BridgeInvoice

業務改善助成金とは

最終確認日 2026年10月25日

まず、よくある答え

業務改善助成金は、事業場内の最低賃金を引き上げ、生産性を上げる設備投資などをした中小企業・小規模事業者に、設備投資等の費用の一部を助成する制度です。令和8年度は引上げ額で50円・70円・90円のコースに分かれ、助成率は事業場内最低賃金が1,050円未満なら4/5、1,050円以上なら3/4です。申請期間は令和8年9月1日から、地域別最低賃金の発効日の前日又は11月30日の早い日までです。この記事は業務改善助成金の令和8年度(2026年4月1日から)の制度を説明しています(最終確認日 2026年10月25日)。

業務改善助成金の計算

都道府県、事業場内最低賃金、引き上げる人数、設備投資等の額から、令和8年度のコース・上限額・助成率・助成額の目安を出します。

助成額を計算する

コースと助成上限額

令和8年度のコースは、事業場内最低賃金を50円以上、70円以上、90円以上引き上げる3つです(令和7年度は30円・45円・60円・90円でした)。上限額は、コースと引き上げる労働者の数、事業場規模30人未満かどうかで決まり、50円コースで1人なら30万円(30人未満40万円)、90円コースで8人以上なら450万円です。

10人以上の区分(50円130万円、70円300万円、90円600万円)は特例事業者だけが使えます。特例事業者は、事業場内最低賃金が1,050円未満の事業者か、最近6か月平均の売上高総利益率又は売上高営業利益率が前年同期より3%ポイント以上下がった事業者です。助成額は、設備投資等の額に助成率をかけた額と上限額の少ない方で、1事業主の年間の上限は600万円です。

令和8年度の助成上限額(万円。左が事業場規模30人以上、右が30人未満)
引き上げる労働者数50円コース70円コース90円コース
1人30 / 4040 / 5090 / 100
2〜3人40 / 7050 / 100150 / 240
4〜5人70 / 70130 / 130270 / 270
6〜7人90 / 90180 / 180360 / 360
8人以上110 / 110230 / 230450 / 450
10人以上(特例事業者)130 / 130300 / 300600 / 600

業務改善助成金の計算

出典:厚生労働省 令和8年度業務改善助成金のご案内(リーフレット R8.4)

対象になる事業場と、引上げの時期

対象は、事業場内最低賃金がその都道府県の令和7年度の地域別最低賃金以上、令和8年度の地域別最低賃金未満の事業場です(交付要綱別表第1)。中小企業・小規模事業者であることが必要で、労働者(従業員)がいない事業者は対象外です。個人事業主も、雇用保険の被保険者を雇っていれば申請できます。

引き上げる労働者として数えるのは、雇入れから6か月以上たった雇用保険の被保険者です。引上げは交付申請の後、令和8年9月1日から地域別最低賃金の発効日の前日までに、1回で行います。発効日が10月1日の都道府県では、申請期間は9月30日で終わっています。

お店の最低賃金(令和8年度)

出典:厚生労働省 業務改善助成金 交付要領(令和8年4月22日)

対象になる経費と、自動車・パソコン

対象経費は、生産性を上げるための設備投資やコンサルティングなどで、10万円以上であることが必要です。機械や設備の発注、契約、支払いは、交付決定の後に行います(交付要領、Q&A)。事業の完了期限は交付決定の年度の1月31日で、理由書を出せば3月31日まで延ばせます。

令和8年度から、特種用途自動車以外の自動車は助成の対象外になりました。パソコン、タブレット、スマートフォンも原則として対象外で、POSレジや会計・給与のシステムを動かすために導入することが明らかな場合などの例外が交付要領に定められています。

出典:厚生労働省 業務改善助成金 交付要領(令和8年4月22日)

不正受給と消費税の返還

交付要綱16条は、不正受給などで交付決定を取り消したときは助成金の返還を求め、年10.95%の加算金を課すとしています。交付要領は事業主名の公表を定め、厚生労働省のリーフレットは5年間の不支給措置や刑事告発についても説明しています。

消費税の課税事業者は、仕入控除税額を除いて申請します。交付要綱15条は、助成事業の完了後に仕入控除税額が確定したときは、遅くとも完了日の属する年度の翌々年度6月30日までに報告し、国庫に返還するよう定めています。

助成金とは(雇用関係の助成金一覧)

出典:厚生労働省 業務改善助成金 交付要綱(令和8年4月22日適用)

よくある勘違い

「令和8年度も車両の購入に使える。」

→ 令和8年度から、特種用途自動車以外の自動車は対象外です。

「地域別最低賃金と事業場内最低賃金の差が50円以内でないと使えない。」

→ 令和8年度の要件は、事業場内最低賃金が令和7年度の地域別最低賃金以上、令和8年度の地域別最低賃金未満であることです。

「申請は年度末までいつでもできる。」

→ 令和8年度は9月1日から、地域別最低賃金の発効日の前日又は11月30日の早い日までです。

よくある質問

パートだけを引き上げても対象ですか。

雇入れから6か月以上の雇用保険被保険者であれば、パートでも引き上げる労働者として数えます。

第3期はありますか。

令和8年度の交付要領には、期を分けた受付の定めはありません。申請期間は都道府県の発効日で決まります。

出典(確認日)

助成金の一般的な説明です(令和8年度)。支給の可否と金額は都道府県労働局が決め、制度は毎年度4月に変わります。申請書類の作成・提出の代行を報酬を得て業として行えるのは社会保険労務士です(社会保険労務士法27条)。実際の申請は都道府県労働局又は社会保険労務士にご確認ください。