英文請求書でトラブルになりやすいのが支払条件です。支払期日、振込手数料の負担、支払いが遅れた場合の扱いを、あいまいなまま送ってしまうと、入金の遅れや手取りの目減りにつながります。本記事では、海外クライアント向けの請求書でよく使う支払条件の英語表現を、例文とあわせて整理します。
支払期日(Net 30 など)の書き方
英語圏では、支払期日を「Net + 日数」で表すのが一般的です。
Net 30:請求日から30日以内に支払う。Net 15/Net 60:それぞれ15日・60日以内。Due on receipt:受領後ただちに支払う。Due date: 2026-10-31:具体的な期日を指定する。
「Net 30」は請求書の発行日(invoice date)を起点とするのが通常ですが、相手との認識をそろえるため、net 30 from the invoice dateのように起点を明記しておくと確実です。BridgeInvoiceでは、支払サイト(日数)を入力すると、請求日から支払期限を自動計算します。
振込手数料の負担を明記する
海外送金では、送金手数料に加えて中継銀行手数料が発生することがあります。誰が負担するかを決めておかないと、着金額が想定より少なくなることがあります。国際送金では負担区分を次の3つで表します。
- OUR(当方負担):
All bank charges, including intermediary bank fees, are borne by us. - SHA(折半):
Bank charges are shared: each party pays its own bank's fees. - BEN(先方負担):
All bank charges, including intermediary bank fees, are to be borne by the payer.
日本の慣習では振込手数料は支払側が負担することが多いため、Please note that bank transfer fees are to be borne by the payer.と添えるのが一般的です。BridgeInvoiceには、この負担区分を選ぶと請求書に対応する英文注記が入る機能があります。
遅延利息(Late payment interest)の書き方
支払いが遅れた場合の遅延利息(遅延損害金)を、あらかじめ請求書や契約に明記しておくと、督促がスムーズになります。英語では次のように表します。
A late payment charge of 1.5% per month may apply to overdue amounts.Overdue invoices are subject to interest as stipulated in the agreement.
なお、契約で利率の定めがない場合、日本国内の取引では民法の法定利率が適用されます。法定利率は2020年4月以降、変動制となっており(当初は年3%)、3年ごとに見直されます。最新の利率は変わり得るため、具体的な利率を明記する場合は確認のうえ記載してください。遅延損害金の計算は遅延損害金の計算ツールも利用できます。
前受金・分割払いの英語表現
金額の大きい案件や長期の案件では、前受金(着手金)や分割払いを設定することがあります。英語では次のように表します。
- 前受金:
A deposit of 30% is due before work begins; the balance is due upon completion. - 分割払い(マイルストーン):
Payment schedule: 50% upfront, 50% on delivery. - 残額の請求:
This invoice covers the remaining balance of the project.
前受金を受け取った場合は、その旨と残額を請求書や領収書に明記しておくと、相手の会計処理と認識のずれを防げます。
そのまま使える支払条件の例文
Payment terms: net 30 from the invoice date.Please remit payment to the bank account below. All transfer charges are to be borne by the payer.A late fee may apply to payments received after the due date.For international transfers, please use the SWIFT/BIC code provided.
よくある質問
Q. 支払期日は発行日と受領日のどちらを起点にすべきですか。
一般には発行日(invoice date)を起点にしますが、相手の認識とずれないよう、from the invoice dateのように起点を明記しておくと確実です。
Q. 遅延利息は必ず書くべきですか。 必須ではありませんが、契約や請求書に明記しておくと、支払いが遅れた際に督促の根拠になります。利率を書く場合は、契約の定めや法定利率を確認してください。
Q. 「Net 30」と「Due on receipt」はどう使い分けますか。 継続的な取引や、相手の支払サイクルに合わせる場合は「Net 30」などの日数指定が一般的です。少額の単発案件や、着手前に受け取りたい場合は「Due on receipt」を使うこともあります。相手の慣習に合わせると、支払いがスムーズです。
まとめ
英文請求書の支払条件は、支払期日(Net 30など)、振込手数料の負担、遅延利息の3点を明確にすることが大切です。特に振込手数料の負担区分は、着金額に直結するため、必ず明記しておきましょう。請求書の全体像は英文請求書の書き方 完全ガイド、消費税の扱いは英文請求書の消費税の書き方で解説しています。