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算定基礎届とは

最終確認日 2026年10月31日

まず、よくある答え

算定基礎届は、7月1日に在籍している被保険者全員について、4月・5月・6月に支払った報酬の平均から標準報酬月額を決め直すための届出です。令和8年の提出期間は令和8年7月1日(水)〜7月10日(金)でした。令和9年は例年どおりなら令和9年7月1日(木)〜7月12日(月)となる見込みで、日本年金機構の発表で確定します。決まった標準報酬月額はその年の9月から翌年8月まで使います(最終確認日 2026年10月31日)。

算定基礎の計算

4〜6月の給与と支払基礎日数から、平均に使う月、報酬月額の平均、9月からの等級と保険料の変化を出します。CSVつき。

算定基礎を計算する

算定基礎届(定時決定)のしくみ

健康保険と厚生年金保険の保険料は、実際の給与そのものではなく、給与を区切りのよい幅で区分した標準報酬月額に料率をかけて計算します。この標準報酬月額を年に一度見直す手続きを定時決定といい、そのために会社が出す書類が被保険者報酬月額算定基礎届です。

健康保険法41条と厚生年金保険法21条は、7月1日に使用される被保険者について、4月から6月までの各月に支払われた報酬の合計を月数で割った額で標準報酬月額を決め、その年の9月から翌年8月までの標準報酬月額とすると定めています。昇給があったかどうかに関係なく、毎年全員が見直しの対象です。

出典:e-Gov法令検索 健康保険法(41条)

対象になる人、ならない人

ガイドブックは、提出の対象を7月1日現在のすべての被保険者としています。休職中や育児休業中の人も、7月1日に被保険者であれば対象です。一方、次の人はその年の算定基礎届で報酬を書く必要がありません。

出典:日本年金機構 算定基礎届の記入・提出ガイドブック(令和8年度)

提出期限と提出先

令和8年のガイドブックは、提出期間を令和8年7月1日(水)〜7月10日(金)としていました。毎年7月10日が期限の目安で、令和9年は7月10日が土曜日にあたるため、例年どおりなら翌月曜日の7月12日までとなる見込みです。

提出先は事業所を管轄する事務センター(年金事務所)で、健康保険組合に加入している会社は健康保険の分を組合にも出します。以前は届書と一緒に出していた総括表は、令和3年3月に廃止されました。電子媒体で出すときの電子媒体届書総括票は別の書類で、今も必要です。

令和9年の提出期間は日本年金機構の発表前の見込みです。
年提出期間新しい標準報酬月額を使う期間状況
令和8年令和8年7月1日(水)〜7月10日(金)令和8年9月〜令和9年8月ガイドブックで公表
令和9年例年どおりなら令和9年7月1日(木)〜7月12日(月)令和9年9月〜令和10年8月未公表(例年の扱いからの見込み)

出典:日本年金機構 定時決定(算定基礎届)

4〜6月の報酬と支払基礎日数

平均に入れる月は、報酬の支払の基礎になった日数(支払基礎日数)で決まります。月給制なら暦日数、欠勤控除がある月は所定の日数から欠勤日数を引いた日数、時給制や日給制なら実際に出勤した日数(有給休暇の日を含む)で数えます。

報酬には、基本給のほか残業手当、通勤手当、住宅手当なども入ります。食事や住宅の現物給与は告示の価額で金額に直して加えます。6か月分の通勤定期券を4月にまとめて渡したときは、6で割った1か月分を各月の報酬に入れます。月の数え方は給与の計算期間ではなく、実際に支払った月です。

出典:日本年金機構 算定基礎届の記入・提出ガイドブック(令和8年度)

平均から等級を決め、上限が変わる年に注意

対象月の報酬を合計して月数で割り、1円未満を切り捨てた額を等級表に当てはめます。たとえば4月300,000円、5月310,000円、6月320,000円(いずれも17日以上)なら平均は310,000円で、健康保険は23等級320,000円、厚生年金保険は20等級320,000円になります。

