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雇用契約書とは何か、会社が用意する理由

最終確認日 2026年10月15日

まず、よくある答え

雇用契約書は、会社と労働者が労働条件に合意したことを示す書類です。法律で作成が義務づけられているわけではなく、義務があるのは労働条件通知書の交付のほうです。ただし、合意の証拠として残しておくと、後で条件をめぐる行き違いが起きたときに役立つため、通知書と一体にして作る会社が多くあります。

労働条件通知書(兼雇用契約書)メーカー

初めて人を雇う場合は、労働条件通知書兼雇用契約書の形にすると、交付義務と合意の記録を1枚で満たせます。

雇用契約書を作る

作成義務はない

雇用は、働くことと賃金を払うことを約束すれば成立する契約で、書面がなくても有効です。このため、雇用契約書そのものを作る法律上の義務はありません。

一方、労働条件のうち契約期間や賃金など一定の項目は、通知書として書面で渡す義務があります。契約書だけを作り、そこに必要な項目が欠けていると、明示の義務を果たしたことになりません。

出典:e-Gov法令検索 労働基準法(第14条、第15条、第20条、第21条、第37条)

書いておく内容

出典:厚生労働省 モデル労働条件通知書(一般労働者用;常用、有期雇用型)

保存しておく期間

労働者名簿や賃金台帳、雇入れに関する書類は、労働基準法で一定期間の保存が求められています。雇用契約書もこの雇入れに関する書類として扱い、退職後もしばらく保管しておくのが一般的です。

保存期間は現在5年(経過措置として当分の間3年)とされています。社内では、退職日から5年を目安にまとめて保管すると管理しやすくなります。

出典:e-Gov法令検索 労働基準法(第14条、第15条、第20条、第21条、第37条)

行き違いを防ぐ使い方

内定の段階で口頭やメールで伝えた条件と、入社時の書面の条件が違うと、もめる原因になります。募集時の条件から変わった点があれば、契約書を交わす前に説明しておきます。

本人と一緒に読み合わせ、分かりにくい欄はその場で説明すると、署名の意味が明確になります。控えを渡したことも記録しておきます。

通知書と契約書を1枚にまとめる方法

内定通知書との関係

内定通知書は採用を決めたことを伝える書類で、労働条件の明示の代わりにはなりません。内定の段階で条件を伝えた場合でも、入社時には改めて通知書を渡します。

内定の時点で労働契約が成立していると考えられる場合もあり、内定を取り消すには相応の理由が必要とされています。内定通知書に取消しの事由を書いておく会社もあります。

よくある質問

アルバイト1人でも雇用契約書は必要ですか。

契約書は任意ですが、労働条件通知書はアルバイト1人でも必要です。パートやアルバイトには、昇給・賞与・退職手当の有無などの追加の項目もあります。

雇用契約書と業務委託契約書は何が違いますか。

雇用契約は会社の指揮命令のもとで働く契約で、労働基準法や社会保険の対象になります。業務委託は仕事の完成や事務の処理を任せる契約で、働き方の実態が雇用に近いと、名前に関係なく雇用と判断されることがあります。

契約書を交わした後で条件を変えられますか。

労働条件の変更は、原則として本人との合意が必要です(労働契約法8条)。

雇用契約書は何通作りますか。

会社と本人が1通ずつ持つため、2通作ってそれぞれに署名するのが一般的です。1通を作って写しを渡す方法でも構いません。

出典(確認日)

一般的な情報の提供です(社会保険労務士法27条・税理士法52条により、個別の書類作成や相談はお受けしていません)。個別の判断は社会保険労務士・税理士へご相談ください。