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育児休業等終了時報酬月額変更届

最終確認日 2026年10月23日

まず、よくある答え

育児休業等終了時報酬月額変更届は、育休を終えた日に3歳未満の子を育てている人が申し出たとき、会社が出す届書です。休業終了日の翌日が属する月から3か月の報酬の平均(17日未満の月は除く)で、今の等級と1等級でも差があれば、4か月目から標準報酬月額が改定されます。保険料は下がりますが、厚生年金は養育期間の特例で年金額を守れます。

月額変更届(随時改定)判定ツール

「育児休業等の終了時」を選び、休業終了日と3か月の報酬を入れると、改定できるか、改定月、保険料と手当金の目安を表示します。

育休終了時の改定を判定する

随時改定との違いは3つ

復帰後に短時間勤務を選ぶと、基本給が下がっても残業代の減り方しだいでは2等級の差が出ず、随時改定に当たらないことがあります。この届書は、そうした人も復帰後の給与に見合った標準報酬月額にできるよう設けられた仕組みです。

出典:日本年金機構「育児休業等終了時報酬月額変更届の提出」

申出と届書の流れ

対象は、育児休業等を終了した日に、その休業に係る3歳未満の子を養育している被保険者です。被保険者が会社に申し出て、会社がその申出を受けて「育児休業等終了時報酬月額変更届」を事務センターか年金事務所に速やかに出します。会社の判断だけで出すものではありません。

パートなど短時間就労者で、3か月とも支払基礎日数が17日に届かないときは、15日以上17日未満の月で平均します。特定適用事業所の短時間労働者は11日が基準です。育休終了日の翌日に次の子の産前産後休業を始めている人は、この改定の対象になりません(健康保険法43条の2)。

出典:日本年金機構「育児休業等終了時報酬月額変更届の提出」

改定月の数え方

数え始めるのは、休業終了日の翌日が属する月です。6月14日に育休を終えて6月15日に復帰した人なら、6月・7月・8月の3か月の報酬で平均を出し、9月分から新しい標準報酬月額になります。

6月は復帰日からの勤務で支払基礎日数が12日しかないなら、その月は除いて7月と8月の2か月で平均します。たとえば7月240,000円、8月250,000円なら平均245,000円で、今の標準報酬月額が30万円の人は24万円に改定されます。

1月から6月に改定されたならその年の8月まで、7月から12月ならその翌年の8月まで、その標準報酬月額を使います。産前産後休業を終えたときにも同じ形の「産前産後休業終了時報酬月額変更届」があり、休業終了日の翌日から育休に入っている人は出せません。

出典:e-Gov法令検索 健康保険法(41条・43条・43条の2・167条)

年金額は養育期間の特例で守れる

厚生年金保険の標準報酬月額が下がると、そのままでは将来の年金額の計算に使う記録も下がります。これを避けるのが「厚生年金保険 養育期間標準報酬月額特例申出書」で、子が3歳になるまでの間は、養育を始めた月の前月の高い標準報酬月額で年金額を計算します。

保険料は下がった標準報酬月額で計算されるため、保険料が減っても年金の記録は前の水準のまま残ります。申出は会社を経由して出し、申出日より前の期間は申出日の前月までの2年間に限って認められるので、月額変更届と同じ時期に出しておくのが確実です。

出典:日本年金機構「養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置」

傷病手当金・出産手当金への影響

健康保険の側には養育期間の特例のような仕組みはありません。傷病手当金の1日当たりの額は、支給開始日以前12か月の標準報酬月額の平均を30で割り、3分の2を掛けて出すため、下がった標準報酬月額の月が多いほど日額も下がります。出産手当金も同じ式です。

12か月とも30万円なら日額はおよそ6,667円、24万円なら5,333円です。次の子の出産を控えている人などは、保険料が下がる分と手当金の日額が下がる分の両方を見たうえで申し出るかどうかを決めます。

出典:協会けんぽ「傷病手当金」

よくある勘違い

「育休から戻って給与が下がったら、会社が月額変更届を出さなければならない。」

→ 育児休業等終了時の改定は本人の申出が前提です。申出がなければ、固定的賃金の変動で2等級以上の差が出たときの随時改定か、翌年の定時決定で見直されます。

「標準報酬月額を下げると、将来の年金も下がるので損になる。」

→ 養育期間標準報酬月額特例申出書を出せば、子が3歳になるまでの期間は下がる前の標準報酬月額で年金額を計算します。

「17日未満の月があると、育休終了時の改定はできない。」

→ 17日未満の月は平均から除くだけで、3か月のうち1か月でも17日以上あれば改定できます。

よくある質問

復帰した月の給与が日割りで少ないときは。

その月の支払基礎日数が17日未満なら平均から除きます。17日以上あれば、日割りの給与もそのまま平均に入ります。

等級が上がる場合も出せますか。

日本年金機構の案内は、今の標準報酬月額との間に1等級以上の差があることを条件にしており、下がる場合に限っていません。

出典(確認日)

一般的な情報の提供です(社会保険労務士法27条・税理士法52条により、個別の書類作成や相談はお受けしていません)。個別の判断は社会保険労務士・税理士へご相談ください。