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取適法(下請法)の支払期日:60日ルールと月末締めの扱い

最終確認日 2026年11月3日

まず、よくある答え

取適法の対象取引では、委託事業者は、物を受け取った日(役務は提供を受けた日)から数えて60日以内の、できる限り短い期間で支払期日を定めなければなりません。受領日を1日目に数えるため、上限は60日目です。期日までに払わないと、61日目から年14.6%の遅延利息がかかります。

支払期日の計算(無料)

受領日と締め日から、60日目と、締め期間の分をまとめて払うときの上限、遅れたときの遅延利息の目安を計算します。

支払期日を計算する

60日ルールの数え方

3条は、支払期日を給付の受領日から起算して60日の期間内で定めるとしています。公正取引委員会と中小企業庁のテキストは、受領日を算入すると説明しており、受領日が1日目、60日目が上限です。検査をするかどうか、請求書が届いたかどうかは関係ありません。

支払期日を定めなかったときは、受領日が支払期日とみなされます。60日を超えて定めたときは、受領日から数えて60日目が支払期日とみなされます。

出典:e-Gov法令検索 製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律(取適法) 3条

月末締め翌月末払いはどう扱われるか

公正取引委員会は、月単位の締切制度(例:毎月末日締切、翌月末日支払)では「受領後60日以内」を「受領後2か月以内」として運用しており、31日の月を含んで61日目・62日目の支払になっても問題としないとしています。

たとえば6月1日に受け取った物の代金を7月31日に払うと61日目ですが、月単位の締切制度の範囲で問題にしないとされています。これは法律の条文ではなく、公正取引委員会の運用として示されているものです。翌々月払いのように2か月を超える定め方は、この運用でも認められません。

出典:公正取引委員会・中小企業庁 中小受託取引適正化法テキスト(令和7年11月、運用基準を資料6に収録) (月単位の締切制度)

起算日が変わる場合

出典:公正取引委員会・中小企業庁 中小受託取引適正化法テキスト(令和7年11月、運用基準を資料6に収録)

遅延利息

支払期日までに払わなかったときは、受領日から数えて61日目から実際に払う日までの日数に応じて、未払いの額に年14.6%を掛けた遅延利息を払います。率は公正取引委員会の規則で定められています。

改正で、代金を不当に減額した場合にも、減額した日と61日目の遅いほうから遅延利息がかかるようになりました。日割りの分母は法令・規則・テキストに書かれていないため、このサイトの計算では365日で割っています。

出典:e-Gov法令検索 同法第六条第一項及び第二項の率を定める規則(令和7年公正取引委員会規則第9号)

手形払いと支払手段の制限

改正で、手形での支払いは禁止されました。電子記録債権や一括決済方式のように、支払期日までに代金の全額を現金で受け取ることが難しい支払手段も使えません。手形で払った場合は、手形の満期日が支払日として扱われ、支払遅延になります。

振込手数料を中小受託事業者に負担させて代金から差し引くことも、合意の有無にかかわらず違反になると説明されています。

支払手形とは(紙の手形の廃止)請求書の締め日と支払期日

出典:公正取引委員会 よくある質問コーナー(取適法) Q83・Q99

支払いのトラブルを相談するとき

支払期日を過ぎても払われない、一方的に支払いを先延ばしにされたといった場合は、中小企業庁の取適法の申告・情報提供窓口や、各都道府県の取引かけこみ寺に相談できます。委託する側が自社の支払条件を見直すときは、公正取引委員会の相談窓口に考え方を聞くこともできます。

よくある勘違い

「請求書を受け取ってから60日以内に払えばよい。」

→ 起算日は請求書を受け取った日ではなく、物や役務を受け取った日です。請求書が届いていなくても、期日までに払う必要があります。

「取引先が了承していれば、支払期日を受領の3か月後にしてもよい。」

→ 60日を超えて定めた期日は無効で、60日目が支払期日とみなされます。了承があっても変わりません。

よくある質問

納品が月の初めでも、月末締め翌月末払いで問題ありませんか。

公正取引委員会は月単位の締切制度では受領後2か月以内として運用しており、月末締め翌月末払いなら問題にしないとしています。翌々月払いは認められません。

支払日が銀行の休業日に当たったらどうなりますか。

順延が2日以内で、あらかじめ書面などで翌営業日払いを合意していれば、問題にしないとされています。

フリーランス新法の支払期日も同じですか。

フリーランス・事業者間取引適正化等法も受領日から60日以内としていますが、義務を負うのは従業員を使用する発注者などに限られ、再委託の場合の例外もあります。

出典(確認日)

取適法とフリーランス新法の一般的な説明で、個別の取引が対象になるか、違反になるかは判断していません。相談は公正取引委員会の取適法の相談窓口、中小企業庁の取引かけこみ寺、または弁護士にご確認ください。