厚生年金保険の標準報酬月額の上限は、令和7年法律第74号で段階的に引き上げられます。改正後の厚生年金保険法20条では、令和9年9月から第33級680,000円(報酬月額665,000円以上)が加わり、令和10年9月に71万円、令和11年9月に75万円まで上がります。令和9年の算定基礎届で決まる等級は令和9年9月から使うため、平均が665,000円以上の人は厚生年金保険も680,000円になります。

出典:e-Gov法令検索 厚生年金保険法(20条・21条)

9月分からの保険料と端数の扱い

新しい標準報酬月額で計算するのは9月分の保険料からです。保険料を翌月の給与から差し引く会社では、10月に支払う給与から控除額が変わります。上の例を東京都の協会けんぽ・40歳未満で計算すると、本人負担は健康保険(子ども・子育て支援金を含む)が15,120円から16,128円へ、厚生年金保険が27,450円から29,280円へ変わり、合計で月2,838円増えます。

上の金額は、健康保険料(40〜64歳なら介護保険料も)と子ども・子育て支援金の料率を足してから標準報酬月額にかけて半分にし、50銭以下を切り捨て、50銭を超える分を切り上げる方法で出しています。これはこのサイトが選んだ計算方法で、厚生労働省の現在の決まりとして確認できるものはありません(令和8年2月12日公表のQ&Aの問6がこの方法を示していましたが、現在は削除されています)。協会けんぽの保険料額表のように行ごとに端数を処理すると、等級によっては1円の差が出ます。

出典:協会けんぽ 令和8年度 保険料額表(東京都)

電子申請と届書作成プログラム

日本年金機構は算定基礎届の電子申請を勧めていて、e-Govからの申請のほか、届書作成プログラムで作ったCSVをCDやDVDで出す方法もあります。資本金・出資金などが1億円を超える法人や相互会社、投資法人、特定目的会社は、算定基礎届、月額変更届、賞与支払届を電子申請で出す決まりです。

6月下旬になると、日本年金機構から事業所に届書の用紙またはお知らせが届きます。電子申請の会社も、記載されている従前の標準報酬月額が自社の記録と合っているかを確かめておくと、入力の間違いを減らせます。

算定基礎の計算(平均・等級・9月からの保険料、CSV)算定基礎届の書き方(記入例とよくある間違い)月額変更届はいつ出す標準報酬月額と残業代届書作成プログラムの使い方

出典:日本年金機構 電子申請義務化のリーフレット

よくある勘違い

「算定基礎届は、昇給した人だけを書けばよい。」

→ 7月1日現在の被保険者全員が対象です。昇給がなくても、4〜6月の残業代などで平均が変われば等級も変わります。

「4〜6月の3か月は、日数に関係なく全部平均に入れる。」

→ 支払基礎日数が17日(短時間労働者は11日)に満たない月は除きます。パートは17日以上の月がなければ15日以上の月を使います。

よくある質問

4月から6月に残業が多いと保険料は上がりますか。

残業手当も報酬に入るため、平均が上がれば9月から1年間の標準報酬月額が高くなります。その分、将来の厚生年金や傷病手当金の計算のもとも高くなります。

6月15日に入社した人は書きますか。

6月1日以降に資格を取得した人は、その年の算定基礎届の対象外です。資格取得時に決めた標準報酬月額が翌年8月まで続きます。

7月に月額変更届を出す人はどうしますか。

紙の届書では報酬月額の欄を空けて、備考の「3.月額変更予定」に丸を付けます。電子申請ではその人を算定基礎届から外します。

提出が遅れたらどうなりますか。

期限を過ぎても提出は必要で、日本年金機構から督促が届くことがあります。保険料の計算がずれないよう、気づいた時点で早めに出します。

出典(確認日)

一般的な情報の提供です(社会保険労務士法27条・税理士法52条により、個別の書類作成や相談はお受けしていません)。個別の判断は社会保険労務士・税理士へご相談ください。