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有給休暇の基準日をそろえる方法

最終確認日 2026年10月24日

まず、よくある答え

基準日は法律どおりだと入社日ごとに違いますが、全員を同じ日(4月1日など)にそろえることができます。条件は、法律の基準日より前に繰り上げて与えること(切り捨ては不可)、繰り上げた期間は出勤したものとみなして出勤率を数えること、翌年以降も同じかそれ以上繰り上げることです。そろえる年は年5日の期間が重なるため、月数÷12×5日にまとめる方法が認められています。

有給休暇の付与日数 計算と早見表

入社日と週の所定労働日数から、付与日・日数・時効で消える日・年5日の期限を計算します。

日数を計算する

基準日をそろえる理由

法律どおりに与えると、4月入社は10月、10月入社は4月というように、人ごとに付与日と年5日の期限が違い、管理が複雑になります。厚生労働省の年5日の解説も、基準日を年始や年度始め、月初などにそろえる方法を勧めています。

出典:厚生労働省 年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説

年度始めにそろえるか、月初にそろえるか

厚生労働省の解説は、管理しやすくする方法として2つを挙げています。人数の多い事業場や新卒を一括で採用する事業場では、年始や年度始めに1つにまとめる方法です。中途採用の多い事業場や小規模な事業場では、入社が月の途中でも、基準日をその月の初日にそろえる方法です。

月初にそろえる方法なら、同じ月に入社した人の付与日と年5日の期限が同じになり、毎月の締めで確かめる対象がはっきりします。どちらの方法でも、法律の基準日より後ろにずらすことはできません。

出典:厚生労働省 年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説

そろえるときの条件

平成6年1月4日の通達(基発第1号)は、全員に一律の基準日を定める取扱い(斉一的取扱い)を認めたうえで、2つの条件を示しています。1つは、前倒しで与える場合の8割出勤の判定で、短縮された期間は全期間出勤したものとみなすことです。

もう1つは、翌年度以降の付与日も、初年度に繰り上げたのと同じかそれ以上の期間、法律の基準日より繰り上げることです。モデル就業規則の解説も、勤務期間の切り捨ては認められず、常に切り上げなければならないとしています。たとえば4月1日にそろえるなら、1月1日入社の人にも3か月後の4月1日に10日を与えます。

出典:厚生労働省 法令等データベース 平成6年1月4日基発第1号

前倒し付与と年5日

入社日に10日を前倒しで与えたときは、その日から1年以内に5日を取らせます。4月1日入社で同じ日に10日を与えたなら、翌年3月31日までです。

10日を5日ずつ分けて与えるときは、合計が10日になった日が年5日の期間の始まりです。厚生労働省の例では、4月1日に5日、7月1日に5日を与えると、7月1日から翌年6月30日までで、それまでに本人が取った日数は5日から差し引きます。

出典:労働基準法施行規則(e-Gov法令検索)第24条の3〜第24条の7・附則第71条

移る年の期間の重なり

4月1日入社の人に法律どおり10月1日に10日を与え、翌年から4月1日にそろえると、1回目の期間(10月1日〜翌年9月30日)と2回目の期間(翌年4月1日〜その翌年3月31日)が半年重なります。

この場合、それぞれの期間に5日ずつ取らせるほか、10月1日からその翌々年の3月31日までの18か月を通して、18÷12×5=7.5日を取らせる方法も認められています(施行規則24条の5第2項)。半日単位を認めていなければ8日以上です。

年5日の取得義務

出典:厚生労働省 年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説

よくある勘違い

「基準日をそろえるなら、入社直後の人は次の基準日まで待たせてよい。」

→ 法律の基準日より遅らせることはできません。そろえるときは常に前倒しにします。

「前倒しで与えた期間に休んだ日は、出勤率で欠勤として数える。」

→ 繰り上げて短くなった期間は、全期間出勤したものとみなします(平成6年1月4日基発第1号)。

「基準日を変えた年も、年5日はそれぞれの期間で別々に取らせるしかない。」

→ 期間が重なるときは、通した期間の月数÷12×5日にまとめる方法が認められています。

よくある質問

そろえる日はいつがよいですか。

法律に決まりはありません。年度初めの4月1日や年始の1月1日にそろえる会社が多く、月初にそろえる方法もあります。

途中入社の人の初回の日数はどうなりますか。

初回は法律どおり10日(比例付与の人はその日数)で、そろえる日に早く来る分だけ前倒しになります。

パートが年度の途中で週の勤務日数を増やしたら、日数を見直しますか。

宮崎労働局は、付与日の時点の予定の労働日数で日数が決まり、年度の途中で増えても見直す必要はないとしています。

出典(確認日)

一般的な情報の提供です(社会保険労務士法27条により、個別の相談はお受けしていません)。実際の事案は、労働基準監督署、総合労働相談コーナー、社会保険労務士にご相談ください。