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流動比率とは(計算式と当座比率との違い)

最終確認日 2026年10月31日

まず、よくある答え

流動比率は、流動資産 ÷ 流動負債 × 100 で計算する割合で、短い期間の支払いに備えがあるかを示します。例のA社は流動資産2,000万円 ÷ 流動負債850万円で235.3%、中小企業実態基本調査 令和7年確報(令和6年度決算実績)の中小企業(法人)全体では190.1%です。

財務指標の計算

貸借対照表と損益計算書の数字から、自己資本比率・流動比率・各利益率を計算式つきで出します。

指標を計算する

自分の数字で計算する

決算書の数字を入れて「計算する」を押すと、このページの指標と関連する指標を表示します。入力はこのページの中だけで計算し、送信も保存もしていません。

計算はJavaScriptを使います。財務指標の計算

計算式と使う数字

分子の流動資産は、現金預金、売掛金、商品などの在庫、前払費用など、1年以内に現金になるか費用になる資産です。分母の流動負債は、買掛金、未払金、短期借入金、未払法人税等、預り金など、1年以内に払う負債です。

100%を下回ると、1年以内に払う額のほうが、1年以内に現金になる額より多い計算になります。すぐに支払いができなくなるとは限りませんが、資金繰りの余裕は小さい状態です。

流動資産とは貸借対照表の読み方と作り方

当座比率との違い

当座比率は、流動資産のうち現金預金と売掛金・受取手形などのすぐ現金にしやすい当座資産だけで計算します。在庫は売れるまで現金にならないからです。A社の当座比率は、当座資産1,400万円 ÷ 流動負債850万円で164.7%です。

在庫を多く持つ小売業や卸売業では、流動比率は高くても当座比率は低く出ることがあります。両方を並べると、支払いの備えが在庫に頼っているかどうかが分かります。

業種別の目安

中小企業実態基本調査 令和7年確報(令和6年度決算実績)の統計表の合計から計算すると、流動比率は製造業208.5%、小売業172.6%、生活関連サービス業・娯楽業138.1%です。業種で差があり、自分の数字は前の年との比較で見るのが確実です。

出典:中小企業実態基本調査 令和7年確報(令和6年度決算実績)。中小企業(法人企業)の産業別の計。経常利益率と自己資本比率は調査の公表値、ほかは統計表の合計からこのサイトが計算した値です。合計どうしの比率で、平均的な1社の値ではありません。
業種流動比率
合計190.1%
建設業209.7%
製造業208.5%
情報通信業237.2%
運輸業,郵便業186.2%
卸売業173.1%
小売業172.6%
不動産業,物品賃貸業183.4%
学術研究,専門・技術サービス業221.4%
宿泊業,飲食サービス業190.7%
生活関連サービス業,娯楽業138.1%
サービス業(他に分類されないもの)183.5%

見るときの注意

売掛金が回収できないまま残っていたり、売れない在庫が商品として残っていたりすると、流動比率は高く出ても実際の支払能力は低くなります。売掛金の回収状況と在庫の中身を合わせて確かめます。決算日の前に借入をして現金を増やすと、その日だけ流動比率が上がることにも注意します。

売掛金とは棚卸資産とは

流動比率を上げるには

短期借入金を長期借入金に借り換えると、1年以内に返す額が減って流動負債が小さくなり、流動比率が上がります。売掛金の回収を早める、売れない在庫を減らして現金にするといった方法もあります。

利益を出して現金を残していくことが、流動資産を増やす一番確実な方法です。設備の購入に手元の現金を使いすぎると流動資産が減るので、長く使う資産は長期の借入でまかなうという考え方もあります。

よくある勘違い

「流動比率が200%を超えていれば安全だ」

→ 業種や売掛金の回収の速さによって必要な水準は違います。中身に回収できない売掛金や売れない在庫があれば、比率が高くても支払いに困ることがあります。

「流動比率と当座比率は同じものだ」

→ 当座比率は在庫などを除いた当座資産で計算します。在庫が多い会社ほど二つの差が大きくなります。

よくある質問

流動比率が100%を切ったら。

1年以内の支払いが現金化できる資産を上回っている状態です。短期借入を長期借入に切り替える、売掛金の回収を早めるなどの手当てを検討します。

個人事業主も流動比率を計算できますか。

青色申告決算書の貸借対照表から計算はできますが、事業主貸・事業主借や元入金が混ざるので、会社と同じ見方はしにくくなります。

自分の会社の判断に迷ったら。

数字の読み方や資金繰りの判断に迷うときは、税理士または税務署、取引のある金融機関に相談します。

決算書のどこを見れば計算できますか。

貸借対照表の流動資産の合計と流動負債の合計です。どちらも、それぞれの区分の一番下に合計の行があります。

出典(確認日)

一般的な情報とセルフチェックの提供です(税理士法52条により、個別の税務相談や申告書の作成はお受けしていません)。個別の判断は税理士または税務署にご相談ください。