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1年単位の変形労働時間制

最終確認日 2026年10月24日

まず、よくある答え

1年単位の変形労働時間制は、1か月を超え1年以内の期間で平均週40時間以内(365日なら2,085.7時間以内)に収める仕組みで、1日10時間・1週52時間まで、労働日数は1年280日まで、連続して働く日は6日まで(特定期間は12日まで)という上限があります。労使協定を結び、様式第4号の協定届を労働基準監督署に出します。

変形労働時間制の計算ツール

毎日の所定時間を入れると総枠や1年単位の上限を判定し、実績から時間外労働を3段階で数えます。

シフトを判定する

上限の一覧

季節によって忙しさが大きく変わる業種で、繁忙期に長く、閑散期に短く働く形を1年を通して組むのに向いています。

1か月単位と違い、特例措置対象事業場でも総枠は週40時間で計算します。旧協定より1日・1週の上限を延ばす場合は、労働日数の上限が旧協定の日数から1日減ることがあります。

1年単位の変形労働時間制の上限(労働基準法施行規則12条の4)
項目上限
期間の総枠40時間×暦日数÷7(365日で2,085.7時間、366日で2,091.4時間)
1日の労働時間10時間
1週の労働時間52時間
労働日数1年280日(3か月を超え1年未満の期間は280日×暦日数÷365、端数切り捨て)
連続労働日数6日(特定期間は1週に1日の休日が確保できる日数、最大12日)
48時間を超える週(期間が3か月超)連続3週以内、かつ起算日から3か月ごとに3週以内

出典:厚生労働省・労働局 リーフレット「1年単位の変形労働時間制」

年間カレンダーの作り方

年間カレンダーでは、まず休日を決め、残りの労働日に所定時間を割り当てます。1日8時間で365日の期間なら、総枠に収めるには休日が105日以上必要で、1日7時間30分なら87日、7時間なら85日が目安です。

期間を1か月以上の区分に分けて、最初の区分は日ごとの時間まで、2つ目以降は労働日数と総労働時間だけを協定で定め、各区分が始まる30日前までに詳細を決める方法もあります。この場合は、過半数組合か過半数代表者の書面による同意が必要です。

繁忙期に48時間を超える週を置くときは、期間が3か月を超えると連続3週までという制限があるので、繁忙期の山が続く業種はカレンダーの組み方に注意します。

年間カレンダーを判定する

出典:岩手労働局 労働時間チェックカレンダー

協定届(様式第4号)の書き方

協定届には、事業の種類と名称、所在地、常時使用する労働者数、協定の対象となる労働者数、対象期間と起算日、労働日数、1日と1週の最長の労働時間、48時間を超える週の数、特定期間、協定の有効期間などを書き、年間カレンダーを添えます。

協定は過半数組合か、労働者の過半数を代表する人と結びます。代表者は管理監督者でない人の中から、投票や挙手など民主的な方法で選びます。協定の有効期間は1年程度が望ましいとされています。

出典:三重労働局 1年単位の変形労働時間制に関する協定届(様式第4号)

途中で入社・退職した人の精算

期間の途中で入社・退職した人には、実際に働いた期間を平均して週40時間を超えた分の賃金を精算します(労働基準法32条の4の2)。計算は、実労働時間から時間外として払った分を除き、40時間×実労働期間の暦日数÷7を引いた時間です。

出典:労働基準法(e-Gov法令検索)第32条の2・第32条の4・第32条の5

よくある勘違い

「1年単位なら、繁忙期は1日12時間の所定も組める。」

→ 1年単位では1日10時間・1週52時間が上限です。これを超える所定は組めません。

「総枠に収まっていれば、休日がほとんどない月があってもよい。」

→ 連続して働く日は原則6日まで、特定期間でも1週に1日の休日が要ります。労働日数も1年280日までです。

よくある質問

期間を6か月にできますか。

1か月を超え1年以内なら定められます。3か月を超える期間なら、労働日数は280日×暦日数÷365が上限です。

1年単位の対象にできない人はいますか。

対象者は労使協定で定めます。期間の途中で入社・退職する見込みの人も対象にできますが、その場合は実際に働いた期間で週平均40時間を超えた分を精算します。

毎年の協定届は必要ですか。

期間ごとに協定を結び、そのたびに協定届と年間カレンダーを労働基準監督署に出します。前年と同じ内容でも出し直しが必要です。

カレンダーを途中で変えられますか。

原則としてできません。区分を分けて後から詳細を決める方法を使う場合も、決めたあとの変更はできません。

出典(確認日)

一般的な情報です。個別の判断は税理士・社労士などにご相談ください。