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覚書とは

最終確認日 2026年10月24日

まず、よくある答え

覚書(おぼえがき)は、当事者が合意したことを書き残す書面で、すでに結んだ契約の一部を変えたり足したりするときによく使われます。名前が覚書でも、合意の内容が書かれていれば契約書と同じように当事者を拘束し、効力は表題ではなく中身で決まります。

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覚書の意味と読み方

覚書は「おぼえがき」と読みます。もともとは忘れないように書きとめておくメモの意味で、法律の場面では、契約の内容をはっきりさせたり補ったりするために当事者が取り交わす文書を指すと、国語辞典でも説明されています。

会社の実務では、本体の契約書を結んだあとで単価や期間を変える「変更覚書」、原契約にない定めを足す「追加覚書」、契約書を作るほどではない取り決めを残す単独の覚書の3つの使い方が多く見られます。

出典:コトバンク「覚書」(精選版 日本国語大辞典)

覚書に法的な効力はあるか

民法522条は、契約は申込みと承諾がそろったときに成立し、法令に特別の定めがある場合を除いて書面などの方式は要らないと定めています。合意があれば契約は成り立つので、覚書という表題の書面も、当事者の合意を書いたものなら契約の証拠として扱われます。

そのため「覚書だから軽い」「覚書なら守らなくてよい」ということはありません。反対に、話し合いの途中経過をメモしただけで、当事者が拘束されるつもりのない書面なら、表題が契約書でも効力が争われることがあります。どちらになるかは書かれた内容と、作った経緯で判断されます。

出典:民法(e-Gov法令検索)第522条

契約書・念書との違い

契約書・覚書・念書の呼び分けは法律で決まったものではなく、実務の慣行です。一般的には、取引の全体を決める主な書面を契約書と呼び、それを補ったり変えたりする書面を覚書と呼ぶことが多くなっています。

念書は、一方の当事者が相手に約束や確認を差し入れる形の書面で、差し入れる側だけが署名するのが一般的です。覚書は双方が署名し、それぞれ1通ずつ持つことが多い点で異なります。

呼び方の違い(一般的な使われ方)
書面主な役割署名する人
契約書取引の条件全体を決める当事者の双方
覚書契約を補う・変える、合意事項を確認する当事者の双方
念書一方が約束や事実の確認を差し入れる差し入れる側

覚書を作るときの注意

原契約を変える覚書では、どの契約のどの条項を、どう変えるのかを特定します。原契約の名称と締結日、条項の番号、変更前と変更後の文面を書いておくと、後から読んだ人にも変更の範囲がはっきり伝わります。

原契約と覚書のどちらが優先するか、覚書に書いていないことはどうなるかも一文で決めておきます。印紙税は表題ではなく内容で判断されるため、金額や期間を変える覚書には収入印紙が必要になることがあります。

覚書が何枚も重なると、どれが最新の条件か分からなくなりがちです。変更が積み重なったときは、覚書の内容を反映した契約書を結び直すほうが、後で読み返す人にとって親切な場合もあります。

覚書の書き方覚書に印紙は必要?

出典:国税庁 タックスアンサー No.7100 課税文書に該当するかどうかの判断

よくある勘違い

「覚書は契約書より効力が弱い。」

→ 効力の強さは表題で決まりません。当事者の合意が書かれていれば、覚書も契約書と同じように守るべき約束の証拠になります。

「覚書という名前にすれば収入印紙は要らない。」

→ 国税庁は、課税文書に当たるかどうかは文書の名称ではなく記載された内容で判断すると説明しています。契約金額や期間を変える覚書は、原契約と同じ号の課税文書になることがあります。

「念書と覚書は同じもの。」

→ どちらも法律上の定義はありませんが、念書は一方が差し入れる書面、覚書は双方が署名して取り交わす書面として使い分けられるのが一般的です。

よくある質問

覚書は「おぼえしょ」と読みますか。

一般的な読み方は「おぼえがき」です。送り仮名をつけて「覚え書き」と書くこともあります。

覚書にも押印は要りますか。

法律上、押印がないと無効になるわけではありません。ただ、誰が合意したかを示すため、契約書と同じく記名押印か署名をするのが一般的で、電子契約なら電子署名を使います。

口約束で変えた内容を、あとから覚書にしてもよいですか。

構いません。合意した日と、いつから効力が生じるかを分けて書いておくと、どの時点から変わったのかが分かりやすくなります。

出典(確認日)

一般的な情報です。個別の判断は税理士・社労士などにご相談ください。