退職証明書の書き方(労働基準法22条)
最終確認日 2026年10月15日
退職証明書は、退職した人から請求があったときに会社が遅滞なく出す書類です(労働基準法22条)。証明する項目は、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金、退職の事由(解雇の場合はその理由を含む)で、本人が求めた項目だけを書きます。雇用保険の手続きに使う離職票とは別の書類です。
退職証明書 作成(日英)
記載する項目を選んで、日本語と英語の退職証明書をPDFで作れます。チェックした項目だけを印字します。
退職証明書を作る書ける項目は5つ
退職証明書には、労働者が請求しない事項を記入してはいけません(同条3項)。たとえば本人が使用期間だけを求めたなら、退職の事由は書きません。
- 使用期間(入社日と退職日)
- 業務の種類
- その事業における地位(役職)
- 賃金
- 退職の事由(解雇の場合はその理由を含む)
解雇の理由の証明
解雇の予告をした日から退職の日までの間に、本人が解雇の理由について証明書を求めた場合も、会社は遅滞なく交付します。理由は就業規則のどの条項に当たるかと、その根拠となった事実を書くのが一般的です。
予告の後に本人が別の理由で退職した場合は、その退職の日以後は交付しなくてよいとされています。
離職票との違い
離職票は雇用保険の基本手当を受けるための書類で、会社が作った離職証明書をもとにハローワークが交付します。退職証明書は会社が直接本人に出す書類で、転職先への提出や、国民健康保険への切替えの手続きで求められることがあります。
離職票が届くまで時間がかかる場合に、退職したことを示す書類として退職証明書を使う場面もあります。
書くときの注意
使用者は、あらかじめ第三者と謀って再就職を妨げる目的で、国籍や信条などについて通信したり、証明書に秘密の記号を記入したりしてはいけません。
請求できる期間は、労働基準法115条により退職後2年とされています(賃金の請求権の期間とは別です)。請求があれば、退職から時間がたっていても交付します。
記載例
本人が退職の事由を求めなかった場合は、この行を書かずに交付します。会社名、所在地、代表者名、証明日を最後に書きます。
- 使用期間:令和○年4月1日から令和8年10月31日まで
- 業務の種類:経理事務
- 地位:経理課 主任
- 退職の事由:自己都合による退職
交付の流れ
請求は口頭でもメールでも構いません。どの項目を求められたかを確認し、記録しておきます。作成したら、手渡しか郵送で本人に届け、控えを保管します。
退職後しばらくしてから求められることもあるため、在籍期間や役職などの記録は退職後も確認できるようにしておきます。
よくある質問
退職証明書に決まった様式はありますか。
法律で決まった様式はありません。本人が求めた項目と、会社名、証明日を書いて交付します。
英語で出してもよいですか。
本人が求めれば英語版を作っても構いません。外国人社員のビザの手続きなどで、日英併記を求められることがあります。
本人から求められなくても渡すべきですか。
交付の義務は請求があったときです。会社の判断で渡す場合も、本人が必要とする項目に絞ります。
退職の事由を事実と違う形で書いてほしいと頼まれたら。
事実と違う内容は証明できません。本人が退職の事由を求めないなら、その項目を書かずに交付する方法があります。
出典(確認日)
- e-Gov法令検索 労働基準法(第22条 退職時等の証明)(2026-10-15)
- 厚生労働省 雇用保険被保険者離職証明書についての注意(2026-10-15)