定額法と定率法の違いと計算例
最終確認日 2026年10月15日
定額法は取得価額×償却率で毎年同じ額を、定率法は期首の未償却残高×償却率で初めほど多い額を経費にします。100万円の機械(耐用年数10年)なら、定額法は毎年10万円、定率法は1年目20万円、2年目16万円と減っていき、7年目から改定償却率で6万5,536円の均等額になります。個人事業主は届出がなければ定額法です。
減価償却 計算ツール(定額法・定率法・中古・月割)
取得価額、耐用年数、使い始めた月を入れると、国税庁の償却率で毎年の償却費と残高を出します。中古の簡便法と少額の枠の判定にも対応しています。
償却費を計算する定額法の計算
各年の償却費は、取得価額に定額法の償却率を掛けて出します。償却率は耐用年数ごとに決まっていて、4年なら0.250、6年なら0.167、10年なら0.100です。300万円の車(耐用年数6年)なら毎年50万1,000円で、最後の年に帳簿の価額が1円になるよう調整します。
平成19年4月以後に取得した資産は、残存価額がなくなり、1円まで償却します。それより前に取得した資産は旧定額法で計算します。
定率法(200%定率法)の計算
- 1年目: 取得価額 × 定率法の償却率
- 2年目以降: 期首の未償却残高 × 償却率(調整前償却額)
- 調整前償却額が償却保証額(取得価額 × 保証率)を下回った年から: 改定取得価額(その年の期首未償却残高)× 改定償却率
- 耐用年数10年の率: 償却率0.200、改定償却率0.250、保証率0.06552(平成24年4月以後の取得)
100万円の機械で比べる
耐用年数10年、1月から使う100万円の機械を定率法で計算すると、20万円、16万円、12万8,000円、10万2,400円、8万1,920円、6万5,536円と減っていきます。7年目の調整前償却額5万2,429円が償却保証額6万5,520円を下回るため、7年目からは期首の26万2,144円に改定償却率0.250を掛けた6万5,536円が毎年の償却費になります。
定額法なら10年間ほぼ10万円ずつです。合計はどちらも同じですが、定率法は早い年に多く経費にできるため、開業してすぐの利益が大きい年に有利になることがあります。
定率法を選ぶ届出
定率法を使うには「所得税の減価償却資産の償却方法の届出書」を出します。新しく事業を始めた場合は、開業した年の翌年3月15日までが期限です。届出は資産の種類(器具備品、車両運搬具など)ごとに選びます。
一度選んだ方法を変えるには、変更したい年の3月15日までに変更承認申請書を出し、税務署長の承認を受けます。建物、平成28年4月以後に取得した建物附属設備と構築物は、届出をしても定額法しか使えません。
よくある質問
法人も定額法が原則ですか。
法人は、建物などを除き、機械や器具備品の法定の償却方法が定率法です。個人事業主とは原則が逆になっています。
定率法の方が得ですか。
経費にできる合計は同じで、早く経費にするか遅く経費にするかの違いです。売上が伸びる見込みなら、後の年に経費を残す定額法の方が向いていることもあります。
償却率はどこで調べますか。
国税庁の「減価償却資産の償却率等表」に、耐用年数2年から50年までの定額法の償却率と、定率法の償却率・改定償却率・保証率がまとめられています。
出典(確認日)
- 国税庁 No.2106 定額法と定率法による減価償却(平成19年4月1日以後に取得する場合)(2026-10-15)
- 国税庁 No.2100 減価償却のあらまし(2026-10-15)
- 国税庁 減価償却資産の償却率等表(2026-10-15)