所得税・源泉所得税の勘定科目と仕訳
最終確認日 2026年10月30日
所得税・源泉所得税の勘定科目は、一般的には個人事業主なら『事業主貸』、法人なら『預り金』です。個人事業主の所得税は所得税法45条で必要経費に入れないと決められており、法人が納める源泉所得税は社員の給与などから預かったお金を納めるものです。
所得税・源泉所得税の仕訳メーカー
金額・支払方法・経理方式を選ぶと仕訳を表示します。入力はこのページの中だけで計算し、送信も保存もしていません。
仕訳メーカーはJavaScriptを使います。勘定科目 検索・仕訳メーカー
仕訳例
個人事業主が確定申告や予定納税で納める所得税は、事業の口座から払っても経費ではなく、事業から個人へのお金の移動として事業主貸にします。取引先から報酬を受け取るときに源泉徴収された所得税は、売上は差し引く前の額で計上し、差し引かれた額を事業主貸にするのが一般的です。
| ケース | 借方 | 貸方 | 消費税の区分 |
|---|---|---|---|
| 確定申告の所得税を納付(個人・普通預金) | 事業主貸 124,500円 | 普通預金 124,500円 | 不課税(対象外) |
| 社員の源泉所得税を納付(法人・普通預金) | 預り金 38,420円 | 普通預金 38,420円 | 不課税(対象外) |
| 予定納税の第1期を現金で(個人) | 事業主貸 52,000円 | 現金 52,000円 | 不課税(対象外) |
消費税とインボイス
所得税の納付は消費税の対象外で、税込経理でも税抜経理でも仮払消費税は生じません。会計ソフトでは対象外の区分を選び、課税仕入と取り違えないようにします。
法人の預金利息などから差し引かれた所得税は、法人税法68条により法人税の額から控除できる税金です。どの科目に入れるかを定めた国税庁の資料はなく、法人税等として計上する会社と、仮払税金にして申告時に精算する会社があります。
関連する科目
- 青色申告決算書の書き方は、所得税や住民税を事業から払った額を事業主貸として書くよう説明しています。
- 住民税も所得税と同じく経費にならない税金で、個人は事業主貸で記帳します。
- 所得税の還付を受けたときの記帳は、還付金のページにまとめています。
- 支払調書が届かなくても、請求書と入金額の差から源泉徴収された所得税の額を計算して記帳できます。
よくある勘違い
「事業の利益にかかる税金なので所得税は租税公課にできる」
→ 所得税法45条1項2号により、所得税は必要経費になりません。事業主貸で記帳します。
「報酬から引かれた源泉所得税の分は売上を減らして記帳する」
→ 売上は差し引かれる前の額で計上し、源泉所得税は事業主貸にします。確定申告で精算されます。
よくある質問
予定納税の通知が来ました。経費になりますか。
予定納税は所得税の前払いなので経費にはならず、事業の口座から払えば事業主貸です。確定申告で年税額から差し引かれます。
従業員の源泉所得税を納め忘れたときの不納付加算税は経費ですか。
法人が納める不納付加算税や延滞税は損金になりません。個人事業主の場合も、国税の加算税や延滞税は必要経費に入らない税金です。
復興特別所得税も同じ科目ですか。
所得税と一緒に納める復興特別所得税も、所得税と同じく必要経費にならず、個人事業主は事業主貸で記帳します。
出典(確認日)
- e-Gov法令検索 所得税法(45条)(2026-10-30)
- 国税庁 令和7年分 青色申告決算書(一般用)の書き方(2026-10-30)
- 国税庁 令和7年分 青色申告の決算の手引き(一般用)(2026-10-30)
- e-Gov法令検索 法人税法(26条・38条・68条)(2026-10-30)