従業員の秘密保持誓約書(入社時・退職時・プロジェクト参加時)
最終確認日 2026年10月15日
従業員の秘密保持は、取引先とのNDAのような契約書ではなく、会社あての誓約書で約束してもらうのが一般的です。入社時には在職中と退職後の秘密保持を、退職時には資料の返還と退職後も秘密を守ることを、プロジェクト参加時にはそのプロジェクトの情報の扱いを確認します。就業規則にも秘密保持の定めを置き、誓約書と内容をそろえます。
秘密保持契約書(NDA)メーカー
「従業員の秘密保持誓約書」を選び、入社時・退職時・プロジェクト参加時を選ぶと、従業員1人が署名する誓約書を作ります。
誓約書を作る場面ごとの書き方
- 入社時:在職中と退職後に秘密情報を漏らさない、私用の機器に保存しない、退職時に返還する
- 退職時:資料やデータをすべて返還し複製を残していないこと、退職後も秘密を守ること
- プロジェクト参加時:対象となるプロジェクトの名前と、その情報の扱い、参加終了後の扱い
就業規則との関係
常時10人以上の労働者を使う事業場は就業規則を作り、届け出る必要があります。秘密保持の義務や違反したときの懲戒を就業規則に定めておくと、誓約書を出していない従業員にも共通のルールとして適用できます。
誓約書は、就業規則の内容を本人に確認してもらい、個別に約束してもらう書面として位置づけると、内容の食い違いを防げます。
退職後の秘密保持
退職後の秘密保持の約束は、一般的には、対象となる情報が特定され、期間や範囲が合理的であれば有効と考えられています。対象をあいまいに広げすぎたり、競業まで一律に禁じたりすると、効力が争われることがあります。
退職時の誓約書では、具体的に返還してもらった資料や、退職後も秘密にしてほしい情報の種類を書くと、本人にとっても範囲が分かりやすくなります。
書いてもらうときの注意
誓約書の提出を強く迫るのではなく、内容と理由を説明して理解を得たうえで署名してもらいます。退職時に提出を拒まれた場合でも、就業規則や在職中の誓約書の定めは引き続き意味を持ちます。
個別の事情に応じた書き方や、拒否された場合の対応は、弁護士などの専門家に相談してください。
誓約書の保管と見直し
提出を受けた誓約書は、人事の書類と一緒に保管します。就業規則の秘密保持の定めを変えたときや、扱う情報の種類が大きく変わったときは、誓約書の内容も見直します。
個人情報を扱う従業員の場合
顧客の個人情報を扱う従業員には、個人情報保護法にもとづく社内規程を守ることも誓約書に含めておくと、教育の内容と約束がそろいます。退職時には、私用の端末に顧客の連絡先などを残していないかも確認します。
よくある質問
パートやアルバイトにも誓約書は必要ですか。
顧客情報などに触れる立場なら、雇用形態にかかわらず誓約書をもらうのが一般的です。
誓約書に損害賠償の額をあらかじめ書いてもよいですか。
労働基準法16条により、違約金や損害賠償額をあらかじめ定めることは禁止されています。実際に生じた損害を賠償する旨を書くにとどめます。
誓約書の控えは本人に渡しますか。
写しを渡しておくと、本人が何を約束したかを確認できます。
入社時と退職時の両方で誓約書をもらう必要がありますか。
入社時の誓約書で退職後の秘密保持まで約束していても、退職時にあらためて返還と対象の情報を確認しておくと、範囲がはっきりします。
出典(確認日)
- e-Gov法令検索 労働基準法(第89条 就業規則)(2026-10-15)
- 経済産業省 秘密情報の保護ハンドブック(2024年2月改訂版)(2026-10-15)
- 経済産業省 営業秘密管理指針(最終改訂 令和7年3月31日)(2026-10-15)