海外のクライアントとの取引では、請求書(Invoice)の前に見積書(Quotation または Estimate)を求められることがよくあります。金額だけでなく、有効期限や支払条件を明確にしておくと、後のトラブルを防げます。本記事では、英文見積書の記載項目と、そのまま使える英語例文を整理します。

見積書(Quotation)と請求書(Invoice)の違い

見積書は「これから行う取引の条件と金額を提示する書類」、請求書は「提供済みの取引について支払いを求める書類」です。英語では見積書をQuotation、Quote、Estimateと呼びます。QuotationとEstimateはほぼ同義で使われますが、Estimateは概算という含みがあり、Quotationのほうが確定的な提示という印象を与えます。

見積書は契約前の書類であり、消費税や源泉徴収の最終的な扱いは請求段階で確定します。見積書の時点では、税抜・税込のどちらで提示しているかを明記しておくと誤解がありません。

英文見積書の記載項目

  • Quotation(タイトル)Quotation No.(見積番号)
  • Date(発行日)Valid until(有効期限)
  • 発行者(自社)名・住所・連絡先
  • 宛先(To) の会社名・住所
  • 品目(Description)・数量(Qty)・単価(Unit price)・金額(Amount)
  • 小計(Subtotal)・消費税(Consumption tax)・合計(Total)
  • 支払条件(Payment terms)備考(Notes)

見積書に有効期限を入れておくことは特に重要です。為替が動く海外取引では、期限を切らないと提示レートが不利になることがあります。

そのまま使える英語例文

  • 提示のあいさつ:Thank you for your inquiry. Please find our quotation below.
  • 有効期限:This quotation is valid until 2026-10-31.
  • 支払条件:Payment terms: net 30 from the invoice date.
  • 有効期限の注意:Prices are subject to change after the validity date due to exchange rate fluctuations.
  • 承認のお願い:If this quotation is acceptable, please reply to confirm and we will proceed.

見積書から請求書への流れ

見積内容で合意できたら、同じ内容をもとに請求書を発行します。品目や金額を再入力せず、見積書を請求書に転用できると、転記ミスがなくスムーズです。外貨建てで提示した場合は、請求段階でも同じ通貨・同じ単価で発行し、必要に応じて円換算を参考表示します。

見積書の有効期限と為替変動

海外取引では、見積の提示から発注までに時間が空くと、その間に為替が動きます。円建てで社内管理していても、外貨建てで提示している以上、受注時のレート次第で円換算の手取りは変わります。有効期限を明記したうえで、Prices are quoted in USD and are subject to the exchange rate applicable at the time of invoicing.のように、請求時点のレートで確定する旨を添えておくと、提示レートが不利になるのを避けられます。長期の案件では、一定期間ごとに見積を更新する取り決めにしておくのも一案です。

より丁寧な英語例文

フォーマルなやり取りでは、次のような表現も使えます。

  • 前置き:We are pleased to submit our quotation for your kind consideration.
  • 条件の補足:The above prices exclude any bank transfer charges, which are to be borne by the payer.
  • 次のステップ:Upon your approval, we will issue an invoice and begin the work as scheduled.

ツールで見積書を作る

BridgeInvoiceでは、書類の種類で「見積書(Quotation)」を選ぶだけで、英文・日英の見積書を作成できます。有効期限や支払条件も入力でき、同じ内容をそのまま請求書・納品書・領収書に展開できます。

まずは見積書モードで英文見積書を作成してみてください。請求書の書き方は英文請求書の書き方 完全ガイド、消費税の区分は英文請求書の消費税の書き方で解説しています。

よくある質問

Q. 見積書に消費税は入れるべきですか。 国内向けなら税込・税抜を明記して提示します。海外の非居住者向けは輸出免税や不課税になることが多く、見積段階では税抜で提示し、税の扱いを備考に注記しておくと親切です。

Q. 有効期限はどのくらいが適切ですか。 取引や為替の変動幅にもよりますが、2週間から1か月程度を目安にすると、提示レートが大きくずれるのを防げます。

Q. QuotationとEstimate、Proposalはどう使い分けますか。 Quotationは確定的な価格提示、Estimateは概算、Proposalは提案書として範囲や進め方も含めた書類という位置づけです。金額を確定して提示するなら、Quotationを使うのが無難です。

まとめ

英文見積書は、請求書と記載項目は似ていますが、有効期限と支払条件を明確にする点が特に重要です。期限を切り、税抜・税込を明記しておけば、海外クライアントとの取引を安心して進められます。合意後は同じ内容をそのまま請求書に展開すると、手間もミスも減らせます。