています。月の初日と末日は、前月・翌月の運転を0時間として計算します。
出典(確認日)
- 厚生労働省 改善基準告示の施行通達(基発1223第3号)(2026-10-23)
- 厚生労働省 改善基準告示(トラック運転者)に関するQ&A(2026-10-23)
- 厚生労働省 トラック運転者の労働時間等の改善基準のポイント(パンフレット)(2026-10-23)
- 厚生労働省 自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(告示)(2026-10-23)
- 厚生労働省 自動車運転者の長時間労働改善に向けたポータルサイト(トラック運転者)(2026-10-23)