給与の日割り計算(入社月・退職月)
最終確認日 2026年10月15日
給与の日割りの方法は法律で決まっていないため、就業規則や賃金規程で決めます。主な方法は、月給をその月の暦日数で割る方法、所定労働日数で割る方法、出勤日数を基にする方法の3つです。厚生労働省のモデル就業規則は、計算期間の途中で採用・退職した人の月額賃金を、その計算期間の所定労働日数を基準に日割りする例を示しています。
給与明細 作成ツール
日割りした基本給を入れて、入社月や退職月の給与明細を作れます。
給与明細を作る日割りの支給額を計算する
端数の扱いも就業規則や賃金規程で決めておきます。入力した数字はこのページの外に送られません。
3つの方式と計算例
暦日数で割る方法は、土日を含めて在籍日数で数えるため分かりやすい一方、休日の多い月は1日あたりの額が小さくなります。所定労働日数で割る方法は、働く日の数に合わせられる一方、月ごとに分母が変わります。
- 暦日数で割る:月給30万円、30日の月に20日在籍 → 30万円 ÷ 30日 × 20日 = 20万円
- 所定労働日数で割る:所定21日の月に15日分在籍 → 30万円 ÷ 21日 × 15日 = 214,285円(円未満切り捨て)
- 出勤日数を基にする:所定21日のうち実際に出勤した日数で計算(入社月・退職月だけに使うことが多い)
就業規則に書く文の例
モデル就業規則の第46条2項は、「計算期間の中途で採用された労働者又は退職した労働者については、月額の賃金は当該計算期間の所定労働日数を基準に日割計算して支払う」という例です。どの手当を日割りの対象にするか、円未満をどう扱うかも、あわせて書いておきます。
決めた方法は全員に同じように使い、人によって有利な方法を選ぶことはしません。
手当と社会保険料
通勤手当は、定期代を月単位で払っているなら日割りするか、実費で払うかを決めておきます。役職手当や資格手当など月額の手当も、日割りの対象にするかを規程で明確にします。
社会保険料は日割りせず、月単位でかかります。月末に退職した人は退職月の分もかかり、月の途中で退職した人は退職月の分はかかりません。
欠勤控除との違い
日割りは在籍していない期間の分を払わない計算で、欠勤控除は在籍中に休んだ日の分を差し引く計算です。欠勤控除の1日分の額も、就業規則で分母を決めておきます。
5分の遅刻を30分として差し引くなど、働かなかった時間を超えて差し引く処理は全額払いの原則に反するとされています。
3方式でどれくらい違うか
月給30万円の人が、30日の月の16日に入社し、その月の所定労働日数21日のうち11日を勤務した場合、暦日方式では15日在籍で15万円、所定日数方式では11日分で157,142円です。同じ月でも方式によって数千円の差が出ます。
よくある質問
入社月の給与を満額払ってもよいですか。
会社の判断で満額を払うことは問題ありません。その場合も、他の人と同じ扱いになるよう規程に書いておくと迷いません。
締日と支払日がずれる会社の入社月はどう計算しますか。
日割りは賃金の計算期間を単位に考えます。20日締めなら、21日から翌月20日までのうち在籍した期間で計算します。
日割りの端数は切り上げと切り捨てのどちらですか。
法律の決まりはありません。賃金規程で決めておきます。
退職月に有給休暇を使い切った場合の日割りは。
有給休暇を取った日は出勤したものとして賃金を払うため、在籍期間の所定日数として数えます。
出典(確認日)
- 厚生労働省 モデル就業規則(令和7年12月版)(2026-10-15)
- 愛知労働局 賃金計算の端数の取扱い(昭和63年3月14日 基発第150号より)(2026-10-15)
- e-Gov法令検索 労働基準法(第12条 平均賃金、第24条 賃金の支払、第39条 年次有給休暇)(2026-10-15)