リフォーム工事の契約書
最終確認日 2026年10月22日
リフォームも建設工事の請負契約なので、工事の大きさにかかわらず、工事内容、代金、工期、支払、変更や不具合のときの扱いを書いた契約書(又は相手方の承諾を得た電子の書面)を交わすことになっています。訪問販売で契約した場合は、法律で決められた書面を受け取った日から8日以内ならクーリング・オフができ、工事が始まっていても同じです。
工事請負契約書 メーカー
注文者が個人のリフォームでも、16の記載事項をそろえた契約書を作れます。
リフォームの契約書を作る小さな工事でも書面が要る理由
建設業法では、1件の請負代金が500万円未満(建築一式工事は1,500万円未満、又は延べ面積150平方メートル未満の木造住宅)の軽微な工事だけを請け負う人は、許可がなくても営業できます。一方で、19条の書面の決まりは「建設工事の請負契約の当事者」すべてにかかるため、許可のない工務店や職人が受ける数十万円の修繕でも外れません。
リフォームは、壁や床を開けてみて初めてわかる傷みや、工事中の追加の希望が出やすい工事です。何を、いくらで、いつまでにやるかと、追加が出たときの決め方を最初の書面に書いておくと、完成後の請求で食い違いが起きにくくなります。
見積書との違い
見積書は、請負者が工事の内容と金額を示す文書で、注文者が承諾すれば契約の内容になります。ただし見積書には、工期、支払の時期、天災や設計変更のときの扱い、引渡し後の不具合の責任、紛争の解決方法がふつう書かれていません。
見積書の明細は工事内容の根拠として契約書に添付し、契約書の頭書では「工事内容は別添見積書のとおり」と引用する形にすると、両方の役割をいかせます。見積書の作り方は見積の解説ページでまとめています。
訪問販売で契約したときのクーリング・オフ
業者が自宅を訪ねてきて勧誘し、その場でリフォームの契約をした場合は、特定商取引法の訪問販売に当たります。消費者庁は、法律で決められた書面を受け取った日から数えて8日以内であれば、書面又は電磁的記録でクーリング・オフができると説明しています。
同庁の事例では、工事がすでに始まっていても8日以内ならクーリング・オフでき、「もう工事が始まっている」と告げられて困惑した場合などは期間が延びることがあるとされています。自分から業者を呼んで見積りを頼んだ場合など、訪問販売に当たらない契約もあるため、迷ったら消費生活センター(188)に相談できます。
消費者との契約で気をつける点
注文者が個人の消費者で、請負者が事業者の場合は消費者契約法がかかります。同法9条1項2号により、支払の遅れに対する損害金は年14.6パーセントを超える部分が無効です。契約書の遅延利息の率は、このツールでは法定利率と同じ年3パーセントを初期値にしています。
契約の解除や、工事の途中でやめたときの精算も、注文者に一方的に重い負担を課す書き方は避けます。民法では、注文者は工事が完成するまでの間、請負者に生じる損害を賠償して契約を解除できるとされています。
契約書に添えるもの
リフォームの契約書には、見積書(工事の明細)、図面や仕様書、使う設備の品番がわかるカタログの写しなどを添付し、契約書の本文から引用します。解体を伴う工事で建設リサイクル法の対象建設工事に当たる場合は、分別解体等の方法や解体工事に要する費用なども書面に記載します。
住宅の構造や雨水の浸入を防ぐ部分に関わる工事では、契約不適合責任の期間や、瑕疵保険に加入するかどうかも、頭書に書いておくと引渡し後の対応が決めやすくなります。
よくある勘違い
「リフォームは数十万円の工事なので書面は任意。」
→ 建設業法19条は金額で外れる規定がなく、小さなリフォームにも書面が求められます。
「工事が始まったらクーリング・オフはできない。」
→ 消費者庁の事例では、訪問販売のリフォームは工事が始まっていても、書面を受け取って8日以内ならクーリング・オフできるとされています。
よくある質問
見積書に「この内容で発注します」と署名すれば足りますか。
契約は成り立ちますが、19条1項の事項(工期、支払、変更や天災のときの扱いなど)がそろわないため、契約書を別に作るのが基本です。
リフォームの契約書に印紙は要りますか。
建設工事の請負に関する契約書なので第2号文書です。紙で作るなら記載金額に応じた印紙が要り、電子契約なら要りません。
追加工事は口頭で頼んでもよいですか。
変更の内容は19条2項により書面で交わすことになっています。金額と内容を書いた変更合意書を1枚作ると精算がはっきりします。
出典(確認日)
- e-Gov法令検索 建設業法(昭和二十四年法律第百号)(2026-10-22)
- e-Gov法令検索 建設業法施行令(2026-10-22)
- 消費者庁 特定商取引法ガイド 訪問販売(2026-10-22)
- 消費者庁 特定商取引法ガイド 事例 訪問販売でリフォーム工事の契約をさせられた(2026-10-22)
- e-Gov法令検索 消費者契約法(2026-10-22)
- e-Gov法令検索 建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(2026-10-22